ザ・名も無きランナー

50才から始めたマラソン。こころと身体が一つになって燃焼している感じが好きです。楽しんで走っていきたいと思っています。

第22回もこと山ふきおろしマラソン大会(ハーフ)

2005年10月30日 | 完走記
 美幌に前泊。朝窓を開けたら、少々寒かったのでハーフパンツと半袖Tシャツを身にまとって出発。道を間違えたりして結局30分ほどで東藻琴に到着。受付に行く道すがら、ブルブル震える。メッチャ寒い!あわててクルマでロンタイに着替える。会場でカッチ&トモさんと合流。上も長袖にランシャツを重ね着することにした。これで万全の筈だ。ナンバーをつけていたらカッチさんに良い番号だねと言われた。そこで気がついたが、確かに117(いいな)だ。でもこれってレース後に他の人をうらやむ時に言ういつもの私の台詞ではないのかと、一瞬に不安になる。

 もこと山へ向かうバスに乗る。乗ってみて思った、やはりこんな時期に走ろうと思うのはどう見てもふつうの人達じゃない。みんな凄そ~う。強者揃いといった感じだ。隣りに座っている人はボアコートを着込んで毛糸の帽子を深くかぶり、サングラスでキメ、気難しそうに黙りこくっている。小柄なはずなのに1人でたいそう場所をとっているが、気弱な私には声なんかかけられない。やばい。バスはどんどん進み山の頂上へと登っていく。20分ほどで到着したが、なんと!風がビュービュー吹いて雪も舞っているではないか。こりゃとんでもない大会にエントリーしてしまったと、今さらながらに後悔。時間までただウロウロとその辺を走ったりストレッチをして身体を冷やさないようにする。ロンタイに長袖でも太刀打ちできない寒さだ。一寸携帯で写真を撮ってもらおうと近くの人に声をかけてみた。「すごい大会ですね~」と言ったら、初めてですかと聞かれ笑われてしまった。やはり強者揃いなんだ。やばいっす。時間が来てスタートラインに集まるが時間ギリギリまで誰も集まらない。だって寒いんだもの~。後方に並ぼうと移動するとカッチさんに「下りだから足に負担をかけないように」とアドバイスされ、「最後の方に少し登りが有る」とも聞かされる。私の苦手な終盤の登り?さらにやばいッス。もうとにかく無理をしないことだ、とこころに誓う。

 10時、なんかいつの間にやらスタート。団子が一斉に縦長にのびていく。私も後方から追走する。6分たった頃足下でピッチピッチ音がする。なんと靴ひもが弛んでほどけているではないか。走路から外れてしっかりと締め直す。後方から「クルマがきたぞ~」とのかけ声。有り難い。その後気を取り直して走り出す。美瑛の時もそうだったが下りは黙っていてもスピードが次第にアップしてくる。ここでセーブしようとして足を踏ん張るとふくらはぎに来そうだったので、自然のスピードに任せることにした。とはいっても抜群のスピードで駆けおりるわけでもない。少しづつ前との距離が縮まり、時々何人かのランナーを追い越す。<5㎞:22分58秒99>

 おおっ。良いタイムだ。この調子がいつまで続くのか?そんな36分の時だ、チラッと左足のふくらはぎが張ってきた。とにかく負担をかけないように良い姿勢で走ることだ。リズミカルに大股で足の運びの流れに任せて走ることを心がけた。山のスタート地点はもの凄く寒かったが、ここまで来ると風は穏やかになり、身体も汗ばんでくる。なんとかこの調子で行ってくれることを願う。<10㎞:45分11秒51>

 10キロのスタート地点を通過。あと約半分だ。その後も足の痛みは出てこない。そのかわりに背筋が痛み出した。ふだん座ってばかりいるせいだとは分かっているが、それは詮無きこと。でもこれって結構なハンディだ、などと内心考える。徐々に脱落者が出てくる。下りで頑張りすぎて疲れたのかな、などと思い遣っているうちに、自分にも疲れがでてきた。さっき抜かしたランナーに抜かされ徐々に差が開いていく。道は緩い下りからだんだんと平坦な道にかわってくる。ここからみんなの地力が現れてくるところだ。私もここで諦めたらこの1年の努力が水の泡になる。なんとか踏ん張らなければならない。懸命にももを上げるようにして走った。<15㎞:1時間10分59秒53>

 あと残り6キロ。このまま行けばなんとか1時間50分を切れそうだ。俄然希望が沸いてくる。しかしこの町はずれから町中に入るところで、いよいよ緩やかな登りの道が待っていた。当然の如くスピードが落ちる。後続のランナーが勢いよく抜いていく。なんでここであんなスピードが出るのか不思議だ。かなりガックリ来る。しかし「目標はタイムなのだ、他のランナーと競争しているわけではないのだ」、そう自分にしっかりと言い聞かす。気を抜かずにもも上げを励行しペースを維持する。次第にコースは町の中に入ってきて、時々沿道から応援の声がかかる。できるだけそれに手を挙げて声を出して応えるようにした。その方が気持ちいいからね。ゴールが近くなってくると、何故か風も強くなってきた。向かい風だ。キツイ。最後にグランドを1周するのだが、ここが厳しかった。仲間の応援に応えてラストスパートするランナーが何人かいて、立て続けに抜かれる。でもここでも無理をしないことにした。何故ならいつか記録更新する日がやって来た時のために少しタイムを残しておこうと思ったから。なんてね!実際はもうフ~ラフラの状態でゴール!<記録:1時間45分19秒>

 ゴール後はしばし立ち上がれなかった。カッチ&トモさんが声をかけてくれたけど、答えはしどろもどろだった気がする。海洋センターに戻ってブタ汁で冷えた身体を温め、結果を待つ。その間カッチ&トモさんと、冬の練習や来年のレースのことを話しながら、「楽走旭川」の話しも聞かせてもらった。仲間で走れるのって楽しそうだ。私もいれてもらおうかな。

第30回札幌マラソン(ハーフ)

2005年10月02日 | 完走記
 

2日前まで迷ってようやく決心し、前日仕事を終えた夕方に出発。なんとかレースに向けて気持ちを高めようとしたが、体力も気力も不足していた。当日の朝は曇天。でも私が出走する場合は、いつも走るのに絶好の条件となるはずなので、これは全く気にとめていなかった。案の定、天候は徐々に秋晴れの好天気となった。会場について受付を済ませ、会場内を点検し、荷物の一時預かり所をチェック。スタンドに陣取り、まずは前回の轍を踏まず練習着に着替える。その場で軽く準備運動をし、アップに公園内をウロウロと走ってみた。なんとか気持ちを高めようという努力だ。しかし、やはり真駒内公園はいいなあ~。昔子どもたちが小さかった頃、幼稚園の運動会をしたかしわ広場だ。反対側はあまり来たことがないが、今日は少年野球をしている。サケ科学館はまだ一度も入ったことがない、等々考えながら走っていると、ちっとも気持ちが高揚してこない。やばい。次々とレースがスタートしていく。その気配を感じながら、ようやく身体が汗ばんできたので、スタンドに戻りレース着に着替えて出走時刻を待つ。

 スタート30分前、荷物を一時預かりに持っていく。かなりの混雑だ。その後ゆっくりとスタート地点に向かう。ゼッケン番号順に並んでのスタートのようだ。初めてのエントリーで番号が大きかったせいか後方からのスタートになる。先頭が見えない。相当な参加人数のようだ。スタート時刻が近づき移動が始まる。11時50分スタートとなるが、スタートラインを越すまでに約1分半かかった。

 スタートしても人でごった返しなかなか前に進めない。隙間をついて素早く前に出てもすぐ先が詰まってしまう。そんな状態が延々と続く。とにかく流れに沿って進み、スキを見て前に出ることだけを考えた。あたりの様子に目を向ける余裕は全くない。5キロ:27分02秒。

 幌平橋を渡って堤防の上に差し掛かる頃から少しずつ人がばらけてきたが、なにせ道が狭い。ここから中島公園の方に曲がってようやく道が開けた。7キロ地点には給水所があったが、パスして先を急いだ。私のプランではスタートしてから10キロまでの下りでできるだけタイムを稼ぐつもりだったが、全く当てが外れた。ススキノから三越前までは空間的に余裕ができたので頑張って走ることができた。折り返してからもそれなりに頑張り、南大橋を渡って川沿いの道に入る下りでスピードを上げた。10キロ:52分53秒。1キロ5分ペースに上がった。

 川沿いの道は上流に向かって緩い登りとなる。ここでスピードの落ちをどの程度に抑えられるかだ。ここでの踏ん張りが一番大事だ。カッチさんの言葉を思い出す。安定したスピードで走っている女性ランナーを目標に遅れないようについていくしかない。しかしどうやらわたしのスピードのばらつきが大きく、ついたり離れたり、抜かしたり抜かれたりと不安定なものだった。なかなか真駒内公園が近づいてこない。15キロ:1時間21分22秒。まだ1キロ5分台だが、さっきより遅れた。スピードを上げないと1時間50分は切れない。真駒内公園内の最後に下りがあるはずだから、ここで最後の踏ん張りを見せなければいけない。

 給水所では水だけを飲んだ。スポーツドリンクは甘いのでかえってノドが乾く気がする。そこから堤防を駆け上がり、公園内の細い道に入っていく。上り坂で橋を3本越えることになっていたが、これが予想外に長い上り坂だった。スタジアムの傍を通過する頃には完璧に足にきていた。腿は上がらず、ストライドも伸びない。アキレス腱のあたりがビンと張っている。次々と抜かれていくが追走できない。3本目の橋を渡ってもなお登りが続く。こんな筈ではなかったと思うがもはや後の祭り。公園内だけで200~300人に抜かれたのではないかと思う。ゴールはもう少しと分かっているが、このあたりでは歩いている人もちらほらだ。私は歩くことだけはしなかったが、スピードは多分歩いている人たちとあまりかわらなかったかもしれない。なんとかスタジアムの入口にまでやってきた時に、子どもたちの幼稚園の先生だったH先生に、大声で声をかけられた。チョット手を挙げたが、笑顔に力がなかったと思う。スタジアムの中でも多くのランナーに抜かれ、よれよれの状態でゴール。記録:2時間00分52秒。久しぶりに2時間を越え、タイムとしてはかなり悪かった。しかしこれも実力だ。今回も自分としてはベストを尽くしたのだから。

 ゴール後はその辺に倒れ込みしばらくボーッとしていた。秋の空のむら雲が綺麗だったのを覚えている。スタート後になかなかペースをつかめなかったことと、最後の公園内の登りが想定外だったことが、レースに大きく影響した。ただもう一つ、レースに向けての気力の高め方も足りなかったのだと思う。次はいよいよ今季最後のレースだ。藻琴山に向けて、気力と体力を充実させて行こう!