70才。役に立つ話が次々現われる。

世界で最低の日本人の声を改善する方法を95%まで独自に確立しました。

日本では自己防衛が強い人が生き残れる

2012年02月29日 11時04分24秒 | Weblog

 (1)原子力発電の近くには住まない。
 (2)投資顧問なるチェックの甘い、所にお金を任せない。
 (3)医療を全面信用しない。
 (4)水道水を飲まない。
 (5)アルミ製品のなべに警戒する。
 (5)医者の処方する薬を疑問視する。
 (6)喘息治療を医者任せにしない。
 (7)食品の安全をお役所任せにしない。
 (8)役人を信用しない。
 (9)代議士を信用しない。
   

  ・・・・・・まだまだあります。
 (4)の水道水はそのまま飲めるのですか。例えば石原都知事は毎日、水道水をそのまま飲んでいますか。牛丼屋の松屋はお客さんが飲む水を水道の蛇口から直接入れて提供している。安さが売りもで水道水浄化の費用がかけられない。

 (6)喘息治療は医療が最高か。いや医学的治療は無力である。私の生徒の一人に強度の喘息で悩む30代の女性がいた。トレーニングは休みがちで、病院が通いが週2回で、満足な仕事に就けない。

 ある日、這うようにして教室に現れた。2ヶ月間、月謝・休会費などを未払いだと除籍になるからだ。お金だけを払いかえろうとした彼女を引きとめ。簡単な呼吸体操を考案した。生き残りたい意識の強い彼女は30分ほど試みた。なんとしても喘息の苦しみから逃れたいためだ。しばらくすると、元気になり、早退したが、手をを振りながら跳ねる様に歩いて消えた。

 それから2年以上一度も病院には行っていない。私が考案した喘息体操が何故、奇跡とも思える効果を挙げたのか。それは喘息特有の問題がある。私はそれまで多くの喘息を声のトレーニングで和らげてきた。そのエッセンスを彼女に考案した。

 私の判断では喘息は呼吸器関係の「こむら返り」と見ている。呼吸は人によっては毎日歪む。これが積もりある日、ある時、爆発する。つまり正しいところへ戻したい、それが喘息発作であると私は判断している。足のふくらはぎと似た現象だ。私の生徒は毎日、15分ほど続けることで歪みが少なくなったと思われる。

 しかし喘息の日本一の権威・医師は「喘息は一生の問題だ、死ぬまで薬を飲まねばならない」とTBSテレビの日曜朝の医療番組で高言していた。

 信用してはいけない。自己防衛しろの横綱格の提案だ。

 あとは後日にいずれ触れる予定です。

おかしな声のトレーニング教室

2012年02月27日 21時49分16秒 | Weblog
 少し書き加えました。
 
 また被害者が助けを求めてきた。ネットで結構派手に宣伝しているボイストレーニング専門のところで「声がだんだんでなくなる」と言う23才の大学4年生の女性A子さんが駆け込んできた。

 今まで何人からこの手の苦情を聞いたことか。一番ひどいのはOOOOアカデミーとか言う専門学校のようなところだ。年間100万円近く支払い、声が潰れたと言う電話。ここの学校で学んだ人から10以上も同じ訴えがあった。

 A子さんは就活のために昨年夏ごろにボイスOOOOOと言う所に入った。30分のレッスンで15分間は先生の声を聞く。「これをまねして声を出しなさい」と毎回先生は言う。あとの15分はピアノの音にあわせて生徒が声を出す。この30分で5000円から1万円支払う。

 これは大手の、それこそ年間100万円取られるところも似たようなレッスンだ。先生はほとんどが音大声楽科卒で、もともと声の状態には恵まれている人が多い。これをレベル4とすれば生徒はレベル2以下だ。レベル4では簡単に出せる声も、レベル2では出せない。その違いに関係なく「先生の声を真似させる」。回数を重ねるごとに声は悪くなる。
 
 最大の理由は声は呼吸に始まり呼吸で終わるといわれている。この原理はもし日本に5万人いるだろうと思われるボイストレーナーの4万人は知っている。知らないのは人間の呼吸が大変厄介な代物で、第一番目の役目は炭酸交換である。第二から下り第三番目ぐらいに声のための呼吸があると思われる。人間声を出さなくても死にはしない。しかし炭酸交換を10分怠ると死亡する。

 呼吸には安静時から激動時まであり。どのレベルで声のための呼吸法を行うべきかが永遠の課題だ。それは個人差もある。100人いれば20通りぐらいのバリエーションがありそうだ。だから狭い部屋でピアノに合わせて行うレッスンはボイストレーニングではない。この手の教室に年間500万円支払っても、声の進展はない。

 そして多くの先生から烙印を押される「あなた才能が無いのね」と先生から。

 レベル1とか2の生徒の声が良くなる方法を知らない・発見できない指導者へ「先生才能が無いのはあなたです。これで年間100万円近くを取る。どう責任を取るのですか。」ひどい世界と思われませんか。

 因みにA子さんは1回目の私の声のトレーニングでのどの詰まりが取れて、声が響くようになったと電話の向こうで喜んでいた。20回も重ねれば就活にも効き目が現れるだろう。

 2回目で声に豊かさが出始めた。


グラミー賞、アデル、30才で引退?

2012年02月23日 11時09分31秒 | Weblog

 前々回にアデルは150%開発されていると述べたが。訂正しなくてはならない。実は昨年彼女は声帯手術を受けている。22才の若さでだ。

 150%と言うのは彼女の恵まれたこえであって、開発度ではないきがする。前回、声の悩みに医学は無力かで、9人制の野球を例えた。

 アデルさんは9の内3ぐらいに難がある。
 (1)ストレスが強い。失恋の連続で、かなり声に悪影響を与えているようだ。

 (2)下半身が弱そう。かなり太っていて、運動は苦手かもしれない。これは呼吸筋   の発達に良くない。

 (3)胸部が硬化しやすい。これは特別なトレーニングを受ける必要がある。


 ざっと見て、9部門のうち3部門に難があり、野球で言えばサード、レフト、ライトの部門がエラーばかり繰り返し、まともな野球が出来なくなる。

 だから今のままでは30才前後で潰れるかも知れない。

 声帯手術は何度も繰り返す。年に2,3回と言う人もいる。これだけでも歌うのが恐ろしくなり、引退なども起こりうる。

天皇陛下手術、東大医師では成功したか?

2012年02月21日 11時39分19秒 | Weblog

 順天堂大天野篤教授に陛下の心臓手術をお願いしたのは正解だった。今まで天皇家の医療は東大が独占していた。もし陛下の手術が失敗すれば東大の運命は大きく変わっていただろう。

 手術を受ける人が天皇陛下だからできたのだ。故江利チエミさんクラスでは他者に譲ることはない。私はある権威ある学会に当時所属していた。会合の昼休み食堂で「江利さんの手術は上手くいかなかったようだ」「私なら完全に声を元に戻した」と当時、声帯手術では最高の腕の医師に直接聞いた。この医師も声帯手術では天野医師並みの凄腕だった。

 さて、ここ医療の世界がどうてんする 問題を提起する。


 先ず、い医療界は最大の過ちを犯している。人の生き死にまでかかわる重要な世界だ。それが非科学的行動の連続だ。医師は多分科学者のどこかに属すると思われる。科学の役目に「真実を解明する」がある。ギリシャ時代から2012年まで「真実解明は」永遠の仕事だ。ところが日本の医療はこの重要な問題に蓋をしてきた。一人でも多くの患者を配下に独占したいから。

 一番最初に明らかにすべきは「医療でできることと出来ないことを明らかにしてこなかった」。

 例えば喘息。簡単な呼吸体操で短時間に収まり、呼吸体操を続けているかぎり、再発しない」次に声帯ポリープ、結節などは手術する必要が80%以上ない。

 もし反論がおありなら、どこかの場で堂々と議論、実践する用意がある。

 20年以上前に「毎日ライフ」と言う医療関係野雑誌に私の文章が載った。東京の大新聞で掲載を拒否されたものだ。竹橋の近くにある毎日新聞社を尋ねると、毎日ライフと言う部署に誘導された。たまたま編集長が応対に出られて「原稿を置いていきなさい」と言われた。

 2ヶ月過ぎに私の「声の悩みに医療は無力か」と掲載された。私はタイトルの挑戦、扇動的なので、かなり医療の世界から反論、罵倒があると引き締めた。

 医療関係者、病院、医院にしか置かないような雑誌で、このタイトル。雨霰の言葉が来るだろうと覚悟した。しかし一つも無かった。「本当だから反論され無かったのだろう」と編集長は後日、いった。

 因みに内容は現代日本の声の医療は9人制の野球を22人でやっているようなものだピッチャーが医師で、キャツチャーが薬剤、そのほかだ。これでは相手・病気、障害を全員三振にとらなければ負ける、と言うような内容だ。もちろん他の7人も紹介している。

 まだまだ果てしなく、病気・障害の解決策の妙案がある。要するに医療全体が11人制サッカーを2人か3人でで戦っているような現実は是正されていない。

 次記、その次と発展させるつまりです。 

 

由紀さおりさんでも、声帯障害は起こる

2012年02月20日 09時56分56秒 | Weblog

 昨夜、由紀さおりさんは声のトラブルには無縁だろうとこのブログで書いた。

 しかし条件的に勝っていた故江利ちえみさんが38歳ごろ声帯ポリープができて手術をされた。若いときの彼女の声はみごとであった。誰もが声帯にポリープができるなど思わなかった。しかしポリープできたのは事実だ。

 江利さんの声のよさは抜群に柔らかい体にあった。私がトレーニングしたとき、39歳で、立ったまま後ろに反ってブリジの形になり、またもとの姿勢にもどった。彼女の天才的な声はここにあったと認識した。

 さて由紀さおりさんだが、自分の限界を超える声は出さない。だから声帯トラブルは非常に少ない。でも年齢と言う衰えがある。声帯はさほど衰えない。衰えるのは骨の関節機能だ。俗に体が硬いと言われるものだ。

 良い発声に関係する呼吸器関連の関節は胸部にもたくさんある。それが硬化するのだ。

 あの安室奈美恵さんでも最近、コンサートの途中で声が出なくなり、中止した。日本人は30過ぎれば特別な手入れが必要なのだ。だから由紀さおりさんだって、今までしなかった手入れをしないと声帯トラブルを起こすだろう。特に最近歌う機会が多くなった。

 もう既に、危険区域に入っておられるかも知れない。

由紀さおり、自分の限界を超えない声で人気

2012年02月19日 22時38分21秒 | Weblog

 行列のできる法律相談所に由紀さおりさんが出演なさつた。

 世界20ヶ国でブレークしているとのこと。アメリカではジャズ部門で第一位とのこと。

 自分の声の上限を知り、決して超えない(破壊しない)彼女の歌声に世界は共感・感動したのだろう。大きな声ではない彼女は声を破壊する雑音的な歌い方は決してしない。だから今後も声帯ポリープなどとは無縁だ。

 しかし若者の多くは大音量を好む。アルファーベット2文字と3文字の歌を聴いた。声帯は破壊されていて、後は野となれ山となれとガナッテいた。観客は狂喜、乱舞で酔いしれていた。

 電車の中で大音量でヘッドホンの音楽を聴く人種と同じに思える。演技術の神様は昔から「舞台の上の俳優は観客席のお客さんよりも緊張感、テンションが高くなければならないと説いている。

 観客の多くは考え事や悩みを持っている。そのテンションよりも低いレベルで演じると観客は自分のとらわれから離れられない。続にわれを忘れてステージ上の歌、演者に集中する状態にならない。だからテンションの高い観客を相手にする場合、自分の限界を超えるガナリ声と大音響の伴奏が必要となる。

 由紀さおりさんの人気は比較的生活に恵まれている人が多いと推測される。

 テンション比べで負けてはいけない歌手は大変だ。声帯が破壊されるからだ。

 テンションの高い観客を相手にする歌い手はそれに耐える声を作ってくれるトレーナーを必要とする。自己流では次元が低すぎるのだ。


ドコモ筆頭副社長の自殺。

2012年02月19日 22時05分54秒 | Weblog

 数年前の正月気分が抜けきらない時にドコモの次期社長候補、T氏が自宅台所で首の頚動脈を自分で切ってなくなられた、新聞記事をみた。

 私の発声教室に10年以上も在籍されたので、息が埋まりそうになり、しばらく座り込んだ。江利チエミさんにしろ、T氏にしろ優秀な人材を日本国は簡単に亡くす。

 T氏の場合、NTTで社長秘書課長、広報部長、埼玉本部長、北陸支社長、本社常務取締、ドコモ2代目社長を約束されていた。

 私がここで問題にするのは作り上げるのに20年、30年かかり、潰すのは1,2年で十分の日本のあり方を分析したい。一冊の本のように長くなるので何回かに分けて述べる予定です。

 10年以上、T氏を見ていて、日本の大企業が人材をだめにする構図を発見した。端的に言うと組織で上にあがるにつれて、「酸欠」に陥ると言うものだ。黄金の金魚鉢の中で酸素が欠乏した水の中で、水面に口を出しパクパクしているように見える。

 人間の健康維持は「栄養、睡眠、運動」のバランスが欠かせないは言うまでもない。この中で、睡眠と運動する時間が取れない幹部が多い。特に健康を維持する運動はなあかなか取りにくい。

 T氏が広報部長時代に、世間を揺るがす経済事件が起きた。NTTもその嵐に晒され、マスコミの夜打ち、朝駆けにあい、広報部員はほとんど睡眠時間が取れなかった。事件の嵐が終わったころ、NTTの広報部員は全員病に倒れた、ただしT氏のみ病気しなかった。この時、倒れていたら、後の栄進は無かった。

 「あなたに命を助けてもらった」と感謝された。毎週、1回から2回声のトレーニング教室で汗を流したのが、病気にならずに健康でいられたらしい。私の生徒の多くは病気しない。呼吸、ストレッチ、ランニング、発声、の組み合わせは健康状態を倍増させる。

 T氏が自殺へ突き進んだのは、忙しくなり発声教室に参加できなくなり、健康のバランスが狂い、夜、眠れなくなったらしい。他にも原因はあったと漏れ聞くが、少なくとも私の教室に出席されていた時は健康であった。

 なくなられる5ヶ月ほど前、久しぶりに教室でトレーニングをされたT氏は、「頭が割れそうに痛い」と途中退席された。以前は平気であったトレーニングができなくなっていた。

 このように大企業の幹部の多くは、激務で健康のバランスを崩していくのではないか。現在官庁は水曜日の夜は残業してはいけない取り決めがある。民間企業もそれにならって、残業、会席など、なしの日を作るべきだ。

 「息抜きしろ」と俗に言われることを、幹部はより積極的に酸欠状態解消の方策を講じるべきだ。
 
 以下はT氏が東大派閥が多くを占める組織で京大出が台頭したかの考察をする予定だ。
 

グラミー賞、日本人歌手には火星ほど遠い

2012年02月18日 14時47分19秒 | Weblog

 今年のグラミー賞はイギリスの若い女性に決まった。声の開発度が150%ぐらいであった。ちなみに故ヒユーストンさんは200%と思われる。テレビで過去にハーフタイムでのアメリカ国歌を歌う姿・声を再放送していたが、度肝を抜かれるほど凄い。

 日本では自分の声が先天的に与えられた上限まで磨かない。正確には磨けないのだ。

 歌唱力、内面性などを論じる前に、先ず声が開発されていなければ、プロの歌手とはいえない。ところが日本人の多くの歌手は開発度50%前後と低い。これではグラミー賞などが全く相手にしない。ましてや声帯障害などは陳腐すぎる。パラりン部門(障害者)でもあればそこにノミネートされるかも知れない。しかし先天的な障害者がそれを克服して望む場合以外は「自己管理の出鱈目」で除外される。だいいち、先天的声帯障害で歌を歌っている人が、大会を開くほどいるのか。だからグラミー賞、パラリン部門はない。

日本人は骨格や言語で喉にブレーキがかかりやすい。だから力いっぱい声を張り上げると、先ず、潰れる。どんなに根性があっても声は科学的産物だ。精神力で押し切れるものではない。

 プロの歌手は自分の現在の開発度、例えば60%とかを越えて声を張り上げてはいけない。超えた分でけ声帯が壊れるからだ。しかし日本のロック、ヘビメタ歌手は自分の開発度などお構いなしで大声を張り上げる。超えた分は雑音になる。雑音は音楽がもつとも嫌うものだ。だからグラーミー賞などは全く相手にしない。

 もし開発度50%とすれば、のどにかかるブレ-キをはずせば70%・・・90%とあがる。しかし150%までは未だ長い道のりだ。

 

 

 

原子力発電、絶対不・不安全であった。

2012年02月16日 21時12分28秒 | Weblog

 原発安全指針に誤り、斑目委員長お詫び。これは読売新聞の見出しだ。私は一瞬出鱈目委員長のおわびと間違えた。

 諸外国では厳しい安全対策が義務付けられている。それが日本は軽めの対策で済ませていた。地震頻発国日本が外国よりも「甘い」対策でよいとは誰が決めたのか。

 原発関係者の会議記録の公表を要求しませんか。どれだけ緊張感の無い、お遊び的な会議を繰り返していたかが明らかになるでしょう。もし公開を要求すれば即焼却炉に関係書類を投げ込み、紛失したで闇に葬るでしょう。

 当面、10兆円、何十年かけて終息するまでに何十兆円をつぎ込むであろう、原発事故。もしアメリカなら被害はほとんどゼロドルである。

 出鱈目、いや斑目委員長の下での会議で、過去に三陸に高さ15mの津波が起こっている歴史の記録があるのを誰も知らなかったのか。しかも2回もおきている。

 「絶対安全」と言う地域住民をだます言葉は、はじめからまやかしで記憶にすらなかったのか。

 私が会議記録の公開を求めるのは、歴史に残る2回の大津波を誰も口にださなかったのか。恐らく不勉強で誰も知らなかったのだろう。

 絶対安全とは過去に起きた15m級の津波でも絶対安全のはずだ。

 何しろ税金で暮らす人は「仕事をしない」が常套だ。それは生活保護受給者であるからだ。分かりやすいでしょう。生活保護受給者は仕事をしてはいけないのです。

 日本では大きな事故が無い限り、絶対に事前に対策を講じない。後からやるのなら高校生でもできる。要するに税金で暮らす人は、高校生以下、恐らく中学生までいかない幼稚さなのだ。

 今後、私はこのブログで、面白い・重要な文章を続々記述していきます。

 私独特の切り口とアイデアが随所にみられるでしょう。

江利チエミさん、あまりにも早い死

2012年02月15日 09時34分23秒 | Weblog
 
 江利チエミさんが39才ごろに、縁あって声のトレーニングを頼まれました。はじめお会いした時、「私のトレーニング受けてみませんか」と気楽にお話したところ、大変興味をもたれて、数日後、表参道の辰村組のマンションの一室に呼ばれました。たしか彼女の個人事務所のようでした。このとき私にはかなりの驚きがありました。天才少女で超が付くほどの江利さんがまさか私のトレーニングを受けるなんて・・・・・。

 その少し前に江利さんは東大病院分院の有名な声の専門医に声帯手術を二度受けていました。ある意味で、術後のリハビリかぐらいでマンツウマンでトレーニングをはじめていると、どうも声の調子が私が記憶しているのとは違うのです。低音はかすれていて、高音はあまり出ません。時間を置かずに、二度続けて声帯手術は異例です。

 あまり運動は得意ではなく、しんどそうでした。特にマンションの屋上を走ってもらうと、つらそうでした。「先生のトレーニングの後は大変、マッサージを受けて、焼肉食って・・・・」と冗談半分にらまれました。

 3回目ぐらいから低音のかすれも少なくなり中音のボリュウムも上がりました、しかし高音は出しにくそうでした。2度の手術は大変気になります。少し触れると「成功、旨くいきました。だって最高の専門医がしゅつとうなさったのだから」と笑いながらおっしゃいました。しかし以前の歌が歌えなくなったとポロットこぼれました。だから新曲は音域を狭くしているのとのこと。

 5回目の個人レッスンのあとから、お呼びがかかりませんでした。昔の高音が取り戻されなかったからでしょう。私の判断では声帯が物理的変化を起こしていて、以前とは変わっていたと思います。それでも江利さんは「声帯手術は成功でした」と医師を信じておられました。

 その後、他の町に越されて、商店の前などを走っていると言う、噂は時々聞いて言いました。あれほど嫌がっていたジョギングをやっている、いいことだと私は安心していました。しばらくして死亡記事を見ました。お酒に酔ってベットで吐いて内容物が呼吸器を塞ぎ亡くなるでした。

 かなりお酒の量は多かったと後で聞きました。

 以前歌えていた歌が歌えない。これは相当、江利さんには辛かったと私は読み取りました。20数年前の声帯手術は大変リスクが大きな、難手術の一つでした。今はレーザー、内視鏡などで成功率はよくなっています。ただし、生まれながらに手術の天才はいません。一つ一つ手術を重ね腕を磨きます。初期の段階では上手くいかない場合も出てきます。
 成功、失敗にかかわれず、声帯手術を受けなかった方が江利さんの歌手生命は長かったと思われます。残念でなりません。

 江利さんはトレーニング中に、手術の前に先生と知りあっていたらどうなっていたかなあと突然聞かれました。「トレーニングで声帯ポリープは治りますよ。でもトレーニングを優先させましたか」と私が聞くと、江利さんは笑いながら「お医者さんの方を信用する。多分、先生のトレーニングは後回しね」とチャーミングな表情をされました。

 この文章を書いていて私は辛いです。日本の文化的財産の一人ともいえる江利ちえみさんが40才前半でなくなられたからです。

 最後に個人情報守秘義務という法律に違反するのではないか。20数年前の話です。時効が成立していると思い、あえて披露させてただきした。

 江利チエミさんのご冥福を祈って終わらせていただきます。