茶聖の知られざる一面

先日の京都旅行で
見ようと思った映画
ようやく見ることができました

「利休にたずねよ」
千利休がまだ田中与四郎だった頃
人身売買の犠牲になった
高麗の貴人に恋をして
そして悲しい別れを迎えます
それが侘び寂びの原点となったという内容

このエピソードは史料にありませんが
全くのでたらめとは言えません
仮に事実と異なったとしても
ありえない話ではないと思うほど
説得力がありました

三千家協力のもと
本物の茶器を用い
作法に従ったお茶の席は
見ごたえがありました

利休切腹後
友との惜別の思いを抑えながら
利休を罵る秀吉の
天下人としての威厳
また夫の亡き想い人の形見を
壊そうとして躊躇する妻の涙
原作にないこのシーンは
見ごたえがありました

一部フィクションとはいえ
格好の歴史教材ともいえましょう
文化も歴史の要素であり
時として政治にも関わりをもたらすもの