式典演奏をする吹奏楽部の先生は、曲の出来もそうだが、必要とされる時間にあう曲かどうかにも悩まれるのではないだろうか。
繰り返しが多く、いつでも終わりやすい曲は便利だけど、毎年のことだし、ちょっと変えてみたい。
今年は、年末の4校合同で演奏した「愁陽の路」を入場の音楽につかった。昨日の予行の感じでは、繰り返しなどなくほどよくはまるかなと感じたが、気持ちゆったりめに演奏して、ちょうどよかった。小さくガッツポーズ。年末の東急ジルベスター(カウントダウンのあるやつです)に振ってほしいとのオファーがあったら、受けようと思う。
学校長の告示のなかで、「みなさんは初めて十代で選挙権を手にした … 」というお話があった。
なるほど、夏にも彼らは選挙権を行使するのか。
18歳選挙権なんてふざけんなと最初は思っていた。毎月けっこうな額を国庫に納め、それなりに仕事もし、世の中の事情に大分明るくなってきたこの俺様と、たかだか18歳の子どもとなぜ同じ一票なのか、民主主義ほど不平等なものはないと思っていたのだが、卒業していく生徒さんたちの様子を見てたら、べつにいいかもしれない、一緒でもと思う。
むしろフレッシュさを持ち合わせている彼らの感覚に任せてみたい。かりに60歳すぎたら選挙権を失う法律も同時に成立したなら、選挙の状況はダイナミックに変わるにちがいない。
勉強や部活で成果を上げた子たちの表彰に加え、皆勤賞、精勤賞の生徒さんもたくさんいた。三年間一日も休まないなんて、どれだけ気持ちが強いのだろう。
いや、この男子だけの陸の孤島で高校生活を送ったことだけでも、平均的高校生に比べたら選挙権二票ずつあげてもいいのではないか。
卒業生代表の答辞もおちついていて、たんたんとしているところがなお胸にせまった。
いい卒業式だった。
何がいいって、今年の卒業記念品の一つに、小講堂にグランドピアノを贈呈くださったことだ。
ありがたい。かんた君にがっつり弾き初めしてもらった。
あとは、試験が終わったら、一気に定期演奏会の準備。
我が部の三年生たちはそこで本当の卒業になる。
ここをご覧いただいているすべての卒業生のみなさま、ご卒業おめでとうございます。
保護者のみなさま、お疲れ様でした!
でも、人生はこれからですけどね。ご自愛くださいませ。
塾長さま、帰りにお声がけいただき、ありがとうございました!
今後ともよろしくお願いします。