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宇宙の始まりに何が起きたのか 杉山直

オンラインで視聴している天文学入門と宇宙論の理解を深めたいと思ってその辺りが書いてありそうな本を物色、昔から慣れ親しんだブルーバックスで良さそうな一冊を見つけたので読んでみた。読んだ結果だが、理解が深まったかどうかは微妙なところだ。オンラインで視聴した内容の復習のような部分はそれなりに理解の確認ができたと思える反面、聞いてモヤモヤしていたところは、やっぱり本書を読んでもモヤモヤのままというのが正直なところ。理解できないのは説明してくれる先生の教え方による部分もあるのではないかという気もしていたが、やはり自分の物理の基礎知識の欠落なのだと痛感した。それでも、インフレーションを考える際の「相転移モデル」のところはオンライン講義ではチンプンカンプンだったが、本書で「水が摂氏0度以下でも氷にならずちょっとした刺激で急に凍結するようなもの」「その際にエネルギーを放出する」という比喩で説明されていて、何となく「そういうことか」と分かった気がした。本書全体は「宇宙マイクロ波背景放射」の観測が可能になったことにより、どのように宇宙への理解が深まったのかに焦点を当てた内容。一口に宇宙を研究している学者と言っても、観測精度の向上に特化した学者、その観測結果の解釈に注力する学者など色々で、それらの学者が成果を求めてしのぎを削っている様が非常に面白かった。これからもオンライン講義と読書の両輪でどこまで理解できるか試し続けたいと思った。(「宇宙の始まりに何が起きたのか」 杉山直、講談社ブルーバックス)
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