ちょっと前まで、
日本人のトイレは皆、
「汲み取り」だった。
女がオシッコをすると、
すごい音がした。
ジャバジャバジャ~!
ちょっと前まで、
日本人は皆、
「銭湯」に行ってた。
番台には、おっちゃんが座っていた。
女性たちは、
男に全裸を見せていた。
ちょっと前まで、
日本にはエアコンがなかった。
夏の暑さは当たり前、
冬の寒さは当たり前だった。
東京では、
今より、うんと寒いのにも関わらず、
火鉢しかなかった。
ちょっと前まで、
日本の夏は虫だらけだった。
ご飯を食べていると、
ハエがぶんぶん飛んでいた。
ちょっと前まで、
日本人の男たちは、
旅行に行けば、
女が抱けた。
旅館で用意していた。
(旅費に含まれたのだ!)
ちょっと前まで、
日本人の女は、
「夜這い」を受け入れていた。
昼間に男女が道端で立ち話をし、
とくに反対がなければ、
男は、夜に、女の家に忍び込んだ。
女たちも喜んでいた。
ちょっと前まで、
日本の店の食べ物には、
異物がたくさん入っていた。
石とか砂とか。
しかし、石を取って食べていた。
そういうものだと思っていた。
ちょっと前まで、
店に買い物に行くのに、
人々は、買い物籠に、
ビンや風呂敷などを入れていった。
醤油も油も梅干もお菓子も、
全部、ハカリ売りだった。
ちょっと前まで、
日本の家族は三世代同居だった。
最低でも、一家族には、
5、6人、住んでいた。
嫁姑は同居するのが当然だった。
ちょっと前まで、
学生は教師に殴られていた。
教師は、生徒が怪我をしないように、
うまく殴っていた。
親はPTAの集会では、
「先生!もっと厳しくしつけてください」
と言っていた。
ちょっと前まで、
日本人にとって、
バナナはご馳走であり、
メロンやステーキは、夢の食べ物だった。
ケーキは一年に一度しか食べられなかった。
ちょっと前まで、
日本人にとって、
車に乗るのは、ぜいたくであり、
まして飛行機は、夢の乗り物だった。
海外旅行なんかは、夢のまた夢だった。
そういう時代からすると、
今の人間は、大変恵まれているし、
ちょっとしたことで、すぐに大騒ぎ。
ネットで書いてある悩み事は、
昔の基準から見たら、
ほとんどは、失礼ながら、
アリンコの屁のようなものではないだろうか?
でも、ほんのちょっと前のことなんだけどなあ・・・
う~ん。