アタシだって言いたかないよ、言いたかないけど言わせてもらうよ

その時に思った事、面白かった事を書きます

包丁

2012年10月14日 16時35分00秒 | Weblog
この話は、前に書いたかな?




大阪に居た頃「うなぎ場」に居た事がある




(料理場とは別に、うなぎを専門に裂いて焼いて出してた)







「ウナギ場の主任さん」は、うなぎを裂くのが上手かった



あまり早くないんだけど、ゆっくり確実に裂いていく




別の先輩は、裂くのは早いんだけど、たまに失敗するから



結局主任の方がたくさん裂ける






当然、俺は遅い


「うなぎ包丁」を研ぐのも自分でやるから


「俺の包丁は切れないんだろう、主任の包丁はどれくらい切れるんだろう?)


と思ってた






月曜から土曜まで、朝早く起きて、調理場に行ってうなぎを裂く



いつも俺が一番に着いて、準備をしてから


2本だけうなぎを裂かせてもらう



その時に(一度主任の包丁を使ったらどうなるだろう?)



と思ってやってみた




(バレたら、思いっきり叱られる)








でも、やってみたら「俺の包丁より切れなかった」




その時は解らなかったけど



後で考えてみると、あれは「腕」の問題だったんだな





そういえば、主任は絶対に失敗しないから


「間違って、包丁が骨に当たる」という事も無い


だからずっと使えるし、あまり研ぐ必要もない





あれが「職人」だったんだな