期末試験終了。さすがに今日は全員そろった。
「16世紀のシャンソン」は初めての合奏なので、音がないときは「1と2と」と声を出して数えながら、音符が出現したら吹くという合奏。
「ウィークエンドニューヨーク」は、細かいことは気にしないわかちこわかちこの合奏。
1時間半ぐらいだったが、こんな曲かという感覚を共有できたのが大きかった。
「合奏が一番効率のいい練習」を実感する。
いろいろ貯まってて帰れそうにないので、木野目交差点の幸楽苑で味噌ラーメンを食す。
夕方を過ぎて、お客さんがひっきりなしに来店している状況で、丼が供せられるまで、この店にしては待たされた。
かなりの空腹感で文庫本も頭に入らなくなってきたので、厨房の様子などぼおっとみていると、チーフの方の仕事ぶりが実にてきぱきしてるのに気づく。
ラーメンをゆでながら、ギョーザを投入し、サブのお兄さんにライスをよそうタイミングを指示したり、フロアの二人のおねえさんに、先にこっちのお子様セット出してと指示したり、店に入ってきた一人客に声をとばしてカウンターに座ってもらったり。
おねえさん(若い方)がたぶんライスなのにチャーシュー丼をもってってしまったのに気づいて、お客さんすいませんと、けっこう距離感あるのに声をかける。
おねえさん(年配の方)が迷った動きをしたときに指示をする声もはっきりしてるのだけど、怒気がまったく含まれていず、客としてカウンターに座ってて不快感を感じない。
ほれぼれした。思わず「うちの店で働かない?」と声かけそうになった(誰やねん)。
ラーメン自体は、よくもここまであっさりした(こくのない)味噌味ってつくれるなといつも感じるお店ではあるのだが、仕事ぶりに気持ちがいいせいか、なんかいつもより美味しかった。
ファストフードのチェーン店でも、誰がつくるかによって味はずいぶん変わる、お店の差もけっこうある。吉野屋さんしかり、山田うどんさんしかり。GOGOカレーの場合は、新宿東口店が、本店や高田馬場店より圧倒的においしい。
つくづく人が大事だと思う。
音も同じなのだろう。あきらかに上手だけど今一歩心にひびかない演奏もあれば、技術的には劣るのに心に残るものはある。
音楽に対する姿勢なんて高次元のものではなく、ふだんの暮らしぶりとか、もっと細かいことの積み重ねとか、その人のキャラクターとか、そのときの気持ちなんかが大きな要素をしめる。
一番大事なのは、幸楽苑のチーフの方のように、仕事に対して不機嫌でないという要素ではないか。やりたくてやっているかどうかの度合いといっていいかもしれない。