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屋久島エコツアーガイドの旅行案内ブログ by 屋久島自然学校

「大人だって童心にかえって楽しもう!」をモットーに屋久島でエコツアーガイドを開催している屋久島自然学校のブログです。

現地ガイドが教える屋久島登山・トレッキングにおすすめの服装と装備

2020年04月09日 | 屋久島観光・登山情報
 

屋久島に住んで20年の現地ガイドが登山・トレッキングにおすすめする服装や装備をご紹介いたします。

まず、最初に重要なのは屋久島は皆さんが思っているほど南の島ではありません。

鹿児島の南端から約60kmほどで、鹿児島からは近く、気候的には鹿児島に似ています。

(ちなみに鹿児島市から沖縄那覇までは660km。東京~大阪間で400km。)

とは言っても人が住んでいる麓は亜熱帯性の気候で沖縄以外の地域と比べて暖かいです。

しかし、多くの方が訪れる屋久杉の森は標高の高い山の上で冬には雪が積もります!

観光客の方を見ていると雪が積もることに驚かれる方が多いようです。

人気のスポット白谷雲水峡で標高が600m~1000m。縄文杉コースは標高600m~1300mです。

気温は麓よりも白谷雲水峡で5度、縄文杉コースで8度ほど下がります。

つまり、高い山を有する屋久島は非常に気温差が大きいところです。

その為、気温に合わせて脱いだり、着たりする重ね着が重要です。

屋久島トレッキング服装
屋久島登山の基本スタイル

肌着(ベースレイヤー):汗をすばやく吸収し、発散させて肌をドライに保つことが重要。

速乾性のある化学繊維のものが良い。

紫外線・日焼け・虫刺され予防に薄手の長袖がおすすめ。

  • 屋久島は紫外線が強い。

  • 山の方は意外と虫は少ない。

 

頭部(帽子):紫外線防止や頭部の保護のためあった方が良いですが、コースによっては森の中を歩くので必要ないことも。

また、つばの大きすぎる帽子は視界が狭くなり、頭をぶつける方が意外と多いです。

 

トレッキングパンツ:動きやすく速乾性のある化学繊維のもの。ジーパンなどは濡れてしまうと重く乾かないのでNG。

見た目を気にしなければジャージなどでもOK。

短パンや山スカートをはく人は下にトレッキング用のサポートタイツをはくのがおすすめです。

 

ストック:転倒の防止・バランス保持や衝撃を低減する役割があります。

体重のある方・膝に心配がある方は必需品。山登りは登りよりも下りが辛いことも。

縄文杉コースでは膝がガクガクと笑ってしまう人もいます。

春や秋少し肌寒い時の屋久島登山スタイル
 春や秋、少し肌寒い時の登山スタイル

トレッキングシューズ:防水、透湿性のあるトレッキングシューズは多少の悪天候や悪路にも対応しながら快適に登山を楽しむことができます。

スニーカーは滑りやすいのでおすすめしません。

縄文杉コース白谷雲水峡コースなどでは柔らかく履きやすいトレッキングシューズがおすすめです。

宮之浦岳などの本格的な登山をする方は別ですので注意しましょう!

 

中間着1(ミドルレイヤー):フリースなどが保温力があり乾きやすいのでおすすめ。

有名なアウトドアブランドの品でなくても大丈夫です。

 

中間着2(ミドルレイヤー):キャンプツアーなど宿泊と伴う登山をする場合には軽くて暖かいダウンがあると良いです。

夜間は思いのほか冷え込みます。ダウンは雨に弱いのが難点。屋久島は雨が多いので歩行時には向かないかもしれません。

また、重ね着しやすいように薄手のダウンがおすすめです。

宿泊を伴う屋久島登山のスタイル
 宿泊を伴う登山のスタイル

アウターレイヤー(レインウェア):アウターレイヤーにおすすめなのはレインウェア。

雨から身を守ってくれるだけでなく、防寒着の役割も担います。

屋久島は本当に雨が多い島ですので晴れの予報でも必ず持参しましょう!

お金があればゴアテックスの良いものが良いですが、ある程度しっかりしたもの(セパレートタイプで一万以上程度)であればゴアテックスでなくても大丈夫です。

ただし、数百円で売っているようなビニールカッパではまったく役に立ちませんので気をつけましょう。

すぐに股の所など破れてみっともない姿になりますよ(笑)。また、透湿性がないのでカッパの中は汗でびしょびしょです。

 

屋久島ガイドからのアドバイス

  • お金をかけるなら登山靴とレインウェア。服装は綿ではなく乾きやすいものであれば安価なものでも可。

  • 歩き始めて身体が暑くなってきたら一枚脱ぎましょう!また、休憩の際は身体が冷えるので一枚羽織りましょう。これが逆の人が非常に多いです。面倒くさがらずに体温を調節するのが大切。

雨の時の屋久島登山スタイル
 雨の時の登山スタイル

アウトドア用品は結構高価な物です。

もし、今後も登山やアウトドアを楽しむ予定がないのであればレンタル品を借りるのも一つの手です。

 

屋久島自然学校では登山用品のレンタルも取り扱っていますので必要な場合にはご予約ください。

当日、または前日に宿泊先に持参しますので手間がかからず便利ですよ。

 

レインウェア(雨具)上下セット 料金(一着):1日1200円、2日1600円

 

トレッキングシューズ(登山靴)

料金(一着):1日1200円、2日1600円

 

レンタルストック

料金(一本):1日600円、2日1000円

 

日帰り用ザック 23L又は30L(ザックカバー付き)

料金:1日1000円、2日1300円

登山用のザックはポケットがあったり、通気性に優れた背面を使用したりと何かと快適です。

ザックカバーも内蔵していますので、急な雨にも素早く対応することができます。

ちなみにザックの中の物も大きなビニール袋やジップロックなどで防水しておくと安心です。

屋久島はゲリラ豪雨のようなびっくりするような雨が降ることがありますよ。

 

もう一度言いますが、屋久島は非常に強い雨が降ることが日常的にあります。

全国の平均年間降水量1700mm、屋久島の麓4000㎜、山間部8000mm~10000mm。

ただし、一年中雨が降っているのでなく、一回で降る雨の量が非常に多いです。

 

その為、万全な服装と装備で屋久島の自然を楽しましょう!

 

屋久島ガイドツアーの一覧はこちら。

 
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今週見られた屋久島白谷雲水峡の景色

2017年10月14日 | 屋久島観光・登山情報

今週見られた屋久島白谷雲水峡の景色をご紹介します。
今週は天候もよく、歩きやすい日が多く登山日和。
人も連休以外は多くなく、快適なトレッキングを楽しむことができました。
ただし、時おり修学旅行生を見かけることが多くなってきましたので団体に囲まれてしまうと混雑を感じるかもしれません。
ちなみに大阪や広島の高校生などが来ていました。

それでは清流に沿って登っていきます。ここ白谷雲水峡は川が多く、いつでも水の流れを感じるコースです。

しっとりと濡れて色つやをましたヒメシャラの木。白谷雲水峡の森の中でよく見ることができる樹木の一つです。

周りは苔だらけ。白い岩の部分が登山道です。

天気がよかったせいかヤクシカザルに出会う機会も多かったです。
大人しいサルなのでこちらがマナーを守れば大丈夫です。体毛がふわふわしています。

太鼓岩に到着。上の写真の時は曇っていましたが、数日後快晴の時の写真が下のものです。

九州最高峰の宮之浦岳をはじめ、奥岳と呼ばれる標高の高い山が一望できます。

東側には白骨樹や山々の向こうは海原。右上には高さ35mほどの天忠石も見えるのですが写真では小さすぎて分かるかな。近くで見ると驚くほど大きいです。 

太鼓岩。晴れていればお昼寝でもしたいような気持のよい場所です。
お客様より「縄文杉より感動した!」の声をいただけました。
縄文杉にこだわりがなければ白谷雲水峡だけでも満足できると思いますよ。

帰りには二大大杉に寄り道。その途中も苔に覆われた森を堪能することができます。

こちらが二大大杉。一代目の大きな株の上に二代目の杉が覆いかぶさっています。
白谷雲水峡は屋久島らしい苔むした森と大展望を楽しめるおすすめのコースです。

屋久島白谷雲水峡ツアーはこちら。

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今週、屋久島白谷雲水峡で見られた風景

2017年05月20日 | 屋久島観光・登山情報

今週、見られた屋久島白谷雲水峡の風景をご紹介します。

上の写真は、朝日が射す、爽やかな朝の風景(屋久島安房地区)。こんな日はスタートから気持ちがよいですね。

白谷雲水峡に向かう道沿いの風景。照葉樹林のモコモコとした森が美しい。

白谷雲水峡の入口。綺麗な風景に最初から思わず足を停めてしまいます。

タツナミソウの一種。花の形・模様をよく見るとが打ち寄せる波のように見えます。

東京、高尾山からムササビ君がやってきました。人が多い、苔むす森にてひっそりと撮影。

太鼓岩にてピースサイン。この日は曇っていましたが、白い霧がとても綺麗でした。

また、別の日の太鼓岩。人が多い時もありますがこの日は天気もよく気持ちが良いせいか長居してしまいます。

太鼓岩を色々な角度から。正面を見ると右奥の方には屋久島最高峰宮之浦岳が見えます。

左(東方面)には、高さ40mの天柱石を有する太忠岳が見えます。

正面を見下ろすと新緑が美しいです。

立ち枯れした白骨樹。

アジサイの仲間も咲いています。

今週は晴れの日が多く、気持ちのよい日が続きました。思わず雨が多い屋久島のことを忘れてしまうぐらいです。

屋久島自然学校の屋久島白谷雲水峡ガイドツアーはこちら

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2016/4/4縄文杉コースで見られた景色 【屋久島登山情報】

2016年04月06日 | 屋久島観光・登山情報

2016年4月4日縄文杉コースの登山情報をお知らせいたします。

登山者数:約80名、少なく快適な状況です。 気温:約15度、湿度が非常に高く、長袖のTシャツ一枚で活動していました。

新緑と桜が咲き始め、早朝は鳥の鳴き声が響き渡り、春らしいシーズンを迎えています。

それでは、縄文杉コースで見られた景色をご紹介いたします。

歩きはじめ、いきなり橋を渡ります。夜間は大雨が降ったらしく、川は増水していましたが・・・

帰りにはすっかり水が引いて綺麗な川の姿に戻っていました。

下を覗いてみるとヤマメの泳ぐ姿が見えました。

昔、林業の人たちが住んでいた小杉谷集落跡地では桜が咲いています。

写真は学校の校門入口に咲く桜です。

その他にもヤクシマオナガカエデの新緑や(赤い紅葉した新緑もあります)

ミヤマシキミの花

ヤクシマキイチゴの花

マムシグサの花などが見られました。

暖かくなり花が多くみられるようになってきてうれしい限りです。

花だけでなく、雨上がりのせいか、生き物もいくつか見ることができました。

こちらはヒキガエル。活動を始めたばかりのせいか、肌の色が薄いように思います。

オオセンチコガネ虫。緑色の光沢ある姿で美しいのですが糞虫です。

ヤクシカの糞などを運んで幼虫の餌にします。

沢ガニ。ハサミをこちらに向けて威嚇しています。この日は、4匹ほど見られました。

このようなトロッコ道を頑張って歩いていくと・・・

縄文杉に到着します。3月に完成したばかりの展望デッキからの写真です。

距離は遠いですが、全体がよく見えます。

振り返るとメデューサのような屋久杉も見れます。

先に進んで高塚小屋まで行くと霧のかかった幻想的な世界。

この日は、雨の予報でしたが移り変わりの早い天候で色々な風景を楽しむことができました。

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