僕と猫のブルーズ

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ややこしいってすばらしい

2012年09月15日 | Art・本・映画
先週見た「夢売るふたり」の余韻を未だ引きずっている。
あの終わり方について色々考えてしまい色んなサイトを廻って見た人の感想を読んでる。
そんな中、糸井重里と西川監督の対談を発見。凄く良い内容で何度も読み返してる。

(ほぼ日刊イトイ新聞~ややこしいってすばらしい)
http://www.1101.com/nishikawa2012/2012-09-04.html

西川さんと糸井さんの幾つかのコトバに感銘を受けた

 ・震災の後、賛成反対か、善悪を二分する方法が渦巻いてる、そういうの好きじゃない
 ・やっぱり人は答えを出したがるんですかねぇ?
 ・幸せになるのは義務じゃないから
 ・ろくでもない、みっともない人をなるべく出したい
 ・「答えが出せないものを書こう」というのが自分の宿題

特に西川さんの「答えが出せないものを書く」には勇気を貰ったなぁ。

西川さんの作品はどれも分かりづらい。人物の行動も性格も一貫性がなく矛盾だらけ。
みんなウソをつくし誤魔化すしカッコつける。ラストも結論が出ないまま唐突に閉じる。

だけど、考えてみれば「生きる、生活する」ってそんなモンじゃないか?
別に毎日「正しく整合性を取って生きてる」わけじゃないし。
明確に結論を出して生きてるわけでもない。
言ったことが日によって変わる感情もゆれる。ウソついたり誤魔化したり。
テキトーにお茶を濁したり、そんなの当たり前じゃん。
「ウソつくな」って言われたらオレ絶対生きていけない。(^^;)ゞ

例えばオレは東北復興をお手伝いしたいと思ってる。出来ることはどんどんやりたい。
一方で体力的・精神的に負担を感じたり、もっとペースを落とそうか?と思うことも多い。
また基本「反原発」だけど中小企業の負担を考えると「再稼動もアリかな?」と思うこともある。
「クラレッタのスカートをなおす」「システムに挑む」とかカッコイいいこと書いてるけど
なんか面倒くさくなってる。「定年まで穏便無事に波風立たずに過ごしたい」なんて
しょっちゅう思ってる。(゚゜)\バキ☆

だから西川監督の映画を見ると凄く安心する。「答えがない」から。「矛盾だらけ」だから。
こういう人間をリアルに描いてくれるクリエイターがいることにホント安心する。
(それって単なる現実逃避?自己擁護?(^_^;)

「夢売るふたり」についてもうアレコレ考えるのはやめよう。この対談を読んでもう十分。
ムリに答えを出す必要はない。大体「正解を出すために」映画を見に行ったわけじゃない。
この映画を見て、オレはあの夫婦を好きになった。それでイイじゃないか?

東北支援も反原発も仕事も自分の中では矛盾だらけ。答えが出ない。
でも、それでも何か行動はしたいし、考え続けるのはやめたくない。それでイイだろ?

今日は渋谷で祥子さんのライブがある。「答えがない、矛盾だらけ」の歌を唄う人。
今日は客席からリクエストを募って歌うとのこと。
ボクのリクエストは・・・決まってる。サイコーに暗くて重い歌。
さて、採用されるか否か?楽しみだ☆


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