木春菊の雑記帳

2005年6月開設の徒然日記。その時みたマーガレット(木春菊)が名前の由来です。

女領主の半生

2016-06-26 20:48:20 | 書籍
鶴松君の病死と
千利休切腹の場面を迎えた
大河ドラマ「真田丸」

次なる山場である関ヶ原に向けて
物語は中盤
そのため書店の歴史コーナーの
中心は依然として真田

その一方で一角には
次の大河ドラマのアピールも
なされていました

「おんな城主直虎」の原作
「剣と紅」を読み終えました

村上水軍の鶴姫のように
男顔負けの武人として
活躍したのかと思いきや
世の流れによっては
夫となっていたであろう城主の
忘れ形見が成人するまで
領土を守った宰相の如き人物

井伊直虎
作品内では「香」と名乗っています

先入観があったこともあり
主人公のイメージは
柴咲コウさんにぴったり
政敵であり幼馴染である
小野政次の存在も大きいです

そして面白いのは
この作品も徳川家康が
重要な存在であること
また直虎が養子とした井伊直政も
真田信繁同様赤備えで有名なこと

大河ドラマ2作品が
共通項を持つことは
過去何度かあったけれど
2連連続でそれがあるとは珍しいです

歴史の教科書には載らない人物なので
敬遠する方もおられるかもしれません
「真田丸」の家康と比較しながら見たら
きっと次回作も楽しめることでしょう

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傑作・報道ミステリー

2014-03-28 11:03:13 | 書籍
映画鑑賞を前に原作を読みました。
湊かなえさんの
「白ゆき姫殺人事件」

映画やドラマを見てから原作を詠むのが自分流
(読み終えてから実写化した場合を除く)
今回は逆になりましたが
読み終えて真相を知っても
映画を見たいと思えました

こんな形で事件を描くとは

ありそうでなかった手法
傑作です

詳しくは伏せますが
犯人探しというよりは
現代社会の警告といえる作品

作品の鍵は情報化社会の落とし穴
取材者であるフリーライターと
彼のHPを利用するしたたかな犯人
話題を高めるための
尾ひれが真実と誤解される恐怖

虚構とは思えないほどリアル

要素の一つに容疑者とその友人が
小学生の時に受けたいじめがあります
それも当事者のほとんどは
悪意のない戯れとして
忘れてしまいかねないもの
そんな被害者との
認識のずれも悲劇の一つでした
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衣服にまつわるミステリー

2013-06-03 14:06:38 | 書籍
先日紹介した「和菓子のアン」と
平行して読んでいた
坂木司氏の
切れない糸

こちらも読み終えました

クリーニング店店主を父にもつ
大学4年の新井和也

父親の死とともに
店を継ぐことになりますが
その客の中には
不思議な衣服の出し方をする者も

そんなありふれた日常の中に
潜むミステリー物語です

普通なら謎と感じない
感じても追究しようとしない
小さな違和感をまとめた面白さがあります

喫茶店アルバイトながら
不在のマスターに代わり
店主のような存在で
謎解き役でもある友人の沢田
クリーニング店に長く勤める
アイロン職人のシゲさんなど
素晴らしき人物のオンパレード

「和菓子のアン」以上に味がありました

その「和菓子のアン」の主人公
梅本杏子の母親は
沢田クリーニングのパート
それぞれの物語では
直接の交流はないものの
つながりがある二作品

粋な演出を見ました


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デパチカほのぼのミステリー

2013-06-01 19:46:19 | 書籍
坂木司氏の
和菓子のアン」を
読み終えました

大学にも専門学校にも興味がない
高校生の梅本杏子(通称アン)

そんな彼女のアルバイト先である
デパチカの和菓子売り場で
繰り広げられるほのぼのミステリー

和菓子も嫌いではありませんが
洋菓子の方がどちらかといえば
好きです

全てではないけれど
暖色系が多い洋菓子に対し
寒色系が多い和菓子
地味なイメージが
付きまとってしまいがち

でもこの本を読むと
和菓子の面白さ・奥深さに
驚かされます

久しぶりに実写化して欲しい作品

ただ、問題は主演を誰にするか
規格外ではないけれど
ぽっちゃり体型
それがアンちゃんの設定
知っている女優さんで
そういう方は記憶にありません

余談ですが当ブログ8年目に突入
最初よりペースは落ちましたが
これからも徒然なるままに
更新していきたいです
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待望のドラマ化

2012-12-28 16:22:53 | 書籍
「PRICELESS」終了後
新番組の予告を見て
テレビの前で狂喜乱舞

三上延氏の「ビブリオ古書堂の事件手帖」が
来年1月スタート
最も実写化してほしい作品だったので
ひさしぶりに感動

モデルすら存在しない
架空の古本屋ですが
江ノ島・江ノ電・湘南海岸など
鎌倉の風景てんこもり

コミックから学術書まで
幅広い知識をもつ栞子さんの
抜群の推理力にも目を見張ります

これは楽しみ
ただ、剛力彩芽さん主演は予想外

ロングヘアーでスレンダー
普段はおっとりしているのに
古本がからむと熱くなる性格
それが主人公栞子さんの設定
個人的好みもあって
蒼井優ちゃんをイメージしました

せめてロングへアーの女優さんに
して欲しかったです




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太陽と月の同居

2012-06-02 20:32:15 | 書籍
久しぶりのブックレビュー

宇木聡史さんの
ルームシェアストーリー

第5回ラブストーリー大賞受賞作です
歴代の受賞作の中には
映像化されたものもあり
これも映像化されたらいいと
思える作品です

ヒロインが一目ぼれした
部屋の内装を具現化されるだけでも
見る価値を感じます

相手の浮気により
何度も男性と別れながらも
強く元気に生きている
斉藤未央

不思議な魅力をもち
未央の愚痴や悩みを受け止め
温かく包んでくれる
月島陸

まるで太陽と月のような女と男の
5年に及ぶ同居生活の
一部を描いた作品

5年も生活しているということは
恋人同士
と思われるでしょうが
二人に恋愛関係はありません
(少なくとも感じられません)

普通ならありえないでしょう
そんなこととつっこみたくなる気持ちと
どんなに年を経ても
永遠に不思議な同居人でいて欲しい気持ちが
半々です

そして結末は……
内緒
こんな結末なの?
と思ってしまいました
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天国への引越しサービス

2011-12-02 17:27:44 | 書籍
さだまさしさんが
遺品整理業の特集を見て
執筆した「アントキノイノチ

映画を見る数日前に読み始め
映画を見終えた直後に読み終えました

ゆきちゃんが
杏平たちが通う居酒屋のアルバイトである点など
いくつか映画と原作で異なりますが
遺品整理のエピソードは同じ

結末も映画と原作で違いますが
自分は原作の終わり方の方が好き

(映画の終わらせ方がつまらない
というわけではないですが)

映画の中では
とにかく憎たらしく人間として信じられない
松井新太郎(杏平をいじめたクラスメイト)の
影の部分が描かれています

そして高校卒業後の松井との再会で
杏平が心中に発した言葉

それがさださんのメッセージに思えます

死は唯一の絶対

でも多くの人間 特に若いうちは
その真実から目を背けてしまいがち

若い人ほど読んで欲しい作品でした

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天才少女の二人芝居

2011-07-31 22:22:47 | 書籍
久しぶりにひきつけられる
本に出会えました

恩田陸先生の
チョコレートコスモス

まるでドラマを見ているかのような
飽きを感じさせない展開

佐々木飛鳥と東響子

最初は演劇という共通項以外
全く接点のなかった二人の天才が
最後に見せる白熱の演技

オーディションなのが残念なくらいです

「チョコレートコスモス」とは
その二人が共演することになる
舞台の演目ですが
どんな作品でどんな演技をするのか

想像の余地を与えてくれます

実に高度な作品です

美内すずえ先生の
ガラスの仮面」を
彷彿とさせました

(実際、それがモデルとなっているそうですが)
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有明兄弟の復讐

2011-05-15 21:15:34 | 書籍
久しく活字に触れていなかったので
手にしました

東野圭吾作品売上No.1
「流星の絆」

すでにドラマで内容は知っていますが
書店でエンド陳列されているのを見て購入

ドラマや映画の後に原作を読むと
キャストの声が活字から聞こえてきて
時として邪魔になります

今回も二宮和也 錦戸亮 戸田恵里香の声が聞こえてきました
でも今回はそれでも面白いと思いました

名作の魅力は
内容がわかっていても色褪せません
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奇跡のカムバック大名

2009-12-23 23:53:26 | 書籍
戦国の表舞台は主に東海・近畿
九州は教科書にあまり載らず
マイナーな人物が多いのですが
魅力的な人物は確かに存在します

今回紹介する
立花宗茂もその一人

大友宗麟の双璧ともされる
高橋紹運(じょううん)を実父に
立花道雪(どうせつ)を養父にもつ
宗茂は立派な武将に成長しました

島津氏の侵攻・大友家の衰退
若くしてその窮地に立たされた宗茂ですが
秀吉の九州征伐の助力の功により
柳川13万石の大名となりました

関が原の戦いでは
徳川有利と言われるなか
豊臣への忠義を守り西軍として参陣
城と土地を失います

しかし、流浪生活の後
将軍家の親衛隊長に任ぜられ
そして旧領柳川への復帰へと
つながっていくのでした

ぜひドラマにしてほしい
そう思える人物ですが
ただ、養子の肩身の狭さか
夫婦関係は冷めていたようで
それはマイナスかもしれませんね

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