ガーナの北部、ブルキナファソとの国境に近い地域を乾季の盛りに訪れた時のこと。
サバンナは人口密度が低く、したがって建造物も少ない。草の類は全部枯れてしまっていて、内部に多少は水分を蓄えているのか、大きな立木ばかりが目につきます。それもやっぱり枯木色。どこを見ても全体的に茶色っぽくて寂しい風景です。地面も乾ききっており、歩を進めると足が着地するたびに土煙が立ちます。
体感する湿度はとても低く、シャツの袖をまくり上げていると紫外線が皮膚を焼き、乾燥した風がヒリヒリと撫でて行きます。
もっと敏感な唇などの粘膜はとっくに乾燥し、ガサついています。他人と話しているとき、うっかり笑ったりすると表情が大きく変化して皮膚が引っ張られるのでしょう、乾いて柔軟性をなくした鼻の粘膜がピキンと割れて鼻血が噴き出すことが頻繁にあります。笑顔で鼻血ブー。自然と笑いを控えるようになり、無表情になります。砂漠に住む民族が寡黙かつ無表情でクールな印象が強いのは、表情豊かだと鼻血が出ちゃうからだと納得しました(たぶん違うと思うけど)。
乾燥しているので、シャワーで皮膚を濡らすのはとても気持ちがよろしい。ただし、気持ちが良いのはシャワーを浴びている最中だけ。水を止めた途端、身体に着いた水滴が急速に乾いて気化熱が奪われ、入浴直後なのにものすごい寒さに震えることになります。身体がガクガクと震え、口の中で歯が勝手にカチャカチャと鳴ります。
別の機会に同じ地域を、やはり乾季に訪れた友人は炎天下をドライブ中、収穫したてのスイカが道端で売られているのを見つけました。のども乾いたし、スイカでも食べっか、と、山積みのスイカをポンポン叩いて熟れて甘そうなのを一つ選んで購入。売り子に頼んでナイフで割って食べやすいように切り分けてもらった途端、果肉に豊富に含まれる水分が飛ぶように乾燥してゆき、やはり気化熱で切断面からぐんぐん冷えていったそうです。唇にあたる部分はとても冷たいのに、歯が食い込んでゆく内部はまだ生ぬるく、とても面白い食感だった、と言ってました。
シャワーの後、濡れたタオルは振り回していると数分で完全に乾きますし、濡れた髪もアタマをぶんぶんと5~6回振るとほぼ乾きます。これは便利です。
シャワーでの濡れ乾きを毎日経験しておりましたら、天然パーマで穏やかなウェイブがかかっている私の髪は次第に丸まりが解け、1週間後には完全なサラサラの直毛になっておりました。これも滅多にできない不思議な経験でありました。湿った街に帰ってすぐ、天然ウェイブに元通りでしたけど。
そういえばいつかストラマーさんの髪の毛が異常にクルクルしていた時に頭の上に小さい雲のようなものが見えた時がありました。あれはストラマーさんの頭皮からの湿気が雲になっていたのですね。
あとすごく怒っている時は頭から竜巻のようなのがでていました。
乾季のブルキナファソのへんはすごく乾いているみたいだけど、俺がスガー高原の後にいったブルキナラシドはもっと乾いていたよ。そいで住民の声も甲高かったな。
乾季のブルキナラシドで犬を洗おうと思って水をかけたら、犬が本能的に濡れた体をブルブル震わすので、気化熱を奪われて凍ってしまっちゃってさ。
ヤベーと思ってお湯をかけたら、とけたけど、また体をブルブルするもんだからまた
凍ってさ、もうその繰り返しになるので、犬の体がブルブルしないように必死になって押さえていたんだよ、そいでやっと凍らなくなってさ、うれしくなって笑ったら、
鼻血ブーでさ。。。。その鼻血もあっというまに乾いてさ、赤黒い細かりんとうみたいになっちゃてさビックリしたよ。
濡れている毛を振ると凍ってしまうけど、乾いてる毛を振ると発火することもあるんだよ。
頭が痒くて強めにかいたらなんか焦げくさい臭いがして驚いたよ。
現地の人は笑う時には鼻の穴に湿り豆という水気でグジュグジュした豆を入れてから笑うんだよ。あんまり笑い過ぎると湿り豆が吹っ飛んじゃってあぶないけどね。
目もすごく乾くので、バジルの種を水に浸してゼリー状にしてまぶたの中にいれておくんだよ。
生の牛肉を5,6回振り回すと、ビーフジャーキーになるしさ、ソーメンとかの麺類を食べているとさ、すすって口までくる間に乾麺になってさ、ポキポキして食えてもんじゃなかったな。
そいでスパゲッティなんかだとフォークでクルクルやっているあいだに、その状態で乾麺になっちゃうんだぜ。
だから麺類はもう食器に顔をビタッとくっつけて食べるんだよ。
サツマイモは薄く切るだけで、ほしいもになっちゃうし、ご飯も炊けてしゃもじ
で混ぜ過ぎるとアルファ米になっちゃうしね。。。。
あと蚊が死ぬほどいるんだよね、かわく(蚊わく)からね。
乾季のサバンナで鼻をサワンナ
クルクルパーマで雲があるというのはアレですか、もしかしてカミナリ様のカッコした高木ブーと関連づけようとしてますか?
考えすぎでしょうか?
面白かったので座布団を差し上げますが、ブー疑惑があるのでとりあえず1枚です。
現在の座布団数8枚です。
ヒーローのスパイダーマンのイメージです。
雲男はほほシワ族の勇者であり、発展途上国のヒーローです。
東に日照りの田んぼがあれば、頭の雲で雨を降らし
西に田んぼを荒らすカバがいれば、必殺シッポ抜きで退治し、
南に希望を失った難民がいれば、頭から虹を出して希望をあたえ、
北に泣いている子どもがいれば、面白い雲をみせてなだめてあげる。
少し太った体をもち、一日にすこしばかりのニャマチョマを食べ、
いつも静かに笑っている。
雲男はそうゆう素晴らしいヒーローなのです。