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名探偵のいけにえ 白井智之

初めて読む作家。帯に「どんでん返し」というベタなキャッチフレーズが書いてあるが、まさにその通りの一冊だった。最初の数10ページ、どんな作品なのか見当がつかないまま読み始めると、登場人物がどんどん増えていくし、何か超常現象みたいな話にもなってきて、話の設定そのものがよく分からなくなってくる。我慢してさらに読み進めていくと、後半を少し過ぎたところで全く予想外のことが起こって衝撃を受ける。そこからが本書のハイライトで、どんでん返しの連続、更に最後の後日談が二つあってその内容に決定的な衝撃を受ける。昨今、信教の自由とマインドコントロールによる精神的束縛の境界についてのあり方が問題になっているが、それを先取りしたような内容、それを逆手に取ったような展開に驚かされた、すごいミステリーだった。(「名探偵のいけにえ」 白井智之、新潮社)
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