ザ・名も無きランナー

50才から始めたマラソン。こころと身体が一つになって燃焼している感じが好きです。楽しんで走っていきたいと思っています。

ランニングフォームについてⅢ

2010年05月27日 | 参考資料
 今回はWEBで見かけた気になる参考記事を簡単に整理しておく。

<6> ヤマシン理論の「中間疾走におけるランニングフォーム考察」のポイント。(言いたい法大:http://yamashin.client.jp/theory-of-yamashin.html)  

 氏のイーブンペース理論(最初から最後まで一定のペースで走りきるのが最もエネルギー効率の良い走り方である)は、私の考えと一致するので、この記事はとても興味深いものであった。ただし、その根拠をレース途中でのペースの上げ下げが無駄な乳酸を生じさせるからとしているが、私のはレース途中でのペースの上げ下げが無駄にブドウ糖を消費させてしまうことを根拠としており、そこが見解の相違点である。

 氏によれば、理想的なランニングフォームとは、等速直線運動を維持するために上半身のブレや接地でのブレーキロスを出来るだけ排除した走り方であり、運動エネルギーと位置エネルギーを無駄なく等速直線運動に転換する走り方だという。これは概ね正しいと考えるが、ランニングにおける位置エネルギーが推進力として大きな役割を果たしているのかどうかは疑問だ。確かに傾斜のあるコースの下りではプラスに作用し登りではマイナスに作用するだろうが、平坦な道ではむしろ垂直方向の力が重力負荷として膝や足首に負担をかけてしまうのではないかと、私は考える。だから出来るだけ位置エネルギーの生じないような走り方こそが重要なのではないだろうか。

 氏がランニングの推進力として特に重視するのは、重心を捉えてそれをそれを的確に地面に伝えることである。真っ直ぐ立って少し顎を引いて頭を下げ、腰を折らないように気をつけながら上半身を少し前に倒す、これを骨盤の前傾という。この時に地面に対して最も力の入る足の裏の部位が重心の真下であるという。この部位で地面を蹴ることが出来ればエネルギーを無駄なく推進力に転換することができるだろう。走っている最中は地面を押すベクトル方向は後方斜め下方になるが、実際には足を真下にストンとおろし、足の回転運動をスムーズに行う意識で十分であるという。そして「接地と重心と骨盤を意識すれば自然と効率の良い走りができる」というので、練習時に意識してみたいと思う。

<7> 宇佐見彰朗氏のアトミクラブHPへの特別寄稿、ランニング学研究より一部抜粋。(http://www.amy.hi-ho.ne.jp/atomi/toku_kiko/usami_2.html)

 ①「踵からの接地」が踵最後部からの接地と思われがちだが、それは歩行動作での接地法であって、走動作では踵部分の前側と捉えた方が良い。むしろ接地開始部位は土踏まずと指示した方が効果的だ。土踏まずからの円滑な接地によって着地時の衝撃緩和がもたらされる。実感としてよく分かる。

 ②走る時に足の趾が「スナップ動作」の役割を果たせればスピードコントロールや衝撃緩和に有効である。そのためには足底での重心移動、足が地面を離れる時の個々の趾先の感じを感じ取れるようにすることだと言う。なんとなく分かる。

 ③ヒトが移動を開始する時には、進行方向へ支持足の足底部を基点としてカラダ内で重心移動が開始し、移動方向へカラダが傾き始める。完全に片足で全身が支持された時に、反対側の足が地面を離れて前方に運ばれ、その後に着地する。したがって重心移動、前傾姿勢が重要であることを説く。私の実感としては、歩き始めでも走り始めでも第一歩は前傾姿勢よりも足の裏で地面を後方に押す動作から始まるように思える。いざ走り始めてしまった後は、動作の継続という点で前傾姿勢が自然に維持されるのではないかと思う。
 
 ④前傾姿勢の維持には腹筋力と背筋力のバランス、足底の接地の仕方、重心のあり方、肘振りの仕方が重要である。それらを複合的に共同させるために、へそを前上方向(角度45度)へ引き上げることを意識するのがポイントである指摘。前傾姿勢の維持とは脊柱を一定の傾斜に維持することだから、脊柱周囲の筋群の強化が重要なのではないかと私は思う。腹筋と言うよりむしろ背筋の方が重要なのではないだろうか。意識としては重心を前上方に引き上げる感覚が大事なことは頷ける。

 ⑤氏が重視しているのは肘振りである。走るリズムは腕を振ることによって得られる。この動作は従来腕振りと表現されてきたために、手首だけを振ったり肩も一緒に振るなど腕全体に無駄な緊張が加わり、カラダのバランスやスピードコントロールに悪影響が生じている場合がある。そこで肘の先端を意識して振ることにより、手首や肩の無駄な緊張が省かれ、長時間シャープに一定の振幅で肘振りが出来るようになる。これは非常に有益な示唆である。肘を意識することで胸郭が広がり呼吸にも良い影響が出るのを実感できる。

 ⑥一本の線上を走るようにすると、上半身の揺れが少なくなり安定度が増してくる。一本の線上に足元をしっかり踏み込み続けながら走るように意識する。これを実行するには腰を回転させストライドを大きくする動作が必要であり、相当の筋力、走力がなければ実際には行えないと思う。実力がついてくれば自然にそういった傾向になっていくのではないだろうか。今の私にはそこまでは出来ない。

 ここまで具体的に教示してくれるヒトは身近にいないので、この記事はとても参考になった。実際のランナーや指導者の体験と自分の拙い体験とを比較しながら、自分のフォームを効率よいものに修正していく努力が必要だと思う。


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