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恥ずかしい人たち 中川淳一郎

元ネットニュース編集者という経歴の著者によるエッセイ集。週間新潮に連載した文章をまとめた一冊とのこと。ネットニュース編集に携わっていて、どういう見出しにすればクリックしてもらいやすいか、どう編集すれば広告をクリックしてもらいやすいかを日々考えてきた中で、ネット社会について感じたことが色々書かれていてとても興味深かった。と言っても、安易に自分の憂さ晴らしのために誹謗中傷したり内容を捏造したりそれを拡散したりという人の話ではない。ここで扱われているのは、自分では気付かないうちに他人の意図的な悪意を助長拡散してしまったり、変な思い込みに囚われてしまっている人の話だ。ある意味、こうした人々は、確信犯よりもたちが悪いという。槍玉にあがっているのは当然ネット内の話が多いが、それ以外にも、若者に敬語を使えない老人、除夜の鐘にうるさいとクレームを言う住人などなど、日常生活で見聞きすることも扱われている。。一つ一つ読みながら我が身を振り返り、恥ずかしくないようにしようと思いながら読み終えた。(「恥ずかしい人たち」 中川淳一郎、新潮新書)
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