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ザ・名も無きランナー

50才から始めたマラソン。こころと身体が一つになって燃焼している感じが好きです。楽しんで走っていきたいと思っています。

給水対策

2007年10月28日 | 参考資料

 フルマラソンを1回走ると水分が2~3L失われるという。また水分が体重の2%失われるとパフォーマンスは20%低下するのだという。言うまでもなくラン中には水分の補給が大事である。マラソン中の適切な水分補給量はゴール後にふつうに排尿がある程度だという記載を読んだことがある。確かにそれはリーズナブルだが、そうだとするとフルマラソンでは少なくとも2~3Lの水分補給が必要だということになる。5kmごとにコップ1杯(200ml)の水分補給をしたとしても計8回で1.6Lだから、それでもまだ1Lは不足している勘定になる。コップ2杯はお腹がチャポンチャポンしてとても飲めない。

 以前のボストンマラソンでの調査から、フルマラソンに出場する市民ランナーでは脱水よりもむしろ水の摂り過ぎによる水中毒の方が問題だという記事を読んだことがある。しかし市民ランナーには立ち止まってゆっくりと水をたらふく飲んでいる余裕などないわけで、どう考えても市民ランナーでは圧倒的に脱水の方が大きな問題になる筈だと思われる。もし水中毒が問題になるとすれば、自分の経験から言えば、レース後の一気飲みの方が大きな要因だろうと推測される。

 ハーフなら水分補給なしで帰ってこれる、という先輩ランナーのブログ記事を見て以来、私はランナーの給水量とはその程度のものかと軽く考えるようになっていた。しかし昨年の北海道ロードレース(ハーフ)での経験は、私のその身のほど知らずな考えを見事に打ち砕いた。その日私はFR301の不調に気をとられて十分に給水ができないままに完走し、レース後にようやく喉の渇きを潤すことができたのだが、その後行ったトイレでなんとビックリ…血尿?…少量の濃縮褐色尿がドロッと出たのだ。私は一瞬ギクリ、横紋筋融解症かと焦ってしまった。その時の体調の問題なさから判断してどう見ても脱水による濃縮尿以外には考えられず、なんとか自分にそう言い聞かせて納得したものだった。しかし私が給水に注意を払うようになったのはその怖い体験の後からである。

 

 そこで今回は、給水量を十分に確保できる方法を工夫してみることにした。バックパックは3年ほど前にランテスの通販で衝動買いしたもの。その後使い方がよく分からずしばらくお蔵入りしていた代物である。そこに先日秀岳荘で購入したプラスティック水筒(platypus)を収納することにした。チューブの先にはバイトバルブがついていて、噛んで吸うと水が出てくる仕掛けになっている。色々試してみたが、1L用の水筒にポカリスエットと水を半分ずつ混ぜてやってみたのが、まあまあ良かった。給水エリアで計1.6L、この便利水筒で1L、併せて2.6Lの水分補給となる。グッズは揃った。あとは実力が追いついてくるのを待つだけだな…。


少しはまっとうに考えてみる

2007年10月16日 | 自己分析

 8月、9月の練習量不足をなんとか埋め合わせようと、姑息的なエネルギー補給作戦を展開した私だったが、別海パイロットマラソンの結果はまさに「走った距離は裏切らない」の証明であった。結局5分35秒/kmでフルを走り通す身体ができていないということが全てだった。いくらガソリンを補給しても肝心のエンジン性能が悪ければクルマは走らないのである。

 エンジン性能を高めるにはどうしたら良いのか。それを考える資料として、「燃え尽きるまで」に倣って今年の自分の3レース(5月20日の洞爺湖マラソン、6月3日の千歳JAL国際マラソン、10月7日の別海パイロットマラソン)のデータをグラフ化してじっと眺めてみた。

 まず、5kmごとの平均ペースの推移の比較である。

 ①前半の平均ペースが速いほど30km以降のペースダウンの度合いが大きい。

 ②前半を6分/km前後の平均ペースで走れば、後半もそのペースが維持できる。

 もしフルマラソンを一定のペースで走り切る能力の限界値があるとするならば、現在の私の場合の限界ペースは、平均5分35秒/kmから6分/kmの間にあるということになろうか。ただ6分/kmでは残念ながらサブ4には達しない。

 次に5kmごとの平均心拍数の推移を示すが、上のグラフと比較してみる。

 ③ペースと心拍数との間にはなんらかの相関関係があるように見える。

 これが直ちに「筋肉疲労→心拍数の減少」あるいは「心機能の低下→ペースの低下」といった因果関係を示している証拠とはならない。体感的には、筋肉疲労の結果としてペースが落ち、それと平衡して心拍数が低下したと考えるのが自然であろう。もし心機能の低下が先だとしたらもっと急激に心拍数が低下し多彩な症状が出てくるように思われる。ただゴールしてしばらく休んだ後にマネージャーに顔色が悪いと言われたことが微妙に引っ掛かるが、これはおそらく急速な水分補給による循環血液量の急激な増加の結果、心負荷が増大したことの影響と推測される。いずれにしても、心拍数とペースはそれぞれ互いの程度の大まかな指標として代用できるのかもしれない。

 最後に平均心拍数の推移に注目してみる。

 ④連続的に維持できる最大平均心拍数は157回/分である。

 ⑤平均心拍数が150回/分を切ると平均ペースが極端に低下してくる。

 ということは、平均心拍数を150~156回/分で維持することが、極端な平均ペースの低下がなくフルマラソンを走り切れる条件なのかもしれない。

 これらを総合して自分に都合良くまとめてみると、平均心拍数を150~156回/分で維持しながら平均ペース5分40秒/分で走り切れれば、今の私でもフルマラソンでサブ4が達成できる余地がある、という推測になる。まあ抱腹絶倒といったところ。

 やはりまっとうに考えれば、次の三つに尽きることになる。

 ⑥スピードトレーニングをして平均ペースを上げられるようにすること。

 ⑦LSDや筋トレをして、長い距離を長時間走れるようなスタミナを養うこと。

 ⑧終盤に簡単に諦めてしまわないような強い精神力を養うこと。

 ただし最後のヤツはとても苦手だ。なぜなら私は根性なしだから…。

 


第29回別海町パイロットマラソン(フル)

2007年10月07日 | 完走記

 前夜は阿寒横断道路を通って弟子屈に前泊。今朝は、マネージャー1名、サポーター1名に伴われて車で会場に到着。朝は靄に包まれていたが、8時半を回って空はすっかり晴れ渡った。朝食に腹一杯ご飯を食べ、カルニチンを3粒、Q10を2粒服用、さらにアミノバリューW1本を途中で飲み、あまり信頼していないはずのアミノ酸補給は完璧だ。あとは走る前にヴァームを飲むだけ。ウエストポーチにはパワージェル4本、カーボショッツ2本、カロリーメイト1袋を携帯した。補食の準備も万全である。

 体育館には楽走の幟のもとに数名のランナーたちがすでに陣取っていた。カッチさんは元気そうだった。おやぢさんはいつものように穏やかな様子だ。前日の車中泊にもかかわらずたしろさんには闘志が漲っていた。到着の遅れた私は、一応皆さんにご挨拶したのもの、いかにも強そうな人たちを前にかなり気後れする。なんとも気弱な私であった。さらに荷物のチェックの際に大事なガーミンを車の屋根に置き忘れていることに気付き、早速マネージャーに連絡して届けてもらう。トイレにも行かねばならず忙しい。気持ちを落ち着けようとサブグラウンドでいつものストレッチをして気持ちをほぐす。かくてさんが走って通過したので合図を交わす。今日は今年3回目のサブ4挑戦だが、夏場から秋口にかけての練習不足は目を覆うほどだ。

 スタートラインに並んだが気持ちが消極的なせいかつい後方に位置取ってしまった。たまたまクリさんに声をかけられたので、その横に並ばせてもらった。同じとかちeRCのTシャツだ。

 10時にスタートとなる。遅れは21秒。狭いトラック内は仕方がないにしても公道に出てからもしばらく団子状態が続く。ラップが6分/kmを示し、千歳の状況が頭によぎる。もう少し前方からスタートすべきだったかと反省するが、それでも2、3キロほどで前が開けた。まっすぐなミルクロードに出るとラインは長く伸び、すでに先頭は見えなかった。街の人たちの声援を受けて進む。(5キロ:28分47秒、5分40秒/km、144bpm)

 今回はスポーツドリンクで5キロごとに水分補給することとする。広大な平野部のなだらかな一本道を少しずつ登っていく感じだ。ひっきりなしにガーミンでペースを確認し、1キロ5分30秒で進むことを心がけた。実はこのガーミン、数日前からトランスミッターが不調で、時々突然に心拍数が表示されなくなるという現象が起きていた。心配だったのでトランスミッターの電池を交換したばかりなのだが、今日もそういうことが起きていた。まあとにかくペースさえ分かればそれで良しとしよう。(10キロ:27分35秒、5分31秒/km、156bpm)

 中西別では地元の人たちからの熱烈な声援とバナナ・ドリンクのサービスが待っていた。声援にはできるだけ声と手で応え、私は氷砂糖を一つ口に含ませた。これがなかなか元気を出させてくれた。帰りにも氷砂糖が残っていることを期待する。(15キロ:27分51秒、5分34秒/km、157bpm)

 コースは言いようがなく単調だった。遮るものが何もないので日が差してくるとかなり暑い。徐々に風が出てきたのでキャップを前後逆にかぶりなおした。ひたすらペースを守って走り続ける。(20キロ:27分48秒、5分34秒/km、157bpm)

 半分を超えるとだんだんときつい感じがしてきた。ちょうど折り返しランナーとすれ違うようになる。みんな速い、そして辛そうな顔などしていない。すごいな~、と思う。おやぢさんが来て、かくてさんが来た。少し間をおいてカッチさんが来て、やがてたしろさんが通過していった。たしろさんの「ガンバ!」という大きな声が力を分けてくれた。折り返しのランナーとすれ違うのはペースや順位が確認でき、上位のランナーに力を分けてもらえる気がするのはとても有り難いのだが、そっちの方に気がとられると自分のペースが影響を受けて一定しなくなるのは、まだまだ修行の足りない証拠だ。(25キロ:28分12秒、5分38秒/km、157bpm)

 来るべきハンガーノックに備えてここで初めてパワージェルを1つ摂取した。開封に手間取り飲水時に立ち止まってしまった。その後袋への収納にも手間取りペースが乱れた。なかなか難しものだ。この操作の手間取りはその後も毎回続くことになってしまった。一度立ち止まると元のスピードに戻すのにエネルギーが必要なことは分かっていたのに情けない。並んでいたランナーはかなり前方に進んでいた。中西別にさしかかる手前で今度はカロリーメイトに挑戦してみた。これは走行中に袋を破くことはできたが、走りながら口に頬張るのは容易なことではなかった。その後右脇腹が痛み出し、ペースが落ちた。そんななか中西別での熱烈歓迎が待っていた。できるだけ一つ一つ応え、氷砂糖を1粒いただいた。(30キロ:29分38秒、5分56秒/km、155bpm)

 30キロでパワージェルを1つ摂取。ここではオレンジジュースとスポーツドリンクをやはり立ち止まって飲んでしまった。ここから一気に挽回したいところだったが、なかなかペースは上がらない。上がらないどころか、1キロ6分を超えるペースが続く。やばいな~と思いながら、パワーを得ようとカーボショッツに手を出してみることにする。これがさらに手間取ることは承知していたのに…。結局手がネバネバになり収納にもかなり手間取ってしまった。さらに胃の中から口の中まで甘ったるくなり、なんだかとても気持ち悪くなる。大失態だ。右脇腹の痛みに気持ち悪さを抱えながら、投げ出してしまいたい誘惑の中、必死でこらえて進む。途中、畑の隅に腰掛けて「頑張れー」と応援してくれるおばあさんがいた。手を挙げて応える。とても投げ出すわけにはいかないと思った。(35キロ:30分53秒、6分10秒/km、154bpm)

 だんだんと街中に入ってきた。沿道の人たちが「あと5キロ」「もう少しだよ」「頑張れ」などと声をかけてくれる。有り難いのだが…、大変申し訳ないのだが…、そっとしておいてほしかった。もう限界だった。残りを1キロ5分を切るペースで進めば4時間を切れるが、それは到底無理なことであった。右脇腹の痛みは消えていたが、両脇下部の肋骨のあたりが痛みを発していた。また1週間前の40キロ走で傷めた右第1趾の爪下血腫にはテーピングをしておいたが、それをかばって走り続けたせいか、右足の第一中足骨の内側がズンズンと痛くなっていた。さらにミルクロードを右に曲がるとなんと向かい風が待っていてくれた。(40キロ:33分15秒、6分36秒/km、149bpm)

 40キロを過ぎてさらに右に曲がり、さらに強い向かい風のなか競技場方面に向かう直線の道に入ってやや進んだところで、無情にもガーミンが4時間経過したことを知らせてきた。万事休す。我慢の糸が急速に緩み、疲労が全身を包んでいく…。やっとの事で競技場にたどり着き、ふらふらの状態で1周してゴール。(記録:4時間10分47秒、GOAL:16分26秒、7分24秒/km、143bpm)

 ゴールの後、私はしばらく座り込んで立ち上がれなかった。頼んでいたコーラをサポーターにもらって飲んだ。マネージャーには顔色が悪いようだとも言われた。確かにもうブドウ糖切れの状態だったのだろう。頭も働いていなかった。正直言って、私は全力を出し切り、完全に疲労困憊していた。これが私という人間の持って生まれた素質を持ってして、現在の生活でできる限りの練習をしての、フルマラソンにおける最大到達地点なのだと思う。サブ4はまたしても達成できなかったが、自己記録の更新はできた。次に繋げることができたという点を評価して、今はこれで満足しようと思う。今夜は3人でゆっくり一休みだ。本当に疲れた~。


持つべきか、持たざるべきか

2007年10月02日 | 参考資料

<その1:アスリートソルト>

「いつでもどこでもミネラルチャージ」のキャッチフレーズに惹かれて購入。秀岳荘で661円也。でもどこを見ても用法が書いていない。いったいこれはどうやって服用すればいいのか?塩なのでパクパク、ガリガリ気軽にたくさん頬張るわけにもいかない。

 成分表には100gあたりナトリウム12.8gと書いてある。そこで中身を全部出して計量してみると19gで78粒入っていた。ということは1粒あたりのナトリウム含量は約30mgという計算になる。

 ところでレースの時にドリンクサービスでよく使われる簡易コップだが、だいたいは容積200ml、走りながら手にとって水を飲もうとするときには一部がこぼれたりなどして中身が150mlに減っていると仮定する。これと一緒にアスリートソルトを服用する場合、1粒だと水100mlあたりナトリウム20mg、2粒だと水100mlあたりナトリウム40mgとなる。これは果たして濃いのか薄いのか?

 そこで代表的なスポーツドリンクでナトリウム含量を調べてみると、ポカリスエットで100mlあたり49mg、アクエリアスで100mlあたり35mgであった。ということは、簡易コップ1杯150mlでアスリートソルト2粒を服用した場合に、ちょうど100mlあたり40mgとなりまあまあのところと思われる。

 大会の参加手引きには提供されるドリンクが水なのかスポーツドリンクなのかは記載されていないので、一応用意していくことにする。

<その2:エネルギージェル>

 私の場合、必ずやってくる30キロ過ぎのハンガーノック状態。これに対してはいかに準備したらよいのだろうか?残り10キロで約1000kcalのエネルギーが必要だ。これを全てエネルギージェルで補うとすると10個も必要になる。そんなに持って走っている人は見たことない。何個で手を打つべきなのか?

 

 実際に食してみる。カーボショッツの方が断然飲みやすく旨い。難点は開封がしづらいことと、そのおかげで手がベトつき、後始末に袋が必要なことだ。その点パワージェルは開封が容易でベトつきも少ない。難点は濃すぎてとても水なしには飲めないこと。特に喉がカラカラだと喉が詰まってしまいそうに思う。さて、どちらを携帯すべきか、悩むところだ。カロリーメイトという手も考えておくべきか。