僕と猫のブルーズ

好きな音楽、猫話(笑)、他日々感じた徒然を綴ってます。
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『a Beautiful Day』発売20周年記念再現ライヴ追加公演@下北沢Garden

2015年09月29日 | カーネーション
先月、ビルボード東京でカーネーションのアルバム「A Beautiful Day」再現ライブがあった。
好評につき追加公演が日曜日に下北沢Garedenであり。
今回はアルバム曲の再現のみならず当時のライブでの定番曲も演奏とのことで行ってきた。

ビルボード東京は着席・豪華な造りだけど、Gardenはスタンディングのライブハウス。
でも、ボクはこっちの方が落ち着く。やっぱロックはスタンディングで見なくちゃね☆

時間になりメンバー登場。メンバー構成は8月と同じ。
鳥羽さん、やんべさんの脱退したメンバー2人に
鈴木桃子、ZOOCOのコーラス、Hornロベルト小山のアルバム発売時のサポートメンバー。
そして現在のサポートメンバーキーボードの佐藤優介クンが入る。

前回同様アルバム通りの順で進む。直枝さんはハンドマイクで朗々と歌う。
前回も思ったけど直枝さんのボーカル、最近とても力強くなったなぁ。
最近のカネの作品とは違うポップでゴ―ジャズなサウンド。
女性コーラスの2人が本当に楽しそうで直枝さんと顔見合わせてニコニコ笑う。
鳥羽さんもニヤニヤと直枝さんと顔見合わせる。

ただしサウンドは単なる「同窓会」じゃなかった。
「未来の恋人たち」なんてオリジナルより長尺の演奏。
直枝さんも言っていたが「20年分の経験や変化、蓄積」が反映された音だ。
アルバムなぞって終わりじゃない。幾つかの曲はビルボード東京より変化してた。
特にそれを感じたのは後半の「摩天楼に雪が降る」。
後半、直枝さんがエレキを弾き倒す。鳥羽さんも煽るように弾き倒す。
直枝さんはスタッフにギターの音量を上げるように指示。
直枝さんのサイケなギターが狂ったように鳴り響く。アルバムVerとは全然違う。
オリジナルよりもねじれ曲がり狂った世界。それは心地いい。
オレはギターの歪みに浸かってトリップ。神経が翔ぶ。脳のタガが外れる。

再現終了した後、ゆるずさんが「再現もうやりたくない!鬼の様なベースライン!
カーネーションは大変すぎる!」と悲鳴をあげているのに場内爆笑(^_^;
だって一つのアルバムにポップス、フォーク、ブルース、サイケと色んな曲調が
詰まっている。でも全部聴き易い。当時ヒットしたのも頷ける。

「ボーナストラック」ということで当時のライブでよくやっていた曲を演奏。
「ダイナマイトボイン」「アイ・アム・サル」「ごきげんいかが工場長」と次から次に
繰り出される名曲たち。客席は踊る。オレも踊る。
どの曲も後半は直枝さんと鳥羽さんのギターバトル。音が歪んで声が聴こえづらい。
別に構わない。キレイな美しいオトが聴きたくて此処にいるわけじゃない。
壊れた狂ったオトが欲しくてオレは此処にいるんだ。
「The End Of The Summer」「Edo River」でステージも客席も合唱。
アンコールは「愛のさざなみ」。またしても直枝、鳥羽のギターバトル。
最後は当然「夜の煙突」。直枝さんは前に出てきてギターを客に触らせる。
ゆるずさんも鳥羽さんも前に出てくる。
狂騒と轟音の中、メンバーも客も笑顔。ウン、いい景色だ。これが見たかった。
最後直枝さんは「ミラクルが起きた。またミラクルを起こしたい!」と嬉しそうだった。

終演後、嫁@パンダと「凄かったね」と話して帰宅した。

アルバム「ビューティフルデイ」が出た頃、表題曲はよくラジオで掛かっていた。
この曲でカーネーションというバンドを知った。
ボクが聴き出したのは2002年以降。3人構成になってから。5人時代のライブは未見。
今回のライブは90年代のカネのポップでゴージャスな魅力をたっぷり堪能できた。
何より嬉しかったのはカネの2人も脱退した2人もサポートメンバーも現在(いま)
の音を鳴らしたこと。直枝さんと鳥羽さんはライブ中、何度もお互い顔を見合わせて笑ってた。
まるでお互いの変容を楽しんでいるか、の様に。

そう、カネはどんどん変わり続けている。メンバーも5人が3人になり今や2人。
最早バンドの体を成していない。
でもカネはサポートメンバーを迎え毎回凄いアルバムとライブを見せてくれている。
2人でもカネはバンドだ。サイコーの、そして最狂のバンドだ。

この日、12月のツアーが発表された。当然行きます。
またソギーチェリスの2ndアルバムの発売も発表された。これも当然聴く。
今後、カネが直枝さんがどんな風に「変わりつづけるか」見届けてさせてもらいます。
こんなドキドキさせてくれるバンド他にはない。これからも追い続けるぜ。

↓我が家のホーリーキャット・ヨモちゃんです。(゚゜)\バキ☆(゚゜)\バキ☆


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コレクターズ TOUR 2015 "SUPER DUPER" @横浜・F.A.D YOKOHAMA

2015年09月22日 | コレクターズ
月曜日の早朝仙台から東京に戻る。午前中はひたすら寝る。
午後から嫁@パンダと横浜に向かう。
この日はコレクターズ・ニューアルバム「言いたいこと 言えないこと 言いそびれたこと」
発売に伴うツアー初日。場所はF.A.D横浜。このハコは初めて。

入場してフロア中央に陣取る。昨日の作業の疲れや筋肉痛があるので後ろでノンビリ
見ようと思ったらお客さんがどんどん入ってきて動けなくなった(^_^;

ほぼ予定通りライブはスタート。まだ初日なのでセットリストは書きませんが。
普段のライブと構成を大分変えてきた。
いつもは後半に演奏する曲を前半にやったのは驚いた。アレンジ変わった曲もあるし。
ニューアルバムからは全曲では無いけれど、かなりの数をやった。
ボクが好きだった曲は全部聴けたのでウレシイ!

今回はトークは少なめ。でも加藤クンがチャボさんの物真似をしたのは笑った(T▽T)
後半はロックンロール大会。初期のパンクナンバーに客席は湧き一気に前に詰めかける。
本編最後の2曲。何となく最近のきな臭い社会のムードにメッセージを投げかけてる気がした。
勿論、加藤クンはそんな事くどくど説明しない。オレの勝手な解釈だけど(^_^;

アンコールでは本編でやった曲のコール&レスポンスについて加藤クンからダメ出しと歌唱指導。
滅茶苦茶オモシロい。爆笑しました。\(T▽T)/
嗚呼、愉しかったな。コレはいつ見てもサイコーだぜ。

今回ツアー次回行くのは最終日。バンドの演奏がどうなってるか楽しみに待とう。

お休み中、ヨモちゃんは絶好調。嫁@パンダが家にいるのが嬉しいのか楽しそう。

今日で連休も終わり。でもボクは金曜日に夏休みを取る予定。
明日会社行けばまた連休だ~!(゚゜)\バキ☆(゚゜)\バキ☆

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仙台荒浜ボランティア・夕暮れの空

2015年09月22日 | 東北のためできること
シルバーウィーク。初日の土曜日はWEB友さんを読んで我が家で呑み会。
嫁が漬けた梅酒を皆で呑む。元春をネタに呑んで話して笑った。愉しい!
友人が持ってきたフルーツ盛り付けのババロア美味しかった!

でもボクは途中で退出。幹事が途中で抜けてスミマセン。<(_ _)>

途中で抜けた理由は仙台・荒浜にボランティアに行くため。
7月、8月とボラは雨で中止。今度こそ・・・行きたかった、いや行かねばならなかった。
深夜バスで仙台に向かう。呑んだ後だけどバスの揺れは心地よく眠れました。

早朝仙台着。よし晴れている!やっと来れた!やるぜ!V(^^)
駅中や駅前が若い女子で溢れている。嵐のライブを観に来た女子たち。
ライブだけで無く東北の色んな場所を観てお金を落として行ってね(余計なお世話だ^^;)

バスで荒浜に向かう。先ずは海岸部の見学。震災から4年半。整地も進んだ。
でも、此処にはもう誰も住めない。慰霊碑にお祈りし亡くなった方の名前を読む。
此処には人が住んで生きていたのだ。唯の「死者」という記号で片付けたくない。
逢ったことは無いがせめて名前だけでも憶えておこう。


現地ボランティア「ReRoots」に向かう。顔見知りの学生さんが歓迎してくれた。
噂のヤギさん「ゆずちゃん」とも逢う。人懐っこくてカワイイ~!

午前中はヒマワリの収穫。学生さんやボランティアさんと大勢で作業。
お話しながら和気藹々と進める。愉しい。
ReRootsの学生さんも代が変わっている。
ボクが4年前から通っていると言うと尊敬されたV(^^)

お昼はRe-Rootsの皆さんが造っている野菜とその野菜を使ったカレーを食す。
長年此処に通っているが地元の野菜を食べたのは初めて。カレーは適度にビターで旨い!

午後はあるお宅で瓦礫拾い。大きな石がゴロゴロ出てくる。
瓦礫撤去は終わったと思うけど、移転先から戻ってきてこれから瓦礫を除く家もある。
仙台は復興が進んだとか言うけど、支援はまだまだ必要なんだ。

終了後、ハウスでRe-Rootsの皆さんと色々話す。
代が変わってもRe-Rootsは続いている。終わらない。
NPOが活動を継続するのが如何にムツカシイか、素人のボクでも分かる。
続けている彼らの意志と行動力にはひたすらアタマが下がる。
また来よう。「支援」なんかじゃない。彼らに逢うために。

仙台駅前から見た夕暮れは唯々キレイだった。これを見ただけで来た甲斐があった。

晩飯をとって帰りのバスに。待合所で寝てしまって発車ギリギリで乗る。
危ない危ない(^_^;

月曜日の早朝帰宅。ホッと一息。
ヨモちゃんが少し甘えてくる。ヨシヨシ、オレが居なくて寂しかったかい?
嫁に「学生さんからリスペクトされたぞ」と自慢すると
「若いコが気を遣って言ってるのに何真に受けてるんだよ」とツッコまれました。
確かに(^_^; 嫁の容赦ないツッコミを聞くと「ウチに帰ってきた」と実感します。
さ、ヨモちゃん。休みはまだ続く。今日は何して遊ぼうか?



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映画「猫侍 南の島へ行く」

2015年09月15日 | Art・本・映画
週末は池袋に映画「猫侍 南の島へ行く」を嫁と見に行った。
http://nekozamurai.info/
昨年春公開された映画の続編。
無愛想な浪人武士斑目久太郎と相棒の美猫玉之丞が繰り広げるゆるいドラマに大笑い。
その後放映されたドラマも好調で映画化第二弾。

人気ドラマの映画化らしく家族連れ、色んな年齢層のお客さんが来ていた。
この看板には笑いました。こういう小ネタがこの作品の良い処。


映画の内容は公開中なので書かないでおきますが、
斑目と玉之丞が漂流した南の島で起こる騒動。
原住民が玉之丞を「白い神様」と勘違いし拉致。
そこから更にドタバタが起こり・・・オモシロかった!
前作より「ゆるい部分」が減って、ドタバタ度が増えたかな?
オモシロかったけど、後半の展開と最後のオチはやりすぎの様な気も(^_^;
ま、北村一輝はオモシロかったし、何より玉ちゃんが可愛かったので猫好きとしては満足♪
こういう気楽に見れる「時代劇」はイイなぁ。

帰りは地元を散策しながら猫めぐり。
とある路地で何ともキレイな猫さん達と遭遇。夕暮れに浮かんでホントきれい。
近寄ると遊んでくれました。ヨシヨシ、いいコいいコ♪


ヨモちゃんは絶好調。嫁@パンダに抱っこされてホントにシアワセそう。
玉ちゃんが「白い神様」ならキミは何だ?「笑いの神様」か?天使か?妖精か?
ま、何でもイイよね。
こんな「おめでたい猫さん」そうはいない。おめでたいコ♪

(おめでたいのはオマエのアタマん中ニャ)
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寺尾紗穂「原発労働者」

2015年09月02日 | 寺尾紗穂
シンガー&エッセイスト寺尾紗穂が著した本「原発労働者」。
寺尾紗穂は七尾旅人のユリイカ特集で知り、幾つか作品を聴いた。
柔らかなラブソングが主流だが、社会的テーマを扱った曲が幾つかある。
原発について歌った「私は知らない」という曲もある。作品を集める中でこの本に出会った。

寺尾さんは学生時代から路上労働者の支援活動を行い支援音楽イベントも開催している。
2010年、樋口健二の「闇に消された原発被爆者」を読み、衝撃を受ける。
2011年3月福島原発事故が起き、原発に対して議論が起こる中、現場の労働者の話が出てこない。
労働者の視点ぬきで原発を語るのは片手落ちではないか。
そう考えた寺尾さんは樋口さんの仕事を引継ぐことを決心する。
様々な伝手を頼りに原発労働者に実際に会ってインタビューし、この本にまとめた。

労働者が語る原発の労働環境にはコトバがつまる。
以下、証言の内容で印象に残ったもの。(現在は「改善」されている物もあり)
※証言者の証言の真偽を論じる気は有りません。ボクは彼らの証言を信じます。

「環境について要望を出したり文句を言ったら仕事を干された」
「現場で怪我をしても電力会社に報告しない。無かったことにする」
「線量を浴びて体調が悪くなっても医者に知識が無いので原発の影響か明確に判断できない」
「会社を辞めた後、体調を崩して労災認定を求めたら嘘の証言がされて却下された」
「防御マスクは暑くて役に立たない。だから外す。現場では線量の事なんて気にしない」
「トイレに行きたいとき防御服を脱ぐのに時間が掛かり作業場で排泄することがあった」
「以前は技術者を育て安全管理もチャンとやっていた。でも効率化の名のもとに
 納期が短くなり十分な作業準備が出来なくなり時間を掛けて技術者育成が出来なくなった」
「保険料も危険手当も貰えない。ピンハネされている」
「危険な仕事をやる外人労働者が居る」

危険な環境で働いているのに十分なサポートが無い。
上記の問題は電力会社の管理だけでなく下請の問題もある。
下請けが電力会社に気を遣って必要な対応をしない。(事故報告の隠蔽。数値の改竄)
結局は他の労働問題と同じ。「多重構造、中抜き、労働者いじめ」。
この国に以前から巣くっている問題がここでも顔を出す。

一方で原発は仕事が無いヒト、貧困に困る人の受け皿にもなっている。
派遣切り・リーマンショックで仕事を失った人が最後に辿りつく仕事。給料は結構良いし。
証言者の何人かは「仕事が無いと困る。最低限度で原発は動かした方が良い」と言う。
オレは基本「脱原発」だが彼らの意見を単純に「ダメ」とは言えなかった。
原発が果たしているセーフティネットとしての機能・・・・。
それに代わるセーフティネットは現在(いま)あるんだろうか。

寺尾さんは過去原発について「問題はあるだろうが、まぁ必要だろう」程度の意識
だった。しかし今回、原発労働者の問題に触れ、その意識を改める。
「私は何も知らずに生きてきた。それは人が人を踏んづけて生きてるのと同じだ」と。

この本を読んで、同じことをオレ自身も感じた。
福島原発事故の後、色々知って感じたこと。
オレは東京で使っている電気が福島で作られていたことを知らなかった。
そんなことも知らずにノウノウと電気を消費していた。
まして、原発で働いている人のことなんて考えなかった。
オレも原発で働く人を踏みつけて生きてきたのだ。

いや、それは「原発」だけじゃないだろう。
昨今「早く・安く」のサービスが当たり前になっている。
24時間営業のコンビニ・レストラン、低価格の色んなお店。
従業員の人は十分休めているのか?十分な給料を貰っているのか?
サービス優先、競争優先、効率化の名のもとに十分な保障を蔑ろにしてないか。
オレたちユーザが便利さを求めた挙句、結果「働く人を踏みつける社会」
になっていないだろうか?

寺尾さんはこの本のあとがきで「原発労働者を遠くに感じている限り『ひとごと』。
で終わってしまう。『ひとごと』を『わがこと』として考えてみる」と綴っている。

この本を読んだからって原発労働者が自分の身近な問題になったか?は疑問だ。
自分に何かが出来るとは思えない。あまりにもデカい・・デカい問題だ。
でも・・この本を読んで、寺尾さんの「私は知らない」を改めて聴いて思った。
寺尾さんに会ってみたい。このヒトの歌を直接聴きたい。
だから10月にある「りんりんふぇす」に参加しようと思う。
http://singwithyourneighbors2015.jimdo.com/

寺尾さんが路上労働者支援のために開催してるイベント。
彼らも色んな意味で社会に踏みつけにされてきた(失礼<(_ _)>)。
先ずはここに行って考えたい。
原発労働者の問題も、きっと・・きっとこの先に繋がっている筈だ。
何をしたらイイかなんかワカンナイ。わかるわけがない。
でも、考えるのをやめたらそこで終わりだ。
だから、かんがえよう。まずはそっからだ。こっからだ。

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