僕と猫のブルーズ

好きな音楽、猫話(笑)、他日々感じた徒然を綴ってます。
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No Way,No Place & My Home5「paingiver」

2006年09月30日 | ショートストーリー

誰かのインクで、書くのはやめてね。明日からせめて責任をもってね。
鈴木祥子「paingiver」

事務所のドアを開けた。やっぱり「カミサマ」はいた。資料を作ってた。
ワタシに気付くと、いつもの笑顔を向けた。
「カミサマ」-神明(ジンアキラ)さんは北斗銀行羅王支店総務課長だ。
事務を一人で切り回してる。前は本社の人事部長だったけど、リストラで
この店に来たとの噂だ。優しくソフトな語り口に女性社員は皆「カミサマ」と
呼んで慕ってる。ただし、男性社員にウケは悪い様だ。
面倒な仕事ばかり押し付ける。本社指示で辞めさせようとしてるらしい。

その週、カミサマは3日位支店にいなかった。本社に呼び出されたらしい。
仕事は大きく滞った。事務処理はミスだらけクレームも多かった。
4日目カミサマはやっと出社し席に付くとトラブルを次から次へと処理した。

1ヶ月後、本社から内部調査室が抜き打ちで来て監査が始まった。
支店長や副支店長が何度も呼び出され、真っ青になってた。
監査が終って直ぐ、支店長が解雇された。新支店長が説明してくれた。
本社の営業本部長の指示でウチの支店長が不正をしていたこと。
お客様のお金を不正に使い政治家やヤクザと癒着してた事。
内部告発があって、その事実が発覚した事。
不正はいろんな店であって多くの幹部が解雇されたと。
ワタシ等はワケ分からず、お客様にお詫びの挨拶訪問を続けた。

事の発端がカミサマにあった事を知ったのは、すぐだった。
内部告発したのはカミサマだったらしい。
カミサマが営業マンに問い詰められたり殴られたりしてるのを見た。
とめたかったが怖くて出来なかった。
それからのカミサマへの嫌がらせは酷い物だった。それはイジメだった。
でも、カミサマは毎日出てきた。誰もカミサマに話しかけようとしなかった。
カミサマはただ目の前の仕事を淡々とこなしていた。

しばらくして・・・カミサマが会社を辞めた。
退職の日、カミサマは挨拶回りしたが、誰もが無視してた。
ワタシの席にも挨拶に来てくれた。何か言いかけたワタシを制し、
カミサマは笑って手を振った。

1ヶ月後カミサマからメールが来た。会いたいと言う。
指定のお店に行った。聞きたい事がイッパイあった。
カミサマは静かに話出した。

本社で人事部長してた頃500人の社員のクビ切りをした事。
でも、それは営業本部長が対抗する派閥をつぶすため仕組んだこと。
それを知ってカミサマが怒ったこと。
「気付いたら営業本部長を殴ってた。そして支店に飛ばされた。」
「支店で酷い目にあった。それは自分に対する罰と思った。
 知らないとは言え、あんな事したんだ。罰せられて当然だ。
 だが営業本部長だけは許せなかった。罰すべきと思った。」
「調べたら彼も彼の配下の支店も不正だらけ。必死に証拠を集めた。」
「そして内部告発。ようやくアイツを追い出せた。」

このヒト誰だろう?ワタシは・・・誰と話しているんだろう。
このヒトはワタシが知ってるカミサマじゃない。まるっきり別のヒトだ。

「課長のお怒りは分ります。でも皆家族や生活があります。
 キレイ事じゃ済まない事ってあるんじゃないですか?そこまでしなくても」
カミサマはワタシを真っ直ぐと見た。怖いくらい真っ直ぐとした目だった。
「そうは行かない。彼らは悪いことをしたんだ、多くのヒトを苦しめた。
罰を受けるべきだ。適当に済ませてイイワケがない」
「何々ですか?貴方何様ですか?貴方にヒトを裁く権利があるんですか?」カミサマは可笑しそうに笑った。
「キミたちは僕のことカミサマって呼んでたんだってね」ワタシは慌てた。
「僕はカミサマなんかじゃない。カミサマの様に誰でも許せはしないよ」
ワタシは黙り込んだ。

店を出た。カミサマはワタシに向かって手を出した。
「ここでお別れだ。握手してくれるかな?」ワタシはその手を握り返した。
「実はあの店で働くのキツくてね。何度も辞めようかと思ってた。」
「でも最後まで頑張れたのはキミがいたからだと思う」ドキッとした。
「キミには僕の本当の姿を知って欲しかった。だからもう1度逢いたかった」
「ワタシも・・」と言いかけたのに声が出なかった。
「もう逢うことはないだろう。元気でね。ホントにありがとう。」
カミサマはそう言って歩き出した。

ワタシは・・・カミサマの後姿をずっと見送ってた。
カミサマの姿はやがて小さくなって見えなくなった。
それでも、ワタシはいつまでもカミサマがいた所をボンヤリ見てた。
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上野の森

2006年09月24日 | 写真

昨日は東京藝大美術館である展覧会を観に嫁と上野に行ってきました。
秋晴れで風が涼しく根津駅からお散歩。
とても風情のある建物があったのでパチリ。
嫁によると有名な天麩羅屋さんだとか。

東京藝大に向かう道は旧い感じと新しい感じが上手くミックスされてて
絶好のお散歩コース。
東京藝大へは並木道が延々続いて、これもイイお散歩になりました。

展覧会の後は上野公園の中を突っ切りました。
木々の色あいも少し秋めいたような・・・。
並木道に「こども図書館」があって、この造りの旧さも良かった。

上野公園を突っ切ってお目当ての餃子屋さんで晩飯。旨かった。
ただ・・・結構歩いたので今日は筋肉痛で寝込みました(^^;)ゞ

来週からダリ展もあるし・・また上野行きたいな。
今度は焼肉でも食いたいです(゚゜)\バキ☆

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笑ったニュース

2006年09月23日 | 日々の泡(日記)

最近、笑ったニュースを2つ。
改装中の「渋谷公会堂」。サントリーが命名権を取得して
「渋谷CCレモンホール」に改名。

渋谷シーシー・・・・うーん、どうなんだろう?
僕としては昔の「渋公」の方が呼び易い。
これから、どう呼べばいいんだろう。「渋シー」?「渋レモ」?

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060920STXKD044720092006.html

もう1つ、こちらは大笑いしました。
中国の北京動物園でパンダとヨッパ男が乱闘。噛み合いしたとか(^_^;

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060921-00000004-scn-cn

パンダって意外と獰猛な生き物なんですね(笑
我が家のパンダは・・・噛み付きはしませんが・・・
パンチやキックを浴びせます。
「獰猛」では無いけど男らしくて勇敢です。
「勇猛」なパンダです(^^;)ゞ

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ステキな愛のコトバ

2006年09月21日 | コトバの杜

いつも口ゲンカばかりしてる2人。
女性の方から歩み寄ったのが次の台詞。凄い大人なステキな表現だと思った。

 夏美「私たちの会話って、いつもドッジボールですね。
    相手にぶつけて終わり」
 桑野「上手いこと言いますね。ハハ」
 夏美「感心してる場合じゃないです。
    私、私キャッチボールがしたいです」
 桑野「-」
 夏美「ボールは投げましたよ」

これに対する男性側の返事。
 桑野「話できる相手がいつもそばにいるのもいいな・・って
    どうやら貴方のこと好きになっちゃったような」
 夏美「-」
 桑野「僕でいいですか?」
 夏美「(泣きながら)・・・・・いいかもしれません」
 
 桑野「よかったぁ・・・でも結婚は出来ないんですけどね」
 夏美「あの・・・話が見えないんですけど」

建築家である桑野は理想の家のイメージが出来るまで
結婚する気になれない・・そうな\(T▽T)/
でも・・・でも、言い方ってモンがあるだろう!
「ゆっくり焦らず付き合おう」とか「少し待ってて欲しい」とかさぁ~!

ロマンチックな恋愛ドラマって大嫌いで苦手なんですが・・・
このムードぶち壊しの告白シーンにはすっかりハマってしまいました(^^;

 「結婚できない男」最終回より(台詞は大意で)



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東京タワー

2006年09月17日 | 写真

昨日、嫁と東京タワーに行ってきました。
神谷町駅前から歩いていると段々見えてきました。兎に角デカイ!
ずっと後ろに下がらないと写真も上手く取れない。

入り口には、どういうワケか犬の銅像がイッパイ。「ブロンズの犬」(^^;)ゞ

中で「蝋人形館」「不思議な散歩道」「トリックアート」で
散々ワケの分からんモノを見せ付けられて展望台に辿り着いたときには、
ふたりとも疲労困憊。
ただ展望台から見える東京の風景は素晴らしくキレイでした。

夕暮れに浮かぶ帝都の風景はキレイなような不気味な様な・・。
中を周回しながら見たり、足元がガラスになってたりして・・。
観てるウチにまた目が回りだしました(笑。

帰り、外で呑もうか、とも思いましたが、この状態で酒入れたら
絶対悪酔いしそうだったので、止めときました(;^_^A)

初めての東京タワー体験。オモシロかったです。
また行ってみたいな。今度は「蝋人形」はヌキで(゚゜)\バキ☆

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仙台情景

2006年09月09日 | 写真

木曜日の晩から仙台出張。そこで撮った写真を。

1日目の夜。
仙台にはアーケード街が沢山あって大勢の若い衆が集まります。
食事の後、七夕通りをブラブラと散歩してたら大雨が降ってきました。

それからサンモール街を散策。入り口の飾りがとても洒落ている。
夕暮れに浮かぶ仙台の街はとてもキレイでした。
駅の前の鉄橋から街を振り返ると夕陽に浮かぶ街の佇まいがイイ感じ♪

毎年、仙台は出張で来るけど、仕事の事気にしながら歩く場所じゃないな。
ゆっくりと息を吸って空を見上げて歩きたい、そんな街だと思います。
次回、棟梁ライブが仙台であるならば、ゆっくりと訪れたい。
そう思います。

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杜の都にて

2006年09月08日 | 日々の泡(日記)

今、仙台市内のネットスペースから書き込んでます。
出張、さっき終わりました~。
一日中、打合せ続きで疲れた(+_+)

でも、収穫多い出張でした。
昨日は有名なお店「きすけ」で牛タン定食食べました~。
美味しかった~。

大雨に降られてラーメンとピーターパンは断念。次回こそ。
今日は晴れ。夕暮れに浮かぶ並木道がキレイ。

少し散策して東京に帰ります。

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