この話、
以前に書いたことがあるが、
ずっと昔、占いに関して、
ある女性に、ひどい眼に遭ったことがある。
その女性から占いを頼まれ、
そのころは商売ではなかったので、
断ろうと思ったが、
日ごろのつきあいで、引き受けた。
ただ正直、
「ある程度、適当にごまかそう」と思った。
つまり、その女性は、
ブログを書いていたので、
そこに書いてあることを、
かなり要約して、
書き送ったわけだ。
(むろん、今はお金をもらっている以上、
そんなことは死んでもしない)
簡単に紹介すると、
彼女は、他人への思いやりがあまりなく、
自由気ままに生きていた。
だから、いつも人間関係で、
失敗ばかりしていた。
だから、そのブログは、けっこう面白かった。
しかし、実家が裕福で、
仕事もしていないみたいだったから、
なんとか毎日をノーテンキに生きていた。
具体的には、このように書いて送った。
「あなたは明るく気ままな性格で、それはいいことだが、
もう少し、行動するときに、熟慮したほうがいい。
すると失敗もなくなるだろう」
その後、その女性から返事が来て、
大地一人、たまげた。
「まるっきり、当たっていない」
というのだ。
「私は、ものすごく他人への思いやりがある」
と書いてあって、
「私は神経質な女性だ」
とあった。
大地一人、大笑いした。
この女性、100人いれば、
100人とも、「気ままで、明るく、ワガママな女性」と判断するだろう。
でも本人は、「他人への思いやりが、ものすごくある女性だ」
と思っていたのだ。
ただし、
こういうことは、ないわけではない。
無政府主義者の大杉栄は、
誰が見ても、豪放磊落な性格に見えるが、
本人は、恥ずかしがり屋のところも、
少なからずある・・・と自伝に書いてある。
カバは、犬や猫よりは大きい。
だから、普通「大きな動物」と見なすだろう。
でもカバが、象の中に、
生きていれば、「自分は小さい」と思うだろう。
タレントの草野仁は、
東大卒でしかも、東大の成績も、
オール優だったと言う。
しかし彼は、父や兄弟が、もっと成績が良かったので、
「自分は劣等生」と思っているようだ。
だから、ムキムキマンになって、
少しでも、兄弟に負けないように、
努力しているかもしれない。
人間って、面白いよね。
他人の評価と自分の評価が、
まるで違うことが
ときどき、あるんだもん。
でも、いい勉強になった。
大地一人、
他人がどう言っても、
自分の判断を、
大切にしようと思った。