渡辺プロから勧められて、渋谷の東京アクターズスタジオを受験した、西島秀俊君は不合格になった。
仕方なく有料で20万円、6ケ月を支払い夜間で勉強した。
昼の部は受験料は二万円だが合格すれば、お金は一切いらない。
だから昼の無料コースは激戦であった。
六人以上の審査員が五点満点で採点する。
私が五点満点を入れても、他の審査員が平均で四点以上を入れなければ合格しない。
西島秀俊君は全く演技の経験もなく、ド素人であった。
もし、それでも何かの間違いで合格しても、2ケ月ごとに更新されない。
つまり45名でスタートしても、30名、次の2ケ月目で一五名前後に減らされる。
恐らく西島秀俊君ははじめの非更新で落とされたはずだ。
彼にとって2ケ月だけの勉強は最悪となる。
大型、本格スタジオカメラに慣れる前に、姿を消すことになる。
20万円支払っても、⒍ケ月学んだほうが、西島君の成長になった。
卒業後順調に仕事に恵まれた、西島君は渡辺プロの売り出し方に不満があり、退社した。
20万円を誰が払うかで、もめていたのが微妙に西島君の心の底にあったと私は推測した。
受検に落ちて幸運だったとは不思議な気がする。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます