平成21年6月27‐28日 天候曇り
この日は植田さんと一緒に北岳にキタダケソウを見に行く予定だった。南アルプス林道バスは2日前の25日から運行が始まっている。土日用のバス時刻表を見て、5時40分に乗るつもりで、5時25分に芦安バス停に到着した。ところが・・・切符売り場に行くと誰もいないし、待っている人たちが何故かタクシー乗場のところに集中している。はて?バス案内の人がいたので、切符はどこで買うのが尋ねると、次のバス発車時刻は7時40分、土日運行のバスは7月1日以降にならないと運行しないという。2時間バスを待つのはちょっともったいない、即予定変更、最近開通した笹山ダイレクト尾根を登ってみることにした。車に乗って奈良田に向かう。

奈良田湖と吊り橋.この吊り橋を渡る.
3週間ほど前に嶺朋クラブの人たちがこのルート登っており、ちょうど地図と文献をもらって運良く車に積んであったので、それを読みながら登り始める。入り口は奈良田湖にかかる吊り橋。道を隔てて反対側に10台以上止められる駐車場がある。7時40分歩き始める。吊り橋を渡って左折し、管理等の前を通って林道を進む。取水管の棟が見えるところで右に曲がる林道があり、そこを進むとそのまま登山道に入る。山腹にジグザグにつけられた手摺のついた道を登ってゆくと、中腹で2方向に別れており、ここはテープのついた左方向に進む。登りつくと、上にフェンスで囲まれた取水管口の建物がある。その先はこのフェンスに沿って尾根に登ると、尾根沿いの明瞭な登山道に出る。10分ほど登ると、祠のある山の神に到着する。途中1回休憩を入れ、ここまで約1時間で到着した。山の神にはツガとヒノキの大木が抱き合うように立つ奇妙な木が生えている。

取水管口の建物とフェンス.このフェンス沿いに登って尾根に取り付く.

山の神 ツガとヒノキの大木が抱き合うように生えている.
その先からいよいよこのルートらしい急登が始まる。見上げるような急登りを1時間ほど頑張ると右手から延びてくる明るい尾根に登りつく。ここで尾根は左に曲がり、一旦平坦な道になるがしばらく行くと再び傾斜がきつくなり、登りついた平坦地が水場のある1600m地点である。時間は11時、まだ半分も来ていないのにかなりへばって、足がパンパンに張りだした。

水場の案内板.往復約20分かかる.

水場.水は細いので渇水期には涸れる可能性があり,注意が必要だろう.
ここで水を汲みに行くが、下り気味にトラバースして最後は急下りとなって水場に到着。水は細く、盛夏には涸れる可能性があるので注意が必要だ。木にくくりつけられた掲示板の通り、往復約20分である。荷物を軽くするため、ここで昼食をとり、11時50分、出発。この先は再び見上げるような急登が続く。1900mあたりまでは尾根沿いに明瞭な道があるが、そこを越えたあたりから道はやや不明瞭となる。しかし、尾根に沿ってつけられている境界標識と赤テープがあるので尾根をはずさなければ迷うことはない。2200m地点でガレ場に到着し、遠く向うに三角錐を描く北岳が聳え立っているのが見える。時間は午後3時、1600mから2200mまでの600mを登るのに、実に3時間もかかった。足のふくらはぎがパンパンに張り、踏ん張りがきかず、できれば山頂までと思っていたのだがとても登れるような状態ではない。文献によるとこの先2350mあたりのところにテント設営適地があるらしいので、本日はそこまでとすることにした。

標高2200m付近のガレ場から見る風景.遠く北岳の三角錐が見える.

コイワカガミの咲く森.この付近はコイワカガミが群生している.

2350m付近にテント設営.適地がある.
2350m地点には午後4時少し前に到着。まだ元気だった植田さんは私よりもだいぶ先に到着していた。二重稜線の窪地になっていて4~5張は張れそうだ。焚き火の跡もあって、ひょっとして私の所属する会のメンバーの仕業か?などと想像しながら、いちばん平坦な場所に2張並べてテントを張った。そして5時に夕食だが、ここで大変だったのはブヨの群れだ。2mmほどしかない小さなブヨなのに、刺されるとやたらと痒くて腫れてくる。虫除けスプレーをかけたが、それも数分しか効果なく、手を20ヶ所と頭と顔を10ヶ所ほど喰われた。半袖だった植田さんはもっとひどく、腕だけで40ヶ所も刺されていた。虫と格闘しながら夕食を済ませ、本日はまだ明るい6時半には2人とも早々にテントで眠りについていた。果たして明日山頂を踏んで無事に下山できるのか?足に湿布を貼りながら少しばかりの不安がよぎる。(翌日に続く。)

ブヨの群れにやられた左手.両手で20か所,頭部・顔面10か所ほど刺された.
この日は植田さんと一緒に北岳にキタダケソウを見に行く予定だった。南アルプス林道バスは2日前の25日から運行が始まっている。土日用のバス時刻表を見て、5時40分に乗るつもりで、5時25分に芦安バス停に到着した。ところが・・・切符売り場に行くと誰もいないし、待っている人たちが何故かタクシー乗場のところに集中している。はて?バス案内の人がいたので、切符はどこで買うのが尋ねると、次のバス発車時刻は7時40分、土日運行のバスは7月1日以降にならないと運行しないという。2時間バスを待つのはちょっともったいない、即予定変更、最近開通した笹山ダイレクト尾根を登ってみることにした。車に乗って奈良田に向かう。

奈良田湖と吊り橋.この吊り橋を渡る.
3週間ほど前に嶺朋クラブの人たちがこのルート登っており、ちょうど地図と文献をもらって運良く車に積んであったので、それを読みながら登り始める。入り口は奈良田湖にかかる吊り橋。道を隔てて反対側に10台以上止められる駐車場がある。7時40分歩き始める。吊り橋を渡って左折し、管理等の前を通って林道を進む。取水管の棟が見えるところで右に曲がる林道があり、そこを進むとそのまま登山道に入る。山腹にジグザグにつけられた手摺のついた道を登ってゆくと、中腹で2方向に別れており、ここはテープのついた左方向に進む。登りつくと、上にフェンスで囲まれた取水管口の建物がある。その先はこのフェンスに沿って尾根に登ると、尾根沿いの明瞭な登山道に出る。10分ほど登ると、祠のある山の神に到着する。途中1回休憩を入れ、ここまで約1時間で到着した。山の神にはツガとヒノキの大木が抱き合うように立つ奇妙な木が生えている。

取水管口の建物とフェンス.このフェンス沿いに登って尾根に取り付く.

山の神 ツガとヒノキの大木が抱き合うように生えている.
その先からいよいよこのルートらしい急登が始まる。見上げるような急登りを1時間ほど頑張ると右手から延びてくる明るい尾根に登りつく。ここで尾根は左に曲がり、一旦平坦な道になるがしばらく行くと再び傾斜がきつくなり、登りついた平坦地が水場のある1600m地点である。時間は11時、まだ半分も来ていないのにかなりへばって、足がパンパンに張りだした。

水場の案内板.往復約20分かかる.

水場.水は細いので渇水期には涸れる可能性があり,注意が必要だろう.
ここで水を汲みに行くが、下り気味にトラバースして最後は急下りとなって水場に到着。水は細く、盛夏には涸れる可能性があるので注意が必要だ。木にくくりつけられた掲示板の通り、往復約20分である。荷物を軽くするため、ここで昼食をとり、11時50分、出発。この先は再び見上げるような急登が続く。1900mあたりまでは尾根沿いに明瞭な道があるが、そこを越えたあたりから道はやや不明瞭となる。しかし、尾根に沿ってつけられている境界標識と赤テープがあるので尾根をはずさなければ迷うことはない。2200m地点でガレ場に到着し、遠く向うに三角錐を描く北岳が聳え立っているのが見える。時間は午後3時、1600mから2200mまでの600mを登るのに、実に3時間もかかった。足のふくらはぎがパンパンに張り、踏ん張りがきかず、できれば山頂までと思っていたのだがとても登れるような状態ではない。文献によるとこの先2350mあたりのところにテント設営適地があるらしいので、本日はそこまでとすることにした。

標高2200m付近のガレ場から見る風景.遠く北岳の三角錐が見える.

コイワカガミの咲く森.この付近はコイワカガミが群生している.

2350m付近にテント設営.適地がある.
2350m地点には午後4時少し前に到着。まだ元気だった植田さんは私よりもだいぶ先に到着していた。二重稜線の窪地になっていて4~5張は張れそうだ。焚き火の跡もあって、ひょっとして私の所属する会のメンバーの仕業か?などと想像しながら、いちばん平坦な場所に2張並べてテントを張った。そして5時に夕食だが、ここで大変だったのはブヨの群れだ。2mmほどしかない小さなブヨなのに、刺されるとやたらと痒くて腫れてくる。虫除けスプレーをかけたが、それも数分しか効果なく、手を20ヶ所と頭と顔を10ヶ所ほど喰われた。半袖だった植田さんはもっとひどく、腕だけで40ヶ所も刺されていた。虫と格闘しながら夕食を済ませ、本日はまだ明るい6時半には2人とも早々にテントで眠りについていた。果たして明日山頂を踏んで無事に下山できるのか?足に湿布を貼りながら少しばかりの不安がよぎる。(翌日に続く。)

ブヨの群れにやられた左手.両手で20か所,頭部・顔面10か所ほど刺された.
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