ザ・名も無きランナー

50才から始めたマラソン。こころと身体が一つになって燃焼している感じが好きです。楽しんで走っていきたいと思っています。

第38回釧路湿原マラソン

2010年07月29日 | 完走記

 7月25日、今年初めての競技大会。5時45分に起床し朝食を済ませる。レース前は炭水化物に限った方が良かった。なぜなら終盤ガス欠したようだから。昨年は最後に足底筋が攣ってしまったので、今回は朝食前に芍薬甘草湯を飲んでおく。結果、攣りそうだったけど攣らなかった。う~ん効いたのかな~。


 釧路までは国道を進む。高速で浦幌まで行き、釧勝峠を超えて白糠に至る経路もあるが、先日通った時の印象では距離的にも時間的にもメリットは無さそうで、むしろ峠の下りが曲がりくねっており運転がストレスフルであったため、今回は回避した。(帰宅後MapFanでルート検索してみたら、やはり高速利用の方が距離的に長いことが判明。)釧路市内に入ってからの道はよく分からないので、今回は国道38号→道道53号→道道113号→柳月から左折のコースを採用した。途中恋問道の駅でトイレタイムをとったが、大体2時間半で到着。これで競技場に近い駐車場に入れると思ったのもつかの間、流れの速い2車線の左側に並んでいたら、またまた一番遠いグランドに回されてしまった。我慢して右側に並ぶべきだった。でももう出場はこれが最後かもしれない。

 9時、受付を済ませてクルマに戻り、着替えを終え、荷物を持って会場に向かう。今年は本当に走れていないので、1キロ6分のイーブンペースで走り、3時間でゴールすることを目標とし、同伴の女房に3時間後にゴールで待ち合わせることとする。天候は霧雨、風はほとんど無し。ジャージ上下を脱いでバッグに突っ込み、荷物預かりに預かってもらう。半袖ポロと短パンだ。今回は音楽をお供に走ることに決めていたので、ビートルズ全集の曲をセットした。ガーミンが作動していることを確認して列に並ぼうとするが、これが意外に長くて最後尾に着くや否や号砲。

(イアホンはSONY製MDR-AS20J:外部の音も聞こえるので戸外ランでは安全で有用。)

 33秒後にスタートラインを超える。後方の人たちは慌てることなく走っていくので良い感じだ。ペースを守って市内を進む。今回の水分補給はすべての飲料エイドでスポドリをいただくことにした。5キロ地点、30分34秒、ラップ30分01秒、145bpm。できればエイド地点を10m程後方に離してくれると、ランニングウオッチを押して画面を確認する時間がとれるので有り難い。

 新釧路川に沿って川上に向かう。ウォーキングで帰ってくる人たちとすれ違うようになる。川を渡って湿原道路に入る。ガーミンでペースと心拍数を確認しながら進む。ペースは1キロ6分を少々超えるスピード、心拍数は145bpmから150bpm程度である。10キロ地点、1時間00分03秒、ラップ29分31秒、149bpm。このあたりまでは正しいランニングフォームに留意し、余裕綽々というところ。

 12キロ地点あたりで先頭とすれ違う。当たり前だが全然スピードが違う。思わず拍手。凄いッス。折り返しランナーがどんどんやってくる。ヒラオカのゲンさんが通過していく。速い。かくてさんと声を掛け合う。速い。二人とも同い年だが、私とは切れが違う。人の流ればかり見ていると、だんだん目が疲れてくる。ようやく折り返し地点が見えてきた。15キロ地点、1時間29分52秒、ラップ29分47秒、149bpm。ペース配分は良い感じ。

 折り返しランナーばかり見ていて気がつかなかったが、中間点までの湿原道路はどうやら下り勾配だったようだ。自分が折り返してみて初めて分かった。なぜなら右カーブのコースが登っていくように見えるのだ。手を振って頑張って登った。でも後で考えたらこれが良くなかった。登りの時は気張らずに、心拍数が上がらないようなペース配分にすべきであった。無駄なブドウ糖消費をしてしまった。出来るだけ心拍数を一定にして脂肪を燃焼しながら走ることが重要!おかげで20キロ地点が遠く感じられた。20キロ地点、2時間01分15秒、ラップ31分22秒、153bpm。

 ここでスイカとバナナをいただく。行儀良く立ち止まっていただく。むせてはいけないから。元気を取り戻し先を急ぐ。後で気づいたが、この辺りから徐々にハイな気分になり、自分を見失っていったようだ。橋を渡り堤防上のコースに入る。風が向かい風となった。風圧が結構強い。下克上の世界となり前方から下がってくるランナー、後方から上がってくるランナーが入り乱れる。後方から背の高いランナーが追い越していった。これはラッキーとその後ろについた。やはりこれが良くなかっただろう。前方からミスト状の霧が吹き付けてくる中を必死でついて行こうとしているうちに恍惚の状態に陥ってきた。さらに聞いていたビートルズの曲がリンゴの歌う Good Night に変わると、すっかり異様な気分となってしまった。これがランニングハイなのだろう。私の脳裏に浮かんだ言葉はあろうことか「昇天」。人はこんな気分で天に召されるのではないかと悟った。結局ここで無駄なエネルギーをかなり使ってしまったようだ。25キロ地点、2時間27分28秒、ラップ26分13秒、157bpm。私にしてはハイペースであった。

 もう一度スイカとバナナをいただく。正気に戻ったらすっかり疲れていた。力がわいてこない、これがガス欠か。なんとか気を取り直して先に進む。残り3キロ、昨年は足が攣っていたところだ。今年も足の筋肉が硬直してくるのを感じる。堤防で調子に乗りすぎたツケがきた。お笑いだ。現実は厳しい。苦痛に顔を歪めながら頑張る。なんとか女房に約束した時間にたどり着くために最後の力を振り絞って頑張る。沿道の声援に手を挙げて応えながら気力で走る。その中に女房と娘がいたらしいが、もう誰だか分からずに無意識に手を挙げて応えていた。トラックに入り、最後の直線、電光掲示板が3時間の近いことを知らせていた。フィニッシュ、3時間00分07秒、ラップ32分38秒、152bpm。

(トラックに入る前のランニングフォーム:ヘッドアップして口が大きく開いている。腰が落ち歩幅が狭く、腕の振りも小さい。てんでバラバラなフォームになっている。)

 結果的には予定時間でのゴールだったが、内容は以上の通りで、後半はドタバタであった。大事なことはイーブンペースではなく、心拍数をできるだけ一定に保ち、無駄なブドウ糖消費を抑え、上手に脂肪を燃焼させて走るということ。調子に乗るとランニングハイに陥って自分を見失う。現実に集中することだ。次への戒めとしよう。

 ゴールにたどり着いてまもなくヒラオカのゲンさんと初めてお会いできた。思っていた以上に筋肉質の立派な身体で、いかにも鍛えられているな~という感じ。がっしりと握手をさせていただいた。

 これまでのレースではいつも予定時間をオーバーして女房を長いこと待たせていたが、今回は初めてほぼ予定時刻に到着することができた。レース後のお楽しみ抽選会はすでに番号が決定しており、残念ながら私は当選していなかった。帰りには山花リフレで汗を流して一休み。途中浦幌道の駅で休憩して帰宅した。いや~疲れた。ラン後の温泉が良かったのか、その後筋肉痛は生じていない。