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Verite La Muse 1999

2013-08-23 00:00:00 | アメリカ
Verite La Muse 1999
Verite La Muse 1999
パーカーポイント 97
ヴェリテ ラ・ミュゼ [1999]750ml

ヴェリテは、ケンダル・ジャクソンの創設者ジェス・ジャクソン・ファミリーが所有するワイナリーです。
ジェス・ジャクソン氏が、ボルドーの最高級のワインに比肩できる素晴らしいワインを!と、ボルドー左岸スタイルのLa Joie、右岸・ポムロールスタイルのLa Muse、サンテミリオンスタイルのLe Desirの3種のワインだけを生産しています。

このメルロー主体の"ラ・ミュゼ"(La Muse)は、2001,2007,2008年と、ワインアドヴォケイトにて過去に3回もパーフェクトを達成。

年産量も非常に少なく、お目に掛かることは難しい極めて入手困難な超カルトワインです。

Wine Advocate #195 Jun 2011 Robert Parker 97 Drink: 2011-2025 $195-$258

A blend of 89% Merlot and 11% Cabernet Sauvignon (84% of the fruit from Sonoma and 16% from Napa), the 1999 is soft enough to be considered fully mature. Sweet aromas of espresso roast, plum sauce, black currants and forest floor are followed by a delicious, chewy, complex wine that should drink well for another 12-14 years.
ウメムラより)




◎ 米国産ボルドー系の頂点はナパ…の図式を覆した異端児。
ナパと人気・実力を二分する最も高貴なカリフォルニア・カベルネの銘醸地、ソノマはアレキサンダー・ヴァレー。この地にて3種のボルドー・ブレンドのみを造るブティック・ワイナリーがこの 『ヴェリテ』。七度の満点を誇るヴェリテですが、これを除くカリフォルニア産のボルドー系品種でのパーフェクト・ボトルはその全てがナパ・ヴァレー産。ソノマ・カベルネはナパに比べ、華やかさやインパクトという点では劣る…とされるケースが多いものですが、ことヴェリテに関しては例外と見るべきでしょう。

▼ヴェリテ・ワインズ(Verite Wines)
フランスはガスコーニュで家族が運営するエステート、ここがピエール・セランの学び舎でした。実家でカベルネとメルローを、後に籍を置いたロワールの「Chateau de Targe」でフランを学んだ彼は、その後20年をボルドーの複数シャトーで費やし、「グラン・クリュの、更に特別な区画の、特別な果実から生まれる最上のワイン」に興味をそそられ、この "ミクロ・クリュ" とも言うべき独特のアプローチが、後の彼のメーキング・スタイルを育みました。1990年中盤、ピエールはカリフォルニアに渡り、後にヴェリテと呼ばれるニュー・ヴェンチャーを立ち上げ、'98年にて正式なファースト・リリースを迎えます。その処女作からアドヴォケイト誌での絶賛に遭い、彼自身も「米国で最も見事なボルドーブレンドを生むプロデューサーの一人」と評され、2002年の暮れにはジョン・コングスガードやポール・ホッブス、ボブ・フォーリーらとともに、ロバート・パーカーにより【ワイン・パーソナリティー・オブ・ザ・イヤー】に選出。今やソノマとKJ帝国の双方を代表する重鎮として、最も注目すべき醸造家の一人に位置づけられます。



ヴェリテでは彼がフランスにて培った醸造技術を、ソノマのマウンテン・テロワールで巧みに表現した三作品が造られます('10年から四種へ)。

■ラ・ジョワ…「Joie/英:joy」カベルネ主体/ポーイヤックStyle
■ラ・ミュゼ…「Muse/英:inspiration」メルロ主体/ポムロールStyle
■ル・デジール…「Desir/英:Desire」フラン主体/サンテミリオンStyle
■タナ(Tannat/2010年より)

2010年2月、'07のラ・ジョワにてソノマ史上初の【RP100点】を達成すると、翌2011年6月に行われたヴェリテのバック・ヴィンテージ垂直再試飲ではラ・ミュゼ、ル・デジールの残り二作もパーフェクトへ昇格。全てが満点を奉じるパーフェクト三部作となったヴェリテは、パーカーにして「現代の伝説」とまで言わしめました。

▼ La Muse 2008(ラ・ミュゼ) 【パーカーポイント100点】
メルロー90%/フラン7%/マルベック3%
「A blend of 90% Merlot, 7% Cabernet Franc and 3% Malbec (52% Chalk Hill, 45% Alexander Mountain Estate and 3% Bennett Valley fruit), the 2008 may have even greater intensity and richness than the 2007. Still young and unformed, it exhibits phenomenal richness and equilibrium as well as a finish that lasts nearly a minute. Its dense plum/purple color is accompanied by notions of black fruits, forest floor, truffles and spring flowers. It should age for 25-30+ years.」(by Robert Parker)

▼ Le Desir 2008(ル・デジール) 【パーカーポイント100点】
フラン61%/メルロー31%/マルベック4%/プティ・ヴェルド4%
「The fruit for this blend of 61% Cabernet Franc, 31% Merlot and the rest Cabernet Sauvignon and Malbec came from Chalk Hill (58%) and Alexander Valley (42%). Pierre Seillan believes the Chalk Hill fruit provides a truffle-like character and the Alexander Valley gives minerality, structure, tannin and intensity. The 2008 will be fascinating to taste next to the 2007 over the next 30+ years. Sweet mulberry, blueberry and blackberry fruit intermixed with notions of black truffles, damp earth and forest floor emerge from this beauty of stunning intensity, purity and texture. The alcohol is 14.4% and the relatively elevated pH is 3.76.」(by Robert Parker)

▼ La Joie 2008(ラ・ジョワ) 【パーカーポイント99点】
カベルネ71%/メルロー15%/フラン7%/プティ・ヴェルド4%/マルベック3% (三種とも新樽比率100%のフレンチオークを使用)
「How much fun collectors will have comparing the 2007 and 2008 La Joies over the next three decades. A blend of 71% Cabernet Sauvignon, 14% Merlot and the rest Cabernet Franc, Petit Verdot and Malbec (48% from Alexander Valley Mountain Estate, 34% from Chalk Hill and 18% from Knight’s Valley), the 2008 has similar technical numbers to the 2007 (a pH of 3.68 and 14.4% alcohol). Wonderful notes of roasted herbs, asphalt, black truffles, blackberries, cassis, camphor and subtle oak are present in the majestic aromatics. In the mouth, the wine is extraordinarily concentrated, pure and dense with amazing length. It is another 30-40 year wine that confirms the confidence the late Jess Jackson had in both his vineyard sources and his winemaker, Pierre Seillan.」(by Robert Parker)

ハーランやスローン、スクリーミング・イーグルといった一点モノでの満点到達ではなく、手掛けるアイテム全てが天井評価を獲得するあたり、コルギンやエイブリュー、シュレイダーらを連想させます。ロバート・パーカーにして「米国で最も見事なボルドーブレンドを生むプロデューサーの一人」と言わしめるに十分なワインを生み、次世代のソノマを担う最重要人物の一人に指定されるピエール・セランの三部作は、後世に語り継がれるワインとなるでしょう。
YANAGIYAより)




「1999ヴィンテージへの初レイティングから僅か三年。ハーラン並のスピードで“極限”を目前とするポジションまで到達したヴェリテ。1stヴィンテージのRP92点は、この度目にするRP98('02年)の序章に過ぎなかったのかもしれません。同価格帯のオーパスワン選ぶならこちらをお奨め。」…とは、過去の記述。
メルマガにおいては、事ある毎に「私のお気に入り」と述べ続けたヴェリテが、2007年と2008年の両ヴィンテージをもってして、ロバート・パーカー氏より“究極”の称号を献上されました。
 
ハーラン・エステート、ダラ・ヴァレ "マヤ"、グレース・ファミリー、スクリーミング・イーグル等々… 滅多な事では五万円を下回ることのない筆頭カルトと同格、ヴィンテージによってはそれらを凌駕するハイスコアゲッターがこのヴェリテ。「安定性」の面においては、ひょっとしたらハーランと共に州内随一かもしれません。更に近年は、ボルドー五大シャトーをも寄せ付けぬ感さえあります。

● 「輝けるスターでありながら、生産量が僅か500-800ケースとはひどく嘆かわしい。スーパースターワインメーカーのピエール・セランが造る最高級のボルドースタイルは光り輝き、紛れもなくカリフォルニアにおける最も素晴らしいワインで最高度の名声を誇る。」(パーカー氏著Wine Buyer's Guideより)

絶賛はロバート・パーカー氏のみに留まりません。時として、パーカー氏の批評基準に対極とも見られるステファン・タンザー氏も、「世界屈指のボルドースタイル」と舌を巻きます。
 
■ ピエール・セラン(Pierre Seillan)とヴェリテ(Verite)
数々のプレミアムレーベルを傘下に収めるケンダル・ジャクソン・グループ(ジャクソン・ワイン・エステイツ/KJ)。それらの中でも頂点に君臨するフラッグシップ・ブランドがヴェリテであり、KJの総帥、ジェス・ジャクソン氏をもってして、“当代随一の醸造家”と言わしめた辣腕ワインメーカーが醸造を担います。総帥直々の招聘によりヘッドワインメーカーに着任したピエール・セランがその人。(画像右) 2002年暮れ、ロバート・パーカー氏により、世界中で最も影響力を持つワイン関係者の一人として“ワイン・パーソナリティ・オブ・ザ・イヤー”にも選ばれ、「ポムロールやポイヤックの最上級ワインにも匹敵するボルドー系の担い手。」とも述べられました。同時に当該称号を得た醸造家には、同じくパーフェクト達成者のポール・ホッブス、プライド・マウンテンや自身のレーベル、ロバート・フォーリーで複数回のRP99点を遂げながらも“究極(RP100)”の目前にいるコンサルティングワインメーカー、ボブ・フォーリー、シャルドネ御三家の一人に挙げられるジョン・コングスガードの三名も。神格化されたカリスマばかりが名を連ねます。如何に高名な醸造家であるかご理解頂けるでしょう。
ヴェリテによるリリースは、それぞれがボルドーにおける各地域毎の銘醸を意識した品種構成により区別されます。カベルネ・ソーヴィニヨン主体のポイヤック・スタイルは"ラ・ジョワ"(La Joie)、フランを主体とするサンテミリオン・スタイルは"ル・デジア"(Le Desir:デザイア)、メルロー主体のポムロール・スタイルは"ラ・ミュゼ"(La Muse)。果実の大半は、それら品種にとってのナパヴァレーに並ぶ一方の銘醸地、アレキサンダー・ヴァレーのエステイト・ヴィンヤード(自家畑)から賄われます。但し、当地を印象付けるその他の有名カベルネ、例えばシルバーオークを始めとする一連とは全く異なる栽培環境にある畑は、谷床平坦部の銘醸畑を見下ろす山岳部の険しい斜面に広がります。現在の原産地呼称は“アレキサンダーヴァレー”とされますが、かねてより単独のA.V.A.認証も噂されるなど、他とは一線を画す固有のテロワールより、“アレキサンダー・マウンテンA.V.A.”とする動きもあります。かつて、オフロード四駆に乗り、岩肌が剥き出しの山頂まで登りつめたことがありますが、このような環境の類例は、世界中のワイン産地を見渡しても然して多くは無いはずです。山の中腹から頂点まで広がる畑に身を置けば、その光景は甚く壮観。険しい斜面を四駆で登ること数十分、剥き出しとなった岩肌から砕けた岩石が大小入り混じり、辺り一面にゴロゴロしています。午前中の北カリフォルニア太平洋岸一帯に広がる降霧線より上部に位置する為、陽光の恩恵を享受しつつも海抜の高さが冷涼な気候をもたらす特異な生育環境であり、果実には熟度と酸度が同時に確保されます。又、長年の風雨と急傾斜の影響から表土は大変浅く、それが弱い樹勢を導き、一本の樹からの葉と果実はたわわに実ることはありません。故に、葡萄樹は石質土壌深くへ根を伸ばして十分なミネラルを吸収し、複雑な構成要素に富み、風味豊かで高級ワインに必要とされる小粒で凝縮された葡萄が実ります。そして仕上がるワインは、他には類を見ないばかりか、ボルドータイプと言えどもそれとは全く異なる独特の個性を見せてくれます。この畑からの果実は、ヴェリテの他に、ストーンストリート、アーチペルを始めとするKJ傘下の各種レーベルへと頒布される他、供給先に含まれるは、高額ピノの頂点にあるマーカッサンも。(アッパーバーン) この地は、まさしくKJ王国。山の中腹には、総帥ジェス・ジャクソン氏の自宅を望み、麓にあるストーンストリートへ向かえば、ワイナリーの敷地内では孫のジュリアちゃんが白馬の背に跨り乗馬を楽しんでいました。ちなみに、KJグループには2009年のWE誌選"ワイン・オブ・ザ・イヤー"に輝いたブルゴーニュ系レーベル、"カンブリア"がありますが、その際の年間No.1銘柄である自社畑、"ジュリアズ・ヴィンヤード"の命名由来がジュリアちゃん。さしずめ、KJの“お姫様”といったところでしょうか。
カリフォルニアワインあらかるとより)





(+)ウメムラより購入。19950円。


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