joy - a day of my life -

日々の体験や思ったことを綴ります(by 涼風)。

じぶんの奥底から聴こえてくる声

2004年10月18日 | reflexion
大阪に“Eagle & Bear”という心理トレーニングを提供する会社があります。その会社を経営するのは心理トレーナーの池内秀行さんです。わたしはイヴニング・セミナーに何度か参加させてもらったことがあるのですが、こころのしくみについて論理的にかつ実感に届くようにとてもうまく説明されていて、話を聴くだけでいつも何か新しい体験をしたような感じがしました。

その池内さんが先日突然に、今年はもう予定以上のセミナーを行わないなど、仕事のペースをゆっくりしていく可能性を告知しました。

ビジネスに疎い僕には、独立して会社を経営することは少ないチャンスを生かすことのように思えて、そのなかで“Eagle & Bear”は順調に事業を展開しているようなので、この時期にペースをゆっくりすることに少し驚きました。

そのことに関して池内さんがブログ(10月16日付)の中で

「どうも、ここ2年程、自分の奥底から聞こえてくる声を無視していたようである。振り返ると約16年間、ひたすら攻めの人生を歩んできた。しかし、そろそろ、動の人生から静の人生に移行する、最後のタイミングが来ているようである。ここで、もがくと、宇宙から大きなサインがやってきそうである。」

と書かれてあったのが印象的でした。

「ここで、もがくと、宇宙から大きなサインがやってきそうである」、か。


自分の奥底から聞こえてくる声、僕にとって言い換えれば心の声を聴く。これはどういうことだろう?

心の声を聴く、というのは難しそうだけれど、心の声を無視する、というのは分かりそうな気もする。

心の声を無視するということの典型が、習慣かもしれない。それも、「~ねばならない」という判断にもとづいた習慣です。

この「~ねばらない」はいろいろな場面に潜んでいますね。分かりやすいのは、働かねば、勉強しなければ、という類のものだと思います。多くの人にとって働くことや勉強は一種の義務・課題なので、それがこころ(と身体)を縛ることは理解しやすいと思います。

それに対してやっかいなのは、自分は好きでやっているつもりだけど、じつはこころの声を無視して、義務としてやっていたというもの。

映画が好きだから月に何本か見なければ、日記・ブログを書かなければ、どんなメールにも返事を書かなければ、絵を描かなければ、友達からの誘いに応えなければ、あの人の新刊は読まなければ。さらには、他人には「与え」なければ、他人の好意は「受け取ら」なければ、などなど。

もちろん「しなければ」とは頭でも思っていないし、ほんとに好きでそうしていると思っているのだけど、じつは「しなければ」になっていたりするのです。子供や伴侶を「愛さなければ」と思ってしまうこともあるのでしょう。

自分の奥底から聴こえてくる声、か。わたしもいつも聴いていたいです。