ザ・名も無きランナー

50才から始めたマラソン。こころと身体が一つになって燃焼している感じが好きです。楽しんで走っていきたいと思っています。

足底筋膜炎(足底腱膜炎)

2010年10月21日 | 参考資料
道マラ終了後から足に違和感を感じていた。右の足底の土踏まずから踵の付け根にかけての部位である。何かの拍子にビリッと痛みが走ることがあった。そのうちジワッとした痛みが続くようになった。特に朝の起きがけが強く、ベッドから立ち上がってしばらくはかばって歩くようになった。しかし生活しているうちに和らいでくるので、ついつい忘れてしまうのだった。道マラ後ランへのモチベーションは急激に低下していたから、大して走っていない。走る前は痛みが少し気になり、走り出しのうちは足底に痛みを感じていたが、30分も走っていれば不思議なことに痛みはだんだんと薄れ、10kmほど走るとほとんど気にならなくなっていた。ある時、その痛みが昨年の釧路湿原マラソンで足底筋が攣った部位と同じ場所だと気がついた。

例によってランニング障害辞典で調べてみると、症状的には足底筋膜炎の可能性が高かった。というかそれ以外に妥当するものがなかった。

次にネットで調べてみた。足底筋膜とは下図①②のごとく足底を覆う腱膜のことである。


足底腱膜は弓なりに反っている土踏まずの部分の骨を弦のように伸縮して支え③、足が接地したときの衝撃を吸収④するクッションの働きをしている。これに、肥満や長時間の立ち仕事といった荷重、ランニングやウォーキング、エアロビクスなど同一の着地動作を延々と繰り返すようなスポーツでの酷使、加齢による変性などによって、微少な断裂が生じ、炎症が引き起こされた状態を足底腱膜炎と言う③④⑤。そのほか発症には硬い路面での運動、不適切なシューズ④、回内足やハイアーチといった足の形態異常⑥も関与しているらしい。

痛みは起床後の一歩目から生じ、その後時間とともに徐々に軽減する③が、これは前日生じた足底腱膜の微少断裂部が就寝中に再癒合したにもかかわらず、起床後の歩行開始によって引っ張られ再断裂することによる⑤という。この過程が毎日繰り返され、断裂と癒合を繰り返しながら最後には断裂して癒合できなくなり、結果として疼痛が生じなくなり自然寛解に至るという⑤。経過は数ヶ月から数年③⑤。これが自然治癒の正体かい…。

痛みに対しては、消炎鎮痛剤や局麻剤の局所注入を行っても良いが効果は限定的で短期的である③⑤という。有森裕子さんのような痛みの強い慢性例では手術の適用もあるらしいが、一般にはあまり勧められてはいない③⑤⑥。歩行時に痛みが強ければ市販のヒールカップ⑤やアーチサポートインソール④を使用しても良いらしい。竹踏みやイボイボサンダルは不可⑤とのこと。私は市販のインソールを通勤用の靴に装着した。しかし基本的には自分で行うストレッチに優るものはない③④⑤⑥ようだ。

足のセルフケア④としては、起床時に手でつま先をつかみ足首を軽く回し、次に土踏まずを指の付け根から踵にかけて軽く圧迫し、ふくらはぎも軽くもみほぐす、最後に指先を手で反り返らせるように押さえながら、ゆっくりと膝を伸ばし、足裏からふくらはぎが全体に伸展するようにしていくのが良いとのこと。そのほかふだんでも土踏まずを支える筋肉を鍛えるトレーニングをすることも有効④なようだ。具体的にはHP④を参照のこと。

<引用資料>
http://web.sc.itc.keio.ac.jp/anatomy/Rauber-Kopsch/web/abb1/I-583.html
②アスケル東京http://askel.jp/
③足底筋膜炎と診断された(医療健康・西日本新聞・吉村一朗)
http://qnet.nishinippon.co.jp/medical/doctor/ask/post_522.shtml
④ウォーキングのための膝痛、腰痛のためのセルフケアhttp://hiza-koshi-walking.seesaa.net/category/5506928-1.html
⑤足底腱膜炎の治療(日本医事新報・井口傑)http://www.jssf.jp/common/kennmaku_2.htm
⑥ランニング障害事典(横江清司)