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さよならバースディ 荻原浩

この本は、自分で本屋で選んだ本ではなく、娘が読んで「面白かった」と手渡してくれた本である。そのため、手にした時から本屋さんのカバーがかかっており、本の裏に書かれている15行くらいの「解説文」も読まずに読み始めた。これまでに読んだ作者の作品から想像して、動物との心の交流のようなものを描いたほのぼのした作品かと思って読み始めたのだが、すぐにこの本はもう少しシリアスな本だと気づいた。過去に事件があったことが示され、それが全体の雰囲気を暗いものにしている。ダニエル・キイスの「アルジャーノンに花束を」のような話なのかな、と思っていると、突然主人公に悲劇が降りかかる。その後は、本当に面白い第1級のミステリーであった。猿の研究家が、2つの事件を見ていたであろう猿からどうやって真相を聞き出すか、その過程が本当に面白い。(「さよならバースディ」荻原浩、集英社文庫)
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