ザ・名も無きランナー

50才から始めたマラソン。こころと身体が一つになって燃焼している感じが好きです。楽しんで走っていきたいと思っています。

第27回北海道ロードレース(ハーフ)

2006年10月22日 | 完走記

 とうとう今年最後のレースとなった。ビジネスホテルでの朝食バイキングでしっかり腹ごしらえをし、大問題を未然に防ぐ方策も成功し、勇んで出発!当然ベストを尽くし良い結果を残して終わりたい、と切に思う。

 予定通り8時過ぎには真駒内公園に到着。天候は晴れ、気温は10℃だという。9時、再度トイレを済ませ、ブレーカーを着用してアップを開始する。スタート直後のコースをゆっくり試走してみる。昨年の札幌マラソンで逆方向から登ってきて大失速した公園内の坂は今日は意外に気にならなかった。ナナカマドの実の向こうに藻岩山が見え、ここもすっかり秋の装いだ。

 清々しい気持ちでアップを終え、更衣室にて半袖シャツに半パンの勝負服に着替える。だが、その直後からだんだんと雲行きが怪しくなる。風も出てきて肌寒い。気持ちに少々動揺があるが時間も迫ったので、手荷物預かり所に急ぐ。トラックに出て何度か軽く走り身体をあたためた後、中段に整列してスタートを待った。と、突然号砲。なんの合図もなかった?ので驚きの声があがる。

 競技場内はもちろんその後の公園内も団子状態のまま、かなりのスローペースで進む。焦ってダッシュ&スローを繰り返しエネルギーをたいそうロスした昨年の札幌マラソンの轍は踏むまいと、ここでは自重し慎重に一定のペースを維持した。心拍数で150、キロ6分前後のペースだ。公園内を抜けると、河川敷のコースに抜ける下りを利用して徐々にスピードを上げた。折り返し地点までは川下に向かう下りコースだから、登りの苦手な私としては、ここで時間を稼いでおかねばならないところだが、スタミナも足りない私なので、無闇に頑張りすぎては後半ばてるに違いない、云々。走りながらあれこれ考えていたが、心拍数160台、キロ5分を切るくらいのペースに、自然に落ち着いていく。<5km;25分50秒、区間平均ペース;5分10秒/km>

 これまでにないくらい気持ちよく走れている。出走前は肌寒かったが、走ってしまうと丁度良い気候だ。往路は向かい風だが復路は追い風となりきっと楽だろう。キャップはつばを後ろに回してかぶりなおした。と、ここで予想外の事態が発生。突然ガーミンの心拍計が作動しなくなったのだ。これまで頻繁に確認して160台を維持してきた心拍数が表示されなくなった。焦った。注意がそちらの方に向いてしまい、胸に当たっているセンサー部の位置をずらしてみたり、ガーミンの表示切り替えをあちこち動かしてみたりしたが、一向に改善しない。しばらく行くと給水地点が見えてきたので、説明書に確か装着前にセンサー部を濡らせと書いてあったのを思い出し、コップの水を手につけてセンサー部を濡らしてみた。しかし応答なしだ。仕方がないのでその後はペース表示でキロ5分以内を目安に走ることに方針転換。これでもなんとかなるだろう。やがていつとはなしに心拍計は回復したが、その後も何度か表示のとぎれることを繰り返した。そんな不安定な走りをしている時だった。一人のランナーに抜かれたのだが、そのランナーはなんと私を抜いた直後に私の直ぐ前に斜行して入ってきたのだ。私は前を塞がれてしまった。仕方なく私は後退してからスピードを上げ外回りをしながら空きスペースであるそのランナーの先に出ざるを得なかった。抜いたんだったらそのまま一気に抜き去って行って欲しいものだ。斜行だけは迷惑というより危険だと思う。<10km;50分34秒、区間平均ペース;4分56秒/km>

 私としては速いペースで走ってきたせいで、折り返しが近づくと急激にペースが落ちてきたのが分かった。折り返し地点を過ぎるとなだらかではあるが登りとなる。これからペースが落ちるのは必至である。案の定ペースはキロ5分台になってきている。心拍数も少し気を許すと150台に下がってしまう。なんとか身体を前傾する気持ちを保って、踏み込む足に力を込めて走るようにした。それでもやはりパラパラと後続に抜かれるようになる。後半に強い人が羨ましい。普段の走り込みが重要なのだろう。でも私にはこれ以上の練習時間を作るのは難しい、等々。例によってついつい言い訳がましいことを考えてしまう。しかしまだ先が残っている、とにかくベストを尽くすだけだ。<15km;1時間16分43秒、区間平均ペース;5分13秒/km>

 そろそろ残りの橋の数も少なくなってきた。ここからどれだけ踏ん張れるかだ。時間的余裕は少ないが、幸いまだ余力は残っているような気がする。一気にスピードは上げることはできないが、とにかく同じくらいのスピードで走っている前のランナーを目標に少しずつ差を詰めていくように意識した。そうやって何人かに追いつき追い越した。もちろん何人もに抜き去られたが。いよいよ河川敷から真駒内公園に入る登りとなった。ここでもなんとか失速を免れるよう気持ちだけはももを上げて足に力を込めた。最後のカーブを曲がり橋を渡るとゴールが見えてきた。今回も110分ギリギリのようだ。最後にえいとばかりにスパートしてゴール!残念ながらまだ余力が残っていたみたい。いやこれが現時点のベストなのだと思う。丁度良かったんだと思う。<ハーフ記録;1時間49分54秒、区間平均ペース;5分15秒/km、ハーフ平均ペース;5分10秒/km>

 走り終えて、もらったお茶缶を飲み干し、トイレに行ってビックリ。一瞬血尿かと思うが如くの濃縮尿。走る前にスポーツドリンクを400cc程飲んでおいたのだが、途中の水分補給が不足だったらしい。上記の事情で往路ではほんの一口、復路でもコップ半分くらいしか水を飲めなかったからだろう。普段の練習時の20km走では水分補給なしで走っているから大丈夫と安易に考えていたが、今後のレースでは気をつけようと思う。身体は水を欲しているのだ。要チェック。

 ゆっくりと着替えを済ませると、間もなく抽選会が始まった。これがまた凄かった。景品もなかなかユニークで、延々と抽選会が続く。30分以上も立ってみていたが、小雨もぱらつき、お腹も空いてきたので、私は途中で帰ることにした。近い番号で当たっている人が何人もいたから、頑張って残っていたらひょっとしたら私も当たっていたかもしれない。

 先月の豊頃の大会に続いて2大会連続でのハーフ110分切り。また札幌の豊平川沿いコースでの初めてのハーフ110分切り。嬉しかった。初参加ではあったが、北海道マラソンクラブが主催のこのレースで、私は楽しく充実のうちに今年の最終レースを完走することができた。運営に当たってくれた皆さん、本当にありがとうございました。