joy - a day of my life -

日々の体験や思ったことを綴ります(by 涼風)。

できること

2004年10月26日 | reflexion
以前、ある大学教授が、自分は自分の仕事に罪悪感をもっている、と新聞に書いていました。自分の好きなことを仕事にできたことに後ろめたい気持ちを抱いている、と正直に自分の内面を吐露していました。

おそらく彼の中では、世の中の大半の人は自分がしたくないことを仕事にしている、という予想があるのだと思います。それは、当たっているのかもしれません。


わたしにも、他の人が苦しんでいるときに、自分が享受している快適さに罪悪感をもちやすい傾向があります。なにか、自分が悪いことをしているような感じになるのです。

そこには、つらさや苦しみの経験こそ人生で最高のものであるという思い込みがあるのかもしれません。そして、それらを経験していないこと、つまりつらさや苦しみというものをわかっていないことは、人間として劣っていることのしるしのようにも考えているのかもしれません。


でも、おそらくそんな考えは間違いだし、そんな考えを持っていては苦しんでいる人を助けることもできないのです。

(僕の20年近く前の記憶が正しければ)アンネ・フランクは、彼女の母親が「苦しんでいる人に比べれば、自分たちは恵まれている」と彼女に言ったのに対し、「わたしなら、自然の中で走り回ることの素晴らしさを子供に教える」という意味のことを考えました。

わたしたちはしあわせやよろこびを感じたほうがいいし、それがまわりの人や世界に対してできる最高のことだと思うのです。