屋久島エコツアーガイドの旅行案内ブログ by 屋久島自然学校

「大人だって童心にかえって楽しもう!」をモットーに屋久島でエコツアーガイドを開催している屋久島自然学校のブログです。

冬におすすめする大きな屋久杉「推定樹齢3000年万代杉」。縄文杉に行けない時はこちらをどうぞ!

2022年01月21日 | 屋久島万代杉・モッチョム岳ツアー

お気に入りの屋久杉のひとつ「万代杉」に行ってきました。

冬になると屋久島では積雪が見られ、場合によっては標高の高い(1300m)縄文杉には行けなくなってしまうことがあります。(積雪・路面凍結の為、縄文杉の登山口につながる道路が通行止めになります)

そんな時に「せっかく屋久島に来たのだから屋久杉が見たい!」という方におすすめの屋久杉が「万代杉」です。

登山口は観光名所のひとつ「千尋の滝」の駐車場。ついでに千尋の滝もみることができます。

屋久島観光名所千尋の滝
 
こちらは新緑の頃の千尋の滝。一枚岩の花崗岩が広がっています。
 
 
千尋の滝展望所からは海や集落を見下ろすことができます。
 
 
さて、万代杉は登山口からたった1km程度の距離ですが、登山口の標高が270m、目指す万代杉の標高が780m、標高差がなんと500mほどあります。

ゆっくりと休み休み登っていくことが肝要です。(看板からの情報ですが標高は780mもないような気もします)

屋久島の植物センリョウ
 
急な登りを花や実を見つけながら登っていきます。こちらは正月飾りなどで使われるセンリョウ。
 
屋久島の植物ボチョウジ
 
カラフルな実が目に付くボチョウジ。
 
屋久島の植物ルリミノキ
 
瑠璃色の実、ルリミノキ。
 
屋久島の植物サツマイナモリ
 
薩摩で発見された植物、サツマイナモリ。
 
屋久島の植物ヤブコウジ
 
ヤブコウジ(別名十両)。
 
屋久島の植物マンリョウ
 
マンリョウ。これで十両、千両、万両の植物が揃いました。いずれも正月の縁起植物。
 
 
清らかな水が流れる苔むした森も少しだけ見ることができます。
 
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水で喉を潤し、音に癒されます。

 
ヒメシャラ(赤茶色の樹木)の美しい森も見ることができるのですが、こちらの写真は倒れてしまったヒメシャラの根っこ。
 
 
ここまでくればあと少し。標高100mごとに看板が設置しているので良い目安になります。
 
屋久島万代杉ガイドツアー
 
万代杉に到着!推定樹齢3000年。
 
屋久島万代杉ガイドツアー
 
風当たりの強いところに立っているため、背はあまり高くはありませんが根元から幹にかけてはとても太く、屋久杉の大きさ・生命力を間近で感じることができます。

ちなみに縄文杉は万代杉よりも大きいのですが、近くでみることができないためにせっかくの屋久杉のすごさを体感することが難しいです。

屋久島万代杉ガイドツアー
 
筋骨隆々とした姿。
 
屋久島万代杉ガイドツアー
 
万代杉の枝葉の様子。

3000年の年月をはかり知ることは難しいですが、今後も長く生きづづけてほしいものです。

万代杉までの道のりは険しいですが、一見の価値がありますので興味のある方はぜひお越しください。

屋久島自然学校は万代杉までの特別コースをご用意していますのでご相談ください。

万代杉、モッチョム岳ガイドツアーはこちら。

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秋から春にかけておすすめする屋久島ガイドツアー。屋久島の岩峰・モッチョム岳。

2020年04月17日 | 屋久島万代杉・モッチョム岳ツアー

九州一高い山(宮之浦岳1936m)がそびえる屋久島では毎年山岳部で積雪が見られます。

その為、山につながる道路は積雪・路面凍結の為、通行止めになり主要な山に登ることができないことが時々あります。(年により積雪の量は大きく変わります)

そんな時に山登りが好きな人におすすめのコースがモッチョム岳です。(足場が悪い為、山登りに慣れていない方は白谷雲水峡の方が良いです。)標高が高くないために冬でも登ることができます。

屋久島モッチョム岳
屋久島の南東部にそびえる岩峰はシンボリックで一目見ると忘れることはなく、山頂からの展望は屋久島の中でも指折りです。

往復7時間。標高差は700mほどですが、急登、ロープ場あり、根っこが多く滑りやすい為、山登りの経験者や体力のある人向きです。転倒や捻挫に十分気をつけましょう!

また、ピンクテープ(道しるべ)も多く設置してますが、初めての人は少し迷いやすいところもあるかもしれません。

屋久島千尋の滝駐車場
登山口は観光地として有名な千尋の滝です。駐車場やトイレは完備しています。
バスは通っていませんのでレンタカーかガイドツアーに参加するのが良いです。
屋久島ニホントカゲ爬虫類
登り始めてからいきなり一番の急登です。ペースを上げ過ぎず、適度に休みながら登っていきましょう。
一時間ほど続く急登です。尻尾の切れたニホントカゲを発見。
屋久島の植物ヤクシマミヤマスミレ
ヤクシマミヤマスミレ。急登を登りきると苔むした水場(小川)がありますのでそこで休憩するのがおすすめです。

もちろん水を飲むことができます。

屋久島屋久杉万代杉
推定樹齢3000年の屋久杉「万代杉」。
モッチョム岳の万代杉
近くで見ることができる大迫力の屋久杉です。縄文杉は近くで見ることができないのでむしろこちらの方が臨場感を味わうことができます。

ちなみに一番太い根っこあたりでは胴回りが17m以上で縄文杉よりも太いです。ただし、胸の高さの周囲(上の方の細いところ)を測ると8.6mとなっています。

屋久島屋久杉万代杉
たくましい枝の太さ。枝だけで数百年以上の歴史があるはずです。
屋久島屋久杉モッチョム太郎
もう一つの屋久杉「モッチョム太郎」。試し切りの跡などが見られ、屋久島の林業の歴史を垣間見ることができますが、周りが樹木の覆われているので撮影は難しいです。
屋久島モッチョム展望
今回の最高地点標高970m神山展望台まで登ってくるとようやく展望が開けます。
屋久島モッチョム岳白骨樹
白骨樹。この辺りの風の強さを物語っています。
屋久島モッチョム岳山頂
目指すモッチョム岳の山頂。裏側から見ているので岩峰が少し見えているだけです。

ここからは下って登ってロープ場の多いところで危険度が増しますが面白いところです。

屋久島の固有種オニカンアオイ
運が良くオニカンアオイの花が咲いていました。屋久島の固有種。
屋久島モッチョム岳展望
登山道の脇から見えた景色。山頂が近づき期待が高まってきます。
屋久島モッチョム岳花崗岩
所々、花崗岩の岩肌がむき出しに。屋久島は花崗岩が隆起してできた島です。
屋久島モッチョム岳山頂
モッチョム岳山頂に到着。標高は940mmと屋久島の山の中では高くないですが、存在感と展望はすばらしい!
屋久島モッチョム岳大展望
眼下には集落を見下ろすことができます。
屋久島モッチョム岳からの展望
この岩の上まで行く人もいるようですが(道はありません)、私は怖いので止めておきます。
屋久島モッチョム岳の後方の山々
後ろには幾重には山が連なっています。
屋久島花崗岩と白骨樹
花崗岩の岩と白骨樹。
屋久島花崗岩一枚岩
滑って落ちていきそうな岩肌。
屋久島モッチョム岳新緑
この日は4月9日。新緑の美しい日でした。
屋久島モッチョム岳の祠
山頂の大きな岩をさらにロープ(ロープが短いの注意が必要)で下ると祠が祀ってあります。
屋久島モッチョム岳岳参り
屋久島では今でも岳参り(山の神に集落の代表者がお参りに行き、五穀豊穣や家内安全などを祈る)という山岳信仰が残っています。

屋久島の雄大な自然や山を見ていると自然崇拝の気持ちが自然と芽生えてきます。

最後に適期は秋から春の晴天時。屋久島の山の中では標高が低い為、夏場は非常に暑いです。また、湿度が高いときにはヤマビル(専用のスプレーもありますし、無ければ塩やエアーサロンパスなどでも代用可)が出るので注意が必要です。

また、山頂からの展望が一番の見所となりますので悪天候時には素直にコースを変更するのがおすすめです。

モッチョム岳コースデータ

●千尋の滝駐車場に駐車。トイレ、売店(8時30分~17時)あり。

●登山口の標高270m。モッチョム岳山頂940m。途中神山展望台が最高標高地点970m。往復休憩を入れて約7時間。もちろん個人差があるので注意が必要。

●途中トイレなし。携帯トイレを持参しましょう。

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山頂からの雲の流れを楽しみながら【屋久島モッチョム岳登山】

2016年08月31日 | 屋久島万代杉・モッチョム岳ツアー

屋久島の名峰モッチョム岳に登ってきました。

全国的には有名ではありませんが、屋久島でひと目見ると登ってみたくなる大きな岩峰の山です。

道中は急登だったりでしんどい山なのですが、山頂からの展望に救われること間違いなし。

天気の悪い日には登ってはいけません・・・。

こちらは神山展望所からの眺め。周りには白骨化した樹木が並び、風が強いことを物語っています。

この日は登山者が私達を入れて6名。先行した若者が山頂にいるのですが、分かりますか?小さい・・・

山頂近くの眺め。横には少しむき出しになった花崗岩が見えています。

山頂からの眺め。この日は非常に風が強く、白波が立ち、あっという間に雲が流れていきました。

雲の影が見ていて面白かったです。

山頂近くにはケイビランの花が咲いていました。

ちなみにモッチョム岳は足場が悪く?リピーターの方や健脚向けのコースになりますのでご注意ください。

登ってみたい方は、ご相談ください。

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水墨画の世界 【屋久島モッチョム岳登山ツアー】

2016年04月16日 | 屋久島万代杉・モッチョム岳ツアー

先日登った屋久島の名峰モッチョム岳の報告です。

大きな岩峰が角のように飛び出した姿は一度は登ってみたくなる山。

この日の天候はいまひとつでしたが、霧に包まれた森はとても幻想的でした。

晴れの日のモッチョム岳の岩峰

屋久島随一の急登と思われる坂をヒイーヒィー言いながら登っていくと万代杉を見ることができます。

屋久島に数本しかない樹齢3000年を超える屋久杉の一つです。

先端は折れて背は低いのですが、ごつごつした木肌からは長い年月が感じられます。

植物の花や実を探しながら歩いているとぽつぽつ発見することができました。

こちらはイズセンリョウの白い花。

アリドウシの赤い実。白い花も同時に咲いていました。

山頂には屋久島固有のアクシバモドキも咲いていました。

ブルベリーの仲間なので花がよく似ています。

霧が立ち込めた森の中を歩いていきます。まるで異次元の世界を歩いているような・・・視界が悪いので道迷いには注意です。

珍しくキノコとシダとコケが一緒に生えていました。

残念ながら山頂からは展望が望めませんでしたが、雲と僅かばかりの青空とのグラデーションがとても綺麗でした。

振り返ると時折霧がはれて水墨画のように山肌が現れました。

晴れている時には、下のような展望を見ることができます。良かったら動画を見てくださいね。

屋久島モッチョム岳展望ムービー

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晴れ間が広がったモッチョム岳登山 【屋久島モッチョム岳】

2014年11月16日 | 屋久島万代杉・モッチョム岳ツアー

朝、宮之浦(屋久島の北側)を出発した時は、小雨が降っていましたが尾の間(南側)に来て見ると晴れ間が・・・

本当に屋久島は場所によって天候が異なるおもしろい島です。

おかげ様で、快適なモッチョム岳登山を楽しむことができました。

展望がすばらしく、この山は、晴れの日に登るにかぎりますね。

下の方には、原集落を見渡すことができます。

後ろには花崗岩の大岸壁が聳えています。

登山道の途中には、ヤッコソウという奇生植物を見ることが出来ました。

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