平成21年6月27‐28日 天候曇り
前日の急登ですっかり足がへばってしまい、しかも手と顔面・頭は虫刺されで多数やられた。この日の天気予報では午後になると雨の予報だ。疲れた足で果たして笹山山頂まで行けるのか?天気は持ってくれるのか?
前夜は曇り空で星は全く期待できなかったので、ぐっすりと眠って目が覚めたのは早朝3時。既に隣のテントの植田さんも起き出してゴソゴソとやっている。3時半、テントから出るが、外はまだ真っ暗だ。なんとか雨は降らずに持っているが、星が全く見えないところをみると曇り空なのだろう。パンで軽く朝食を済ませ、まだ暗い午前4時、ヘッドライトを点けてテント場を出発。樹林帯の中の細い踏み跡を赤テープを探しながら登る。尾根は途中で緩く右に曲がり、そしてまた見上げるような急登りとなる。足のだるさが残ってはいるが、登れないほどの疲れではない。しかし、ピッチは全く上がらないため、植田さんに先に行ってもらう。ちょうどこの急登のあたりで夜が明け、ツガの林の中が見えるようになってきた。テープはついているが明瞭な道は無く、歩きやすい場所を上を目指して登るといった感じだ。登り終えて緩い尾根にたどり着くと、左側の林の間から荒川岳が見えてくる。さらに右側には北岳の雄姿、そして富士山も見える。曇り空ながら、眺望はなんとか得られそうだ。傾斜がやや増して、切られたハイマツの林をくぐり抜けると、笹山南峰にポンと抜けた。上では植田さんが待っていた。
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笹山直下の稜線から見る北岳
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笹山南峰で記念撮影.植田さんのVサインは残り2山.標柱の文字は以前は塩見岳を背景にして立っていたと思ったのだが・・・?
時間は6時、なんとか2時間で到着できた。南峰に立てられた山梨百名山の標柱は抜けかかっていてぐらぐらしている。そういえば、標柱の文字の方向が3年前と90度くらい回転しているような・・・気がする。これで3度目の登頂だ。
記念撮影を済ませて北峰に行くと、こちらは東海パルプで立てた新しい立派な標柱が立っていた。まだ残雪を纏った塩見岳から蝙蝠岳の稜線が美しい。そして南峰越しの富士山も荒川岳の雄姿も見える。北の方角には農鳥岳に続く稜線、良く見ると隣の白河内岳稜線を3人ほど人が歩いているのが見える。いつかこの稜線を歩いてみたい、ここに来るたびにそう思うのだが、なかなか実現できないでいる。
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北峰に立つ東海パルプの標柱.新しくて立派.後ろに見えるのは荒川岳.
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塩見岳から蝙蝠岳の稜線.残雪を纏った姿が美しい.
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笹山南峰越しに見る富士山.曇りの天候ながら姿を見せてくれた.
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白根南稜,農鳥岳に続く稜線.ここに来るたびにこの稜線を歩いてみたいと思う.
空はどんよりと曇り空、いつ降ってもおかしくないような空模様だ。早めに下山しないと、下りの急斜面で降られたらスリップして危険だ。足早に下山し、テント場までは40分で到着した。食事はお菓子などで済ませてテント撤収し、8時20分、下山開始。足は問題なし、普通に歩けるが、疲れがたまらないように30~40分に一度休憩を交えながら下る。急斜面のおかげで下りは早く、テント場からほぼ中間点の水場まで1時間10分で下り、11時半には奈良田湖に到着した。山の上の肌寒さとは全く違って、下界はなんと蒸し暑いことか。吊り橋の手前の草むらで休み、空を見上げる。厚い雲が空をおおっているが、なんとか天気も持ってくれた。これで植田さんは山梨百名山残り2座。笊ヶ岳と、最後は・・・とてつもない難峰!?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/a3/bfe462fb97e8f7968acc9010bc5f1d04.jpg)
奈良田湖の吊り橋を渡って,無事に帰還.対岸には私の車が見える.
山梨県山岳連盟の白鳳会の人たちが中心となって新しく切り開かれたこのルート、標高差をカシミールで計測してみると1900mもあった。健脚者ならば日帰りのルートではあるが、かなり大変なのは間違いない。雨畑の広河原から笊ヶ岳を往復するのと傾斜、標高差ともあまり変わらない。ルート的には2泊で行く伝付峠側のルートのほうが楽だろう。ただ、1泊で行けるという魅力、そして白根南稜に入りやすくなったという意味で、このルートの存在は大きい。
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ルート地図
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/d0/a2670a09ab61907350308ee59c5d4595.jpg)
ルート断面図
前日の急登ですっかり足がへばってしまい、しかも手と顔面・頭は虫刺されで多数やられた。この日の天気予報では午後になると雨の予報だ。疲れた足で果たして笹山山頂まで行けるのか?天気は持ってくれるのか?
前夜は曇り空で星は全く期待できなかったので、ぐっすりと眠って目が覚めたのは早朝3時。既に隣のテントの植田さんも起き出してゴソゴソとやっている。3時半、テントから出るが、外はまだ真っ暗だ。なんとか雨は降らずに持っているが、星が全く見えないところをみると曇り空なのだろう。パンで軽く朝食を済ませ、まだ暗い午前4時、ヘッドライトを点けてテント場を出発。樹林帯の中の細い踏み跡を赤テープを探しながら登る。尾根は途中で緩く右に曲がり、そしてまた見上げるような急登りとなる。足のだるさが残ってはいるが、登れないほどの疲れではない。しかし、ピッチは全く上がらないため、植田さんに先に行ってもらう。ちょうどこの急登のあたりで夜が明け、ツガの林の中が見えるようになってきた。テープはついているが明瞭な道は無く、歩きやすい場所を上を目指して登るといった感じだ。登り終えて緩い尾根にたどり着くと、左側の林の間から荒川岳が見えてくる。さらに右側には北岳の雄姿、そして富士山も見える。曇り空ながら、眺望はなんとか得られそうだ。傾斜がやや増して、切られたハイマツの林をくぐり抜けると、笹山南峰にポンと抜けた。上では植田さんが待っていた。
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笹山直下の稜線から見る北岳
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笹山南峰で記念撮影.植田さんのVサインは残り2山.標柱の文字は以前は塩見岳を背景にして立っていたと思ったのだが・・・?
時間は6時、なんとか2時間で到着できた。南峰に立てられた山梨百名山の標柱は抜けかかっていてぐらぐらしている。そういえば、標柱の文字の方向が3年前と90度くらい回転しているような・・・気がする。これで3度目の登頂だ。
記念撮影を済ませて北峰に行くと、こちらは東海パルプで立てた新しい立派な標柱が立っていた。まだ残雪を纏った塩見岳から蝙蝠岳の稜線が美しい。そして南峰越しの富士山も荒川岳の雄姿も見える。北の方角には農鳥岳に続く稜線、良く見ると隣の白河内岳稜線を3人ほど人が歩いているのが見える。いつかこの稜線を歩いてみたい、ここに来るたびにそう思うのだが、なかなか実現できないでいる。
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北峰に立つ東海パルプの標柱.新しくて立派.後ろに見えるのは荒川岳.
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塩見岳から蝙蝠岳の稜線.残雪を纏った姿が美しい.
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笹山南峰越しに見る富士山.曇りの天候ながら姿を見せてくれた.
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白根南稜,農鳥岳に続く稜線.ここに来るたびにこの稜線を歩いてみたいと思う.
空はどんよりと曇り空、いつ降ってもおかしくないような空模様だ。早めに下山しないと、下りの急斜面で降られたらスリップして危険だ。足早に下山し、テント場までは40分で到着した。食事はお菓子などで済ませてテント撤収し、8時20分、下山開始。足は問題なし、普通に歩けるが、疲れがたまらないように30~40分に一度休憩を交えながら下る。急斜面のおかげで下りは早く、テント場からほぼ中間点の水場まで1時間10分で下り、11時半には奈良田湖に到着した。山の上の肌寒さとは全く違って、下界はなんと蒸し暑いことか。吊り橋の手前の草むらで休み、空を見上げる。厚い雲が空をおおっているが、なんとか天気も持ってくれた。これで植田さんは山梨百名山残り2座。笊ヶ岳と、最後は・・・とてつもない難峰!?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/a3/bfe462fb97e8f7968acc9010bc5f1d04.jpg)
奈良田湖の吊り橋を渡って,無事に帰還.対岸には私の車が見える.
山梨県山岳連盟の白鳳会の人たちが中心となって新しく切り開かれたこのルート、標高差をカシミールで計測してみると1900mもあった。健脚者ならば日帰りのルートではあるが、かなり大変なのは間違いない。雨畑の広河原から笊ヶ岳を往復するのと傾斜、標高差ともあまり変わらない。ルート的には2泊で行く伝付峠側のルートのほうが楽だろう。ただ、1泊で行けるという魅力、そして白根南稜に入りやすくなったという意味で、このルートの存在は大きい。
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ルート地図
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ルート断面図
これならなんとか日帰りできるかも知れません。
心配なのは、赤テープがうまく見つかるかどうか、、、。
単独が多いので、見失しなうかも。
でも尾根を伝っていけばよいのは、大きな救いですね。
Y-chan