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水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

上達力

2021年05月29日 | 学年だよりなど
1学年だより「上達力」


 スポーツテストがありました、100メートルを18秒で走りました、おつかれさまでした――。
 多くの人が、今こんな状況にいるのではないだろうか。
 中間テストが終わりました、現代文は60点でした、おつかれさまでした、じゃあ気持ちを入れ替えて一学期の期末はがんばろう……、みたいな。
 「高校の勉強は中学より大変なことがわかったぞ、よし仕切り直して次はがんばろう!」
 一見やる気にあふれたマインドに思えるし、期末の成績だけ少し上げることも可能かもしれない。
 しかし、期末の成績を上げることが最終目標でないことはわかっていると思う。
 今は、共通テストの範囲のおよそ10分の1が学習し終わった時点だ。
 その10の1は、残りの10分の9の土台になっている。
 土台の10分の1があやふやなままでは、何かを積み上げようとしても、すぐに崩れてしまう。
 100メートル18秒ではいやだ、3ヶ月で2秒縮めたいと思ったら、何をするべきか。
 16歳でこのスピードであれば、根本的に筋力が足りない、走るフォームがわかっていないというような、誰でも気づけるような原因がある。
 同じように、今課されている勉強レベルで停滞するとしたら、勉強のやり方そのものがわからない、ほぼほぼ勉強していないといった原因があるはずだ。
 新しい情報は脳に繰り返しインプットし続けないと定着しない。
 もらったプリントがどこにいったかどうかわからない状態では、繰り返しようがない。
 大谷選手は、なぜ毎日素振りをするのか。
 大迫選手は、なぜシュート練習をするのか。
 みなさんは、なぜ毎日キャッチボールや、パス練習や、3対3をやるのか。
 みなさんは、なぜ発声練習やスケール練習をするのか。
 「繰り返し」によって、正しい動き、正しいフォームをからだにしみこませるためだ。
 いちいち頭を使わなくても、つい「いいやり方」をしてしまえるようにするためだ。
 これを「無意識化」という。
 勉強でも、「これは、どういう意味だっけ?」と考えていてはいけないレベルのものがある。
 えっと「compromise」ってなんだっけ? 「~ず」は打消でいいんだっけ? 「7×8は56でいいよね」という状態では、先に進めない。
 ハイレベルな選手は、試合前のアップの様子がすでに「この人やばい」と感じる。
 軽くパスをしているだけのたたずまいが並々ではない。しかも動きが自然だ。
 逆もある。このチームになら勝てるかなと感じられるような場面が。
 今のみなさんは、勉強においては相手に軽く見られてしまいそうな雰囲気が漂う。
 「仕切り直し」とか「リセット」しないで、出来ていない今の自分を見つめるべきだ。
 現状から目をそらさず、やるべきことを一つずつ積み重ねていこう。
 中間試験の問題に「できたorできなかったチェック」を入れよう。
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