スケッチブック30

生活者の目線で日本の政治社会の有様を綴る

スケッチブック30(ウクライナ 反米は胸にしまって)

2022-02-28 09:43:23 | 日記
2月28日(月)
 ウクライナ問題でロシアの立場云々を言う人は、結局心底に反米思想があるのだろうと思った。ヤヌコビッチを追い出した騒乱はアメリカが裏で主導したものかも知れない。その時ウクライナが桃源郷みたいな国であったなら、それはアメリカの侵略だと非難できるだろうが、到底ウクライナがそんな状態であったとは言えない。ロシアの頸木(スターリンによる餓死政策から続く遺産)がしっかりウクライナ人を押しつけている国情だった。旧ソ連が色々な国で反米クーデターを企てたことは明らかだし、私は具体的には知らないがプーチンだって同じ事をやっていただろうと想像する。ヤヌコビッチの追い出しはそんな角逐でアメリカが勝ったという事であろう。
 だからアメリカが先に手を出したとかプーチンが失地回復をしているかとの論議は、私には公平を排して、ロシアに肩入れする論評だと思える。ではなぜそんな肩入れ議論をある種の人々はするのか。決してプーチンが好きだからではないと思う。反米思想が鎌首をもたげるからだと、考えた。
 アメリカは大東亜戦争に日本を追い込み、一週間で書き上げた速成憲法を日本に押し付け、戦後はアメリカの世界支配の手足として日本を使っている、アメリカは許せない、裏がある、信じてはいけないという訳だ。まあ気持ちは分からないでもない。
 ユダヤ人の知恵を持ち出すのもありきたりな論法かも知れないが、やはり、より悪の少ない方を取るのが大人の選択だという、(私は)真理だと思う言葉を持ち出すしかない。白か黒か、正義か不正義かと割り切った生き方が可能なのは、超大国に生まれた国民だけであろう。イギリス人もフランス人もドイツ人も日本人も、(反米思想は胸にしまって)より悪が少ないと思うアメリカ陣営の中で、立ち回るしか術がないと思う。鬱屈した人生ではあるが。