大地一人が小学生のころ、
まだ「生理用ナプキン」がなかった。
女性たちは、
脱脂綿などを使っていた。
脱脂綿だと、二日目の月経血には対処できなくて、
布団に、赤いシミができることも、珍しくなかった。
また、困るのは「臭い」だ。
今のように、デオドラント機能はない。
となれば、月経が始まると、
個人差はあるが、
すごく「臭い女」が現れた。
近所にもいた。
この女性は20歳くらいだったが、
月経時、異常に臭かった。
子供は残酷だ。
彼女は、なんともかわいそうなことに、
子供たちから、
「ウンコ臭いケーコ(仮名)」
と呼ばれていた。
俺は何を言いたいかと言うと、
今のように、女性が社会進出できたのは、
1. 生理用ナプキン、パンスト、生理帯、ブラジャー・・・
などが、開発されたこと
2. 家電やパンパースやインスタント食品、スーパーやコンビニなどの登場により、
家事・育児の手間が、格段に省けたこと
・・・この2点がすごく大きいことだ。
昭和30―40年代は、
若い女性の職業と言うと、
「家事手伝い」がものすごく多かった。
そう!
ちょっと前まで、
「家事」はものすごく大変だったのだ!
洗濯も、タライと洗濯板でやっていた!
ご飯も、釜で炊いていた!
インスタント食品もないから、料理はほぼ全部、自分で作っていた!
しかもスーパーもコンビニもなく、
スーパーらしきものはあっても、
正月などは、4日くらい休みだった!
ついでに言えば、
家族は三世代同居が一般的で、
いつも女性は家庭にいるので、
嫁姑や嫁小姑の関係も、
ハンパじゃなく、大問題であった。
暴力を伴う「嫁姑戦争」や「嫁小姑戦争」が、あったのである!!
そしてまた!
そういう家事だらけの毎日に追われていると、
50超えた女性は、
もはや老女という感じがしたし、
シワもものすごかったし、
50超えて化粧する女性は、
ほとんどいなかった!
・・・ってわけで、
女性の社会進出の最大の功労者は、
ジェンダーフリーの人々ではなく、
家電と、生理用ナプキンと、インスタント食品のおかげなのだ。
その証拠に、
今は外で働く女性から、
家電と、生理用ナプキンと、
インスタント食品と、コンビニと、スーパーを
取ってしまったら、
3倍くらい、人生が大変になるだろう。
母親から、パンパースを取ったら、
育児は、ものすごく大変だろう。
一年中、タライで、オムツを洗濯しないといけない。
さらに、三世代同居・・・などだったら、
家に戻っても、姑や小姑に苛められ、
心はやすまら、
「明日にでも、死にたくなる女性」は、
たくさんいただろう。
だが、今の女性は、
社会進出した結果、
セクハラや、会社の人間関係などの
別なことで悩むようになった。
いつの時代にも、
女性の悩みは尽きないもんだ。
でも!
確かなことは、
女性たちは今の社会に感謝してほしい・・・ということだ。
昔に比べたら、
格段に生きやすくなっている!
そして大地一人も、
未熟なりに、
今の女性たちを応援したいと思っている。
今は個人の悩みが多い。
個性に基づいた悩みが多い。
「女性とは・・・・だ」
という女性共通の悩みは、
徐々に過去のものになっていく・・・
という気がしている。