ザ・名も無きランナー

50才から始めたマラソン。こころと身体が一つになって燃焼している感じが好きです。楽しんで走っていきたいと思っています。

十勝健康マラソン(ハーフ)

2006年06月25日 | 完走記

 昨日の滝のようなにわか雨には驚いたが、今日はこれまでの天候とはうってかわって久しぶりの快晴だ。昨日の前夜祭では話に夢中になるあまり十分にコース検討はできなかったが、今年前半戦最後のこのレースは、私としては自分のこれまでの練習の成果を問うレースと位置づけていた。そのためには是が非でも最初の5キロを25分以内の良いペースで入りたい。そんな思いでいつもより早く、朝7時半前、競技場に向かった。

 駐車場でyottiさんと出会う。すぐさま受付を済ませ、スタンド2階へ。しばらくしてカッチ&トモさんが到着。「楽走412北海道」の幟を立てる。なかなか立派なものである。やがてyottiさんとおやぢさんが登場。ついで旭川から参加のまるこさんも登場。若い!すっかり20歳代前半と思ってしまった。時間があるので、yottiさんとおやぢさんと一緒に「森コース」にアップに出かけ、気持ちの良い汗をかいて、出走に備えた。

 みんなでスタートライン近辺に集まる。陸連登録している選手が最前列に並んでいる。私も平気な顔をして3列目くらいに位置取った。

 9時15分いざ出発!競技場内での1キロラップは4分40秒ほど。まあまあのペース、これを維持していけばなんとかなるはずだ。yottiさんが遠慮がちに抜いて行く。競技場を出て公道に出ると少し登り勾配となるが、ここで油断してはいけない。と思うも束の間、妙な違和感が下っ腹にやってくる。刺激を避けるようにスピードを緩めて進んでみる。3キロくらい来たろうか、なにかが出口を求めてうごめいている気配だ。辺りを見回すが適切な物件は見つからない。woyadiさんが接近してきて抜いて行った。緊急事態発生を告げると、近くのランナーが仮設○イ○の存在を示唆して通過していった。高速の高架下を過ぎると係員が立っていたので、小声(のつもりだったが、響いていたかも)でWCの存在を問うたが、コースには無いとの無情なご返事…。正直言ってこの時点で私のこのレースの命運は尽きたと言って良い。以後の目標は、とにかくゆっくり走って完走を目標とする。不調時にはいつでもリタイアオーケー、ということに変更。<5キロ:25分41秒88>

 頭の中はコースやタイムのことは吹き飛んでいた。以前このような苦境に陥った時にで有効だと聞いたことのある呪文「○ン○は腸に留まるぞ」を思いだし、ひたすらそれを心の中で唱えながらただ前だけを向いて走り続けた。折り返してくるランナーが次々出現する。おやぢさんが来た。そしてまるこさん、カッチさんと続く。みんな頑張ってくれ~、俺はもうダメだ~。<10キロ:53分14秒21>

 なんということでしょう、ここにきて、呪文が効いたのか腹の動きは静まってきた。しかし呪文作業に相当なエネルギーを費してしまったのか、それとも強さを増してきた暑さのせいなのか、まるで溶けたアイスクリームのように頑張る意欲はもはや形をなしていないのであった。yottiさんが来る、woyadiさんが来る。そして私も折り返した。帰りは下りのはずだったが、貯金はすでに使い果たしていた。<15キロ:1時間20分48秒80>

 あと6キロ、最後の力を振り絞って、ピッチを上げようと試みる。坂の上りでは腰を回しストライドを延ばす。直線でもあきらめずに歯を食いしばって腕を振って走る。<20キロ:1時間48分22秒94>

 競技場が見えてきた。最後は気持ちよく走っていこう。アップの時におやぢさんが言っていた、「今日は最高の行楽日和ですね」。まさにその通りの好天だ。<ハーフ記録:1時間55分10秒>

 今年前半戦最後のこの大会は、私にとってこの3年間の集大成の意味があった。これまで1時間50分を切ったのはすべて下りコースの大会だったから、ほぼ平坦コースのこの大会で1時間50分を切ってこそ意味があると考えていたのだ。しかし今回もこのコースは見事に惨敗に終わった。これが実力なのだ。これが私のランニングにかけてきたことの集大成なのだ。残念だがこれで一区切りということにしよう。

 今ようやく分かるのだが、私にとってのレースとは、決して誰かとの戦いなのではなく、あくまでもコースの攻略、タイムを上げる走り方の研究、それらの実践の場だったのだと思う。そういう意味でこれからもランニングという楽しみを続けて行くことができるのかどうか、しばし考えてみようと思う。

 まるこさん3位入賞、おめでとうございます。yottiさんも初ハーフでいきなり1時間45分切り、おめでとうございます。今後の活躍が楽しみです。同じく大問題に見舞われたおやぢさん、悔しさをバネに次また頑張ろう!カッチ&トモさん、woyadiさん、お疲れ様でした。ふう~っ。


アスリートクラブ

2006年06月20日 | 装備

 アスリートクラブ北店で、昨年シーズンはじめに、私の走力と足型にあったシューズを選んでもらった。1年以上も履き続けてもう寿命かと思っていたが、先日持ち込んで診断チェックをしてもらったところ、靴自体は痛んでいないし、クッションもまだ大丈夫だけど、底のゴムが減っているので取り替えたらまだ十分の使えるとのことだった。一緒にインソールも修理可能とのこと。その修理に出していたマイシューズが帰ってきた。

 私のレベルでは、クッション性があり足裏全体で地面をとらえるタイプの靴がよく、レースも練習もこれ1足で十分とのことであった。ターサーのレベルではないということらしい。

 早速履いて走ってみた。ピッチも上げてみた。快調だった。あとはもう少しスピードがほしいところだな~。

 先日購入してきたスリムボード。毎日、朝と夕に1回ずつ1分間、この上に立ってふくらはぎを伸ばす。そうすると疲労が回復し、運動の時のパフォーマンスも向上するという。信じよう!


美瑛ヘルシーマラソン(ハーフ)

2006年06月11日 | 完走記

 5時、女房の目覚まし時計の音で覚醒。5時半、今日は長い一日になることが確実であり、気合いをこめて起きあがる。天候は曇りなり。朝食は納豆ご飯で済ませる。マネージャー兼サポート隊員兼ドライバーの女房を助手席に伴い、6時、美瑛を目指して出発。狩勝峠は濃霧から小雨となるも、富良野に入ると空が晴れ渡ってくる。なんとか駐車場所を見つけて、8時20分、美瑛の会場に到着。

 今回は早めにバスに乗ってスタート地点に移動。そこでカッチさんに声をかけられ、楽走のメンバーさんが多数集合している中に入れてもらう。アップしてもどってみると精悍なwoyadiさんの姿もそこにあった。雨だった昨年とは打って変わって、今年は晴天。途中での給水、身体冷却を心がけねばならない。

 今年は中段より少し前の右端に整列。10時半のスタート後、順番にスタートラインを超えていく。アウトサイドに当たるせいなのか、右端のコースはそれほど混んでおらず、知らず知らずにスピードが出てしまう。なんと、3キロ地点で12分少々。やばい!これだと確実に途中でダウンする。スピードを抑えようとするが、なかなかセーブが利かない。<5キロ:21分40秒49>

 本当にやばい。序盤の1分のゲインが後半の3分のロスになることを思い出し、かなり慌てる。意識してスピードを落とすように努力していたら、徐々に抜かれるようになり、スピードが落ちたことを実感する。5キロ毎の距離表示だと小さなスピード調整が難しい。<10キロ:46分23秒75>

 大部落ち着いたと思っていたら、やはり先週の千歳フルの疲れがあるのか、じわじわと身体の重さを感じるようになる。正直言って、リタイアという甘美な誘惑が頭をもたげてくるが、なんとしても「なんじゃこりゃの坂」だけは越えなければ、この1年の苦しい練習の意味が失われるように思われた。そんなことをあれこれ考えているうちに、あの宿敵「なんじゃこりゃの坂」が前方に出現してきた。<15キロ:1時間12分30秒90>

 昨年はここで大失速し下を向きながら歩いて登ってしまったが、今年は違うぞ!絶対に歩かない。そして増田明美さんともハイタッチするのだ。そう自分に言い聞かせて、宿敵の懐に進入を開始した。

 まずはスピードを保ったままコースを右にとった。急いで濡れた手袋を外し、まずはおがまんさんとハイタッチ、おがまんさんは私の接近を予期していなかったようで、慌てて手を出してくれた、バシッ!オッケー。次は増田明美さんだ。なんか声をかけてくれていたようだが、外さないように手だけをしっかり見てハイタッチ、バシッ!オッケー。二人からバシッと強力なエネルギーを2発注入された。後はこの坂を登りきってしまうだけだ。苦しい。しかしスピードを落とさないように頑張って、頑張って、頑張った。そしてようやく登りきった…。

 やりました~。これでもう、このレースに出場した目的は半ば達せられたようなものだった。この分でいくと1時間50分を切ることは確実であり、後は残った力をどう使い切るかだけ。最後の橋にかかり、運動公園が見えてきた時、昨年と同じ位置に女房の姿を発見。手を挙げて応えて、ラストスパートに入る。本来は格好良く一気にスパートしたいところだったが、すでにガス欠寸前で断続的な情けないラストスパートとなってしまった。<ハーフ正式タイム:1時間46分19秒(グロスタイムが正式タイム)>

 なんと言ってもゴール後が忙しかった。荷物を回収し、完走証をもらい、記念写真を1枚撮って、すぐに女房の運転するクルマで出発。旭川経由で札幌へと急ぐ。15時前に札幌市内の会議場に到着。予定の会議には間に合った。仕事を済ませた後は閉店間際のアスリートクラブに駆け込んで、足とシューズの診断を受ける。シューズの修理を依頼して、夜の樹海ロードを通り抜け、日勝峠を越えて帰宅したのが、22時45分。本日の走行距離550キロであった。女房に助けられ、今日の長い一日が終わった。お疲れ様~。


千歳JAL国際マラソン(フル)

2006年06月04日 | 完走記

 6時起床。昨夜はクスリをのんだせいか、寝付きがよく、朝の目覚めもさわやかだ。外は予想通り晴れ!7時には食堂でカッチ&トモさんとご挨拶。7時半にホテルを出発し会場に向かう。8時、会場に到着して受付を済ませ、楽走の幟の元に駆けつける。カッチ&トモさんに紹介していただき、荷物はそこに置かせてもらうことにした。皆さん気さくで自由な雰囲気が漂っていた。時間があるのでスタート地点を確認に出かける。

 偶然に大学時代の友人F氏に出会う。彼はハーフに出場とのこと。お互いに健闘を誓い合う。9時、会場に戻ってレース用のシャツに着替え、スタート地点に戻る。次々とレースがスタートし、いよいよフルの出走時刻が迫る。列に加わろうと場所を探していると、札幌時代のHさんに声をかけられる。これ幸いとその場所に入れさせてもらう。かなり前の方だ。

 10時、スタート。後方から来る速いランナーたちの邪魔にならないように端っこの方を進むことにする。良いペースである。序盤のコースは曲がりくねった道だ。2年前の前回の大会の時に比べ、コース周囲に木が切り倒された場所が目立つ。そのせいかコースの路面が乾いて土埃が舞って凄い。これって開発?<5km:28分13秒30>

 昨夜カッチさんと話し合った作戦では前半は1km6分ペースに抑えることが目標だったが、それよりやや速い。抑えようと思うがこの辺りの全体の流れがそうなのだろう。負担ではなかったので、流れについていくことにした。第1給水所はパスとした。走りは順調だ。次第に森の中へとコースは進んでいく。第2給水所からはこまめに給水をしていくことにした。<10km:56分31秒01>

 次第に坂の勾配が大きくなり、後方からくるランナー集団に追い抜かれるようになる。若干ペースが落ちているのだろうが、それほど身体に堪えている感じはない。このペースを維持することを心がける。<15km:1時間26分47秒72>

 坂勾配が緩くなり、この辺りに来るとランナーたちのペースは一定になる。疲れはあるが、森林の中のコースは気持ちが良い。<20km:1時間57分49秒25>

 折り返し地点は前回より25分ほど速い。ほぼ1km6分ペースで進んでいる。前回膝に痛みを感じた地点を通過する。今回は大丈夫なようだがまだ安心はできない。復路は下りのせいか、軽快に走り進み、1km表示の現れるのがとても速く感じる。並んでいたランナーが計時をし忘れたと話しかけてきたが、よくありますねと声を返しながら、まだ自分の呼吸に乱れのないことに気づく。<25km:2時間28分24秒86>

 走りのペースは落ちない。前回歩き出したと思われる地点を無事に通過する。しかし細かい石を踏み続けた足の裏に徐々に痛みが強くなる。なんとかこのペースを30キロ過ぎまで維持したいものだが、どうだろう。第6給水所を過ぎてから、飲水後に一時的にだが脇腹が痛むようになる。給水のしすぎか?<30km:2時間57分57秒91>

 足底がかなり痛む。股関節もぎしぎしする感じになってきた。そんな時の32km過ぎからの緩やかな登りはきつかった。ここでガクッとスピードが落ちる。ぱらぱらと後続に抜かれるが、足が重くて上がらない。国道を横断していよいよ市街地に入る。ここであの有名な「こうめ」さんらしき人を見かけるが、声をかける力はなかった。背中も板のようにバンと張ってきた。<35km:3時間31分04秒78>

 かなりペースがダウンした。やはり魔の35キロである。徐々に歩いているランナーが増えてくる。前回の私もこの辺ではもう足をつくのもやっとで、バスへの収容におびえながら必死に歩いていたのを思い出す。今回はなんと、走っているではないか。とにかく歩かずに走り通すことだ。しかしここにきてもなお、そんな私を脇目にスイスイと抜いていくランナーもいるのだ。力のあるランナーはここにきて地力を発揮するのだとあらためて感心する。この市街地から河川敷にかけての道はまさに「下克上の道」と言って良いだろう。きつい!<40km:4時間08分28秒83>

 やはり1km8分台のペースに落ちていた。河川敷に入ると、あともう少しという声援がかかるようになる。それに応えて手を挙げ声を出そうとするが、もはやうめき声にしかならない。なんとか1km7分台のペースにあげてゴールを目指す。最後のコーナーを曲がってふらりとゴールラインをまたいだ。<フル:4時間24分55秒00>

 2回目のフルマラソンへの挑戦が終わった。50歳を過ぎてからはじめたランニングで、無謀にも練習開始後3ヶ月で挑戦した、前回の千歳の初マラソンは5時間58分という成績であった。それから2年間、私なりに練習を続け、「歩かず5時間以内の完走」を目指した今回のフルマラソンでは、なんと1時間半も時間を短縮して当初の目標を達成することができた。一般市民ランナーとしては平凡な記録ではあるが、私は今十分に満足感を感じることができる。家庭のことをある程度犠牲にしてきた私の我が儘を許し、協力し、応援してきてくれた女房と子どもたちには、こころから感謝の気持ちを伝えたい。そして色々とアドバイスをしてくれたり励ましを与えてくれたブログの仲間たちにもありがとうと言いたい。今の私は不思議な達成感で一杯なのである。前回はまだ走っていた、いや歩いていた時刻に、てくてくと帰り道を急ぎながら、「もうこれでフルは十分かな~」と考えていた。


森コース

2006年06月01日 | コース

 今日は風が強かったので、初めから森コースに入った。最近読んだ小出監督の本によると、自分専用のトレーニングコースはたくさん持っていた方が良いとのこと。確かに天候や体調やトレーニングの目的によってそれらを使い分けられたら便利だと思う。このコースは「周回坂コース」と近接しており、全体が植樹された人工林の中に造成された土の遊歩道となっている。どちらから入っても良いが、常識的に家から近いこちら側から走り始める。

 反対側はパークゴルフ場となっている。今日は芝刈り作業の真っ最中であった。ここでUターンして、出発地点に戻る。片道1800mだから、当然往復で3.6kmだ。これを3往復した。レースでも初めてのコースだとペースがつかめないもの。このコースも久しぶりだったせいか、感じがつかめなかった。

 一部はこんな感じで、まるで千歳のコースのようだ。森林浴とまではいかないが、外周を走るよりも風はだいぶ弱まっているはずに違いないと思う。そうでないとここを選んだ意味がなくなる。途中数人のランナーやウォーカーとすれ違う。彼らも同じような気持ちで走っているのだろうか。

 いつも走っている最中って色々なことが頭に浮かんできては消えていく。時には良いアイデアが思いついたりもする。今日はランニングのことを考えていた。

 私の場合、身体的な不調というのはだいたいいつも右半身に生ずることが多い。実は現在も、右大腿部外側の筋肉痛、右膝外側の痛み、右下腿外側の神経痛、右足首内踝下部の痛みを抱えている。少なくともこれらの痛みの原因の一つは、私が極端な右利きだということにあるのかもしれない。走っていても右足を酷使した走り方になっているのかもしれないのだ。そんなことがふと脳裏を横切ったものだから、その後は意識的に左足に注意を集中して、左足をよく使うような気持ちで走ってみた。1往復、2往復、3往復。そしてその結果…たいして何も変わらなかったようだ…な~んだ、あまり関係ないのか。

 まあこうやって走りながら色々工夫することを私はこれまであまりしてこなかった。だいたい今日はそのコースを「その時の調子に合わせてできるだけ速く走る」という練習法だった。最近ブログ仲間の記事やコメントを読んでいて、みんな色々と勉強して練習に変化を持たせていることが分かった。私も練習に何らかの強度をつける意識的な工夫が必要だと思う。たとえば今日はチョット強めのペース走だとか、部分的にスピードを上げた強弱をつけるインターバルを取り入れるとか、逆にグッとスピードを落として疲れをとるジョグにするとかである。結果的に今日は変な取り組み方ではあったが、これからの練習には目的意識を持った変化をつけようと思ったのであった。