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アホ大学のバカ学生 石渡嶺司・山内太地
副題が「グローバル人材と就活迷子のあいだ」となっているが、本書の主張は、両者の隔たりが絶望的に大きいということに尽きる。著者の本は「就活のバカヤロー」に次いで2冊目。相変わらず、世の中の胡散臭いところを徹底的に暴き出すというスタンスで、大学とそれを取り巻く人々の怠慢・無知・社会常識の欠如などをこき下ろす。こうして文字になったものを読むと、そんなバカなと、笑ったりしているが、実際には本書でこき下ろされている人と似たような行動や意思決定をしている場面が自分にもあるのではないか、著者は大学をこき下ろしているが似たようなことは会社組織などにも多かれ少なかれあるなぁ、という気がしてきてしまう。2人の著者が前半後半を書き分けているが、自分の主張と過激な前半の著者の折り合いにも気を使いながら、本書全体のリアリティ向上の役割を担って書いている後半の著者の努力と取材手法の確かさに感服した。(「アホ大学のバカ学生」 石渡嶺司・山内太地、光文社新書)
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