joy - a day of my life -

日々の体験や思ったことを綴ります(by 涼風)。

フィリップ・シーモア・ホフマン、オスカー主演男優賞受賞

2006年03月15日 | 映画・ドラマ
今年のオスカー主演男優賞はフィリップ・シーモア・ホフマンでした。

私が彼を初めて観たのは『マグノリア 』での看護人の役。さえないけど誠実な男をとても上手く演じていた。ジュリアン・ムーアに叩かれている姿が印象的でした。

基本的に彼はさえない男の役が多い。

『ワンダーランド駅で』では運動家で定職に就かずフラフラしている男。

『ブギーナイツ 』では主人公に片思いを寄せるが嫌われるやつ。

『コールドマウンテン』 では嘘つきの神父。

『パンチドランク・ラブ』は少し趣が違って、強面のチンピラのボスです。

そんか彼の演技で僕が一番印象に残っているのが『あの頃ペニー・レインと』での音楽評論家役。音楽ジャーナリストに憧れる主人公の少年のメンターという雰囲気で、少年が困ったときに電話越しに的確なアドバイスを出していく姿はとってもかっこいいです。

この役が印象的なのは、他の映画での彼の印象とあまりにも違うので、そのかっこよさが際立ったんでしょう。

内面から滲み出るかっこよさを本当はもった人なんだ、このホフマンという人は。かっこいい人はかっこ悪い役を演じることはできる。でも元々かっこ悪い人間はかっこいい人間を演じることは決してできない。

こうして僕が観た彼の出演映画を挙げていくと、彼の出演映画がどれも傑作であることに気づきます(『コールド・マウンテン』は凡作)。それだけ有能な制作者達に好かれる何かをもっているのでしょう。

『マグノリア 』『ワンダーランド駅で』『ブギーナイツ 』『パンチドランク・ラブ』『あの頃ペニー・レインと』、どれも自信をもってお薦めできる映画です。

私は観ていないけど映画ファンの間で話題になり続けているのが、デ・ニーロを喰った『フローレス』での演技だそうです。

今回のオスカー受賞対象作『カポーテ』も楽しみであります。


涼風