建築・環境計画研究室 (山田あすか)

東京電機大学未来科学部建築学科

建築・環境計画研究室

この研究室は,2006年4月に立命館大学にて開設され,2009年10月に東京電機大学に移りました.研究テーマは,建築計画,環境行動です. 特に,こどもや高齢者,障碍をもつ人々への環境によるサポートや,都市空間における人々の行動特性などについて,研究をしています.

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研究のアプローチについて

2010-03-24 16:55:00 | 研究日誌
(山田あすか)

来週からの新ゼミ生のテーマ探しをどう応援していこうかということで,
建築計画分野で新しい研究を探すには・・ を考えてみました.

「研究」として認められるということは,(新しい)計画的知見を得るということでもあります.
それには,ぱっと思いつくところ,4つくらいのカテゴリがありそうです.
それぞれのカテゴリで,「これからその系統でやろうと思うと,どういうことをしないといけないか?」が違います.

1.事例研究や事例報告
  →すごい(計画的に/社会的に/建築的に/といった視点で見て,凝っているとか,他と圧倒的に異なるとか,興味深い何かがある)事例,新しい事例を見つける
  例:【既出】オープンスペースのある学校の事例研究,先駆的にユニットケアをしていた特養事例の研究など

2.施設種別ごとの建築計画研究(これはいわゆる「王道」.システム全体の紹介をするような研究が含まれる)
  →新しい(いままで充分に取り上げられてこなかった,あるいは近年大きく体制が変わって,それがまだ未整理である)施設種別/仕組みや現象を見つける
  例:【既出】幼保一体型施設(認定こども園),グループホーム,小規模多機能,個室・ユニット型特養,など
    【いまこの研究室で取り組んでいるのは】障碍児者施設,特別支援学校,小規模保育拠点,など

3.独自視点の理論研究
  →4.とも関連.新しい切り口を見つける.
  例:【既出】居方,サードプレイス,固有の居場所,など
    【いま取り組もうと思っているのは】反復性,など.滞留性という言葉をはやらせてみたい気がする(半分冗談)

4.(建築計画分野にとっての)学際研究
  →建築計画分野の研究に取り入れられる,あるいは分野の発展に援用できそうな分野や考え方を見つけ,それを視座に据えて(ちょっと遠巻きに)見る.
  例:環境行動,心理,発達心理,生理,医学,社会学,など

研究のアイディアを考えるときは,「なにを」「どういう視点で」「どのような方法で」眺める(調査・分析・考察する)か,をセットで考えた方が良いですね.
それぞれ,「対象・目的・研究方法」です.
これらがセットでそろってないと,研究の企画にならないということです.
茶碗とお箸とゴハンがセットでないと,どうにもならないのと同じで.

 
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ろんぶんができるまで その2

2010-03-24 16:14:53 | 研究日誌
その1は,約1年前でした.
つまり1年間,ファースト(筆頭著者)で論文書けていなかった,と・・.
たまる一方ですもう.


・論文はやっぱり図版レイアウトによる全体骨子の構想ということで始まりました.


これはもう癖というか,こういう風にしか(ページ数が決まっている査読論文は)考えられません.
どれくらいの紙面を割いて,どのような図を使ってどのような手順で説明しようか・・という構想がないと,
書き進めていけないんです,わたしの場合はということですが.

しかしこの論文は構想通りには行かず(図が増えたり・・大きすぎたり・・),
思いの外筆がのったりして,右下に「技報で」と書いてありましたが,
投稿先も変わり構成も変わりで全然,最初の構想の面影はなくなってしまいました.



一旦,これでできあがり.
投稿しました.

はー・・・.
査読が返ってくるのは,いつもとてもこわいです.

忘れた頃に突如メールが来たりするので不意打ち的にショックを受けたりして.
でも,とりあえずは,1年間キープし続けた論文が出せたので,次に取りかかりたいという気持ちです..
次は,3年放置しているのに行こうか,1年放置しているのにいこうか,悩みどころです.
やれやれ.

 
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