アメリカの実業家、ジョー・プライス氏が蒐集した、江戸絵画のコレクション。
展覧会タイトルのとおり、コレクションは伊藤若冲の作品が中心だけど
他の画家の絵もなかなかよかった。
展示の中で最も印象的だったのが、
照明の強さを少しずつ変えて作品を見せる特別展示室だった。
自然光や行灯を模した光が
明るくなったり、暗くなったり、ゆらめいたりすると
それに呼応して絵も刻々と表情を変えていく。
特に屏風の金箔の部分は、光によって全く印象が違って驚いた。
この展示方法は、プライス氏の考えによるものらしい。
「日本美術を鑑賞する際、光の果たす役割は非常に重要である。」
というのが彼の持論なのだそうだ。
たしかに今わたしたちが美術館で見るときの光は、
展示品が実際に使われていたときの光とはだいぶ違うはず。
でもそんなこと、いわれてみるまで考えもしなかった。
ブライス氏の着眼点には驚くばかり。
今回のお気に入りはこの作品。
◇秋草図(鈴木守一筆)
だまし絵のような作品。
草花の丁寧な描写がツボ。
◇達磨(伝河鍋暁斎筆)
力強い筆跡、鋭い眼光に釘付けになった。
◇撫子に蜻蛉図(亀岡規礼筆)
細やかな描写と、動きのある構図が気に入った。
ナデシコって英語でwildpinkっていうんだー
◇二美人図
人物の佇まいが粋。
プライスコレクション 若冲と江戸絵画展
東京展は終了。9月以降、京都・九州・愛知と巡回予定
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