AO入試、国立の公募推薦など、かなり長い推薦書を求められる場合がある。
あ、名称変わったんだっけ。「学校推薦型入試」「総合型推薦入試」とかに。
先日もある生徒さんの推薦書を1000文字×2つ書いた。
「学校生活全般にわたり大変よくがんばり、人間的にも申し分ないので、推薦します」だと、40字にも満たないが、どうやって長くすればいいか。
推薦書の威力を増すのは、具体的な実績だ。
インターハイ優勝、コンテスト1位といった、誰が見てもそのすごさがわかる実績のある生徒さんは、そのまま書いていけばいい。そういう子は、日本一になるまでに小さな大会での実績も当然重ねているから、あっというまに行数はうまっていく。
ただし、そんな生徒さんはほんの一握りだし、実際には、むしろたいした推薦書も必要とせず入学を認められていく。
むしろ、目に見えた成果をもっていない場合に、何を書けばいいかというのが、多くの先生方の悩みではないだろうか。
もちろん、その生徒さんがいい子であることはわかっている。
明るいし、粘り強いし、前向きだし、礼儀正しいし、しっかりした目標をもっている。
でも、そういう言葉を羅列しても、なかなかマス目は埋まらないし、人物が浮かび上がってこない。
長くするとは、詳しく書くこと。
つまり具体的に書くこと、エピソードを描写することが必要になる。
「明るい性格だ。」だと7文字。
「体育祭ではクラスの中心となってみんなを鼓舞した。大会が進むにつれ、クラスの敗色は濃厚になる一方だったが、大きな声で出場しているクラスメイトを応援し続けた。最後のクラス対抗リレーではアンカーをつとめ、前のチームから大きく引き離されたものの力を抜くこと無く懸命に走り続け、最後まであきらめない姿を見せた。最下位でゴールした瞬間にかけよってくるクラスメイトたちのまんなかで、はじける笑顔をうかべていた様子が印象的だ。」
だと、それなりの長さになるし、描写している先生自身の視線が感じられる。
この生徒さんを推薦したいんだろうなあという気持ちがにじみ出る。
え? そんな絵に描いたようなエピソードがない場合はどうすればいいか?
エピソードは「つくる」ものです。
けっして「でっちあげる」という意味、ウソを書くという意味ではない。
どんなささいな出来事でも、当人にとっては大きな事件であることは多々ある。
周りから見ればなんでもないようなことでも、自分の中では大きな意味をもつことは、日常的にあるはずだから。
A君が、となりのBさんにノートを借りて勉強していた。
こんな場面でも、A君の人間性、勉強に対する姿勢、成長の度合い、といった意味を見出すことは可能だ。
「入学当初から学ぶ姿勢が確立していたとはいいがたい。自分の将来像を描くことができず、学校生活そのものにも心から溶け込んではいないのではないかと思える場面もあった。だからといって、投げやりになったり、周囲に反発したりすることはなく、静かに内面の葛藤と戦いながら、自分のやりたいことを見つけようとしていた。福祉や看護の方面で自分の能力をいかしたいという思いが芽生えてきた高校2年の後半からは、積極的に学習に取り組めるようになった。部活動の大会で公欠となり受けられなかった授業の分を、友人からノートを借りて復習する様子がみられるようになった。職員室に照れくさそうに質問に訪れたこともある。ひとたび目標が定まったならば、その実現に向けてどうすればいいかを考え、行動に移していく前向きな姿勢をもっている生徒である。クラス内で目立つタイプではないが、知らず知らずのうちに、周囲の人間と良好な関係を築くことができる人当たりの柔らかさが感じられる」みたいに。
あ、名称変わったんだっけ。「学校推薦型入試」「総合型推薦入試」とかに。
先日もある生徒さんの推薦書を1000文字×2つ書いた。
「学校生活全般にわたり大変よくがんばり、人間的にも申し分ないので、推薦します」だと、40字にも満たないが、どうやって長くすればいいか。
推薦書の威力を増すのは、具体的な実績だ。
インターハイ優勝、コンテスト1位といった、誰が見てもそのすごさがわかる実績のある生徒さんは、そのまま書いていけばいい。そういう子は、日本一になるまでに小さな大会での実績も当然重ねているから、あっというまに行数はうまっていく。
ただし、そんな生徒さんはほんの一握りだし、実際には、むしろたいした推薦書も必要とせず入学を認められていく。
むしろ、目に見えた成果をもっていない場合に、何を書けばいいかというのが、多くの先生方の悩みではないだろうか。
もちろん、その生徒さんがいい子であることはわかっている。
明るいし、粘り強いし、前向きだし、礼儀正しいし、しっかりした目標をもっている。
でも、そういう言葉を羅列しても、なかなかマス目は埋まらないし、人物が浮かび上がってこない。
長くするとは、詳しく書くこと。
つまり具体的に書くこと、エピソードを描写することが必要になる。
「明るい性格だ。」だと7文字。
「体育祭ではクラスの中心となってみんなを鼓舞した。大会が進むにつれ、クラスの敗色は濃厚になる一方だったが、大きな声で出場しているクラスメイトを応援し続けた。最後のクラス対抗リレーではアンカーをつとめ、前のチームから大きく引き離されたものの力を抜くこと無く懸命に走り続け、最後まであきらめない姿を見せた。最下位でゴールした瞬間にかけよってくるクラスメイトたちのまんなかで、はじける笑顔をうかべていた様子が印象的だ。」
だと、それなりの長さになるし、描写している先生自身の視線が感じられる。
この生徒さんを推薦したいんだろうなあという気持ちがにじみ出る。
え? そんな絵に描いたようなエピソードがない場合はどうすればいいか?
エピソードは「つくる」ものです。
けっして「でっちあげる」という意味、ウソを書くという意味ではない。
どんなささいな出来事でも、当人にとっては大きな事件であることは多々ある。
周りから見ればなんでもないようなことでも、自分の中では大きな意味をもつことは、日常的にあるはずだから。
A君が、となりのBさんにノートを借りて勉強していた。
こんな場面でも、A君の人間性、勉強に対する姿勢、成長の度合い、といった意味を見出すことは可能だ。
「入学当初から学ぶ姿勢が確立していたとはいいがたい。自分の将来像を描くことができず、学校生活そのものにも心から溶け込んではいないのではないかと思える場面もあった。だからといって、投げやりになったり、周囲に反発したりすることはなく、静かに内面の葛藤と戦いながら、自分のやりたいことを見つけようとしていた。福祉や看護の方面で自分の能力をいかしたいという思いが芽生えてきた高校2年の後半からは、積極的に学習に取り組めるようになった。部活動の大会で公欠となり受けられなかった授業の分を、友人からノートを借りて復習する様子がみられるようになった。職員室に照れくさそうに質問に訪れたこともある。ひとたび目標が定まったならば、その実現に向けてどうすればいいかを考え、行動に移していく前向きな姿勢をもっている生徒である。クラス内で目立つタイプではないが、知らず知らずのうちに、周囲の人間と良好な関係を築くことができる人当たりの柔らかさが感じられる」みたいに。
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