目標達成ならず!
今日は実は途中の経過をあまり覚えていない。それだけレースに集中していたからなのか、単に頭が悪くなっただけなのか、分からない。
昨夜までの雨はあがったが、強烈な風の吹く朝を迎えた。スタート地点にかなり近い旅館だったので、朝の準備時間には余裕があった。
申告制なので4時間以内のスター地点に並んだ。スタート後逆送してからの折り返しまでは、人が道幅いっぱいに広がって走るので、コース取りが難しかった。折り返してからは人がばらけていくらか楽に走れるようになった。このあたりは「クリール」に書いてあったとおりである。5キロ:29分02秒。
風は走り出すとそれほど気にならなかった。朝の雲は吹き飛んで、その後はずっと太陽が姿を現し、新緑のコースはとても気持ちの良いものであった。1キロ約5分15秒でほぼ一定の速度を保った。先日の「楽しむ会」より若干速いペースだがさほど苦にならなかった。10キロ:55分18秒(5キロ:26分15秒)。
この後15キロまで坂の連続となる。これはyu1さんから得ていた情報どおりであったが、なんとかスピードをあまり落とすことなくクリアすることができた。いま振り返ってもそれほど無理したとは思えない。15キロ:1時間22分00秒(5キロ:26分42秒)。
その後も小さなアップ・ダウンが続く。日差しがやや強く感じられるようになり、エイドで配られるスポンジが有り難い。同じようなスピードの走者が列をなして走っている感じだ。20キロ地点が近づくとペースの維持がいくらかきつく感じられるようになった。20キロ:1時間49分06秒(5キロ:27分05秒)。
20キロ過ぎのエイドでバナナをいただく。中間地点を通過、1時間55分少々だったと思う。このまま行けば何とか目標を達成できるはずだが、どこまでこのペースが維持できるか不安だった。25キロ:2時間15分26秒(5キロ:27分20秒)。
いったん給水でスピードが落ちると立て直すのに踏ん張りが必要となってきた。1キロ5分30秒前後にペースが落ちてきた。なんとか5分40秒以内を堅持したいと頑張った。この辺りはちょうど中島の裏側が見えているはずなので、何度かそちらの方を見遣る。payaさんの写真のように「ひょっこりひょうたん島」のように見えたので、やはりそうだと納得する。実はこのころからきついと感じだしていた。30キロ:2時間46分12秒(5キロ:29分45秒)。
コースは平坦だった。周囲に遮るものが無くなったせいか、日差しが厳しく感じられた。給水地点では必ず給水してきていたが、膀胱にも尿が溜まってきていた。夕日の見える渚公園という洒落た名前の公園でトイレに入る。混雑していた。用を済ませて足の屈伸を繰り返す。コースに復帰すると元気が戻っていた。遅れたタイムを取り戻そうと気持ち無理をしたかもしれない。隣を併走していた若者があと1キロ6分ペースでも4時間切れると話しているのを聞きながら、それとは裏腹に徐々に私のペースが落ちてきた。足が上がらないようになってきたのが自覚された。35キロ:3時間17分51秒(5キロ:31分38秒)。
35キロを過ぎると再び湖岸の涼しいコースへと入った。もうかなり足にきていた。股関節は大丈夫だったが、とにかく足が上がらない。それに加えて背中が痛くてたまらなくなってきた。走る体勢を続けることが困難になり、ついにたまらず歩いた。もうこの辺りになると歩いているランナーがたくさんいた。そのせいで気がゆるんだわけではない。4時間耐久走の時におやぢさんにズバリ指摘されたとおり、背筋の弱さが露呈した。筋トレをしておけば良かった…、今さら後悔しても遅い。歩いてしまうと当然1キロ6分どころではなくなった。歩いたり心持ち走ったり、痛さと疲れで内心もう投げ出したい気分だった。40キロ:3時間59分06秒(5キロ:41分15秒)。
サブ4の目標はつい今しがた完全に潰えた。ゴール前には4時間以内でゴールすること期待して女房と娘が首を長くして待っているはずだ。とても残念である。あとはただひたすらゴールを目指すだけだった。ゴール。その後は疲労困憊でしばらく座り込んだまま立ち上がることができなかった。暫定記録:4時間18分05秒。
休憩後身体が冷えてきたので、泊まっていた旅館の温泉に向かった。汗を流して湯船に浸かっていると、すぐ隣で満足した表情で「気持ちいいなー」と思わず声をあげた人がいた。私も笑顔を返すと、それをきっかけに少し話が弾んだ。ほとんど同じようなタイムでのゴールだったようだ。それでも彼は昨年よりも約30分短縮したと喜んでいた。次は私と同じく千歳だという。再会できれば良いですねと、別れた。
私は自分の不遜さを思い知らされたようだった。これが私の実力なのだ。エリートランナーでもないのに自分の力を過信して、今回サブ4が達成できなかったからと落ち込む必要はないのだ。一生懸命鍛錬してレースでその力を試してみる。結果はあくまでもその時の自分の実力を反映している。悔しかったら次にまた頑張れば良いのだ。
ここで実力がなかったと言っているだけでは身も蓋もない。反省と次への努力設定だ。
1)前半のペースが速すぎた。次回は前半もう少し自重してペースを抑える必要がある。この点は女房にも指摘されたことだが、私はいつも同じ失敗をしているような気がする。
2)背筋が弱い。これからは意識して背筋を補強する運動を心がけよう。おやぢさんを真似てできるだけ筋トレをしよう。
3)後半のバテ。後半のエネルギー枯渇状態でもうまく自分の脂肪をエネルギーに変換できるように、ヒラオカのゲンさんお勧めの、空腹時の練習を取り入れることにする。
4)私はフルの柄ではないのかもしれない…。
皆さんに篤い応援いただいたが、今回は以上のように残念な結果に終わってしまった。まずは次に向かって再度頑張ることにする。しかし次の千歳は自分がフルに挑戦し続けられる柄なのかどうかをじっくりと考えてこようと思っている。正念場だ。