CuniCoの徒然・・・岩下邦子の独り言

日々の暮らしの中で、立ち止まったり、すれ違ったり。私の中のアレコレを思いつくまま、気の向くまま。

私、真っ向勝負が好きなんです(^.^)

2016-09-17 22:13:07 | お相撲(スポーツ)のこと
私は、ボクシングが好きだ。
特にインサイドボクシングが好きだ。
だから、八重樫東が大好きで・・・何度かこのブログにも書いている。
しかも、レッスンしているスタジオが大橋ジムの脇にあるわけで・・・
昨日も、大橋ジムの建物に目礼。
限界へ挑戦するために、日々のトレーニングをしている人々がいるであろう
その建物に自然に目礼する私がいる。

さて、そんな昨日はW世界戦がありました。

今回の世界戦で、山中慎介は、肩甲骨周りの筋肉を柔軟にして
今までより、パンチが3センチ伸びた・・・ということ。

前回の防衛線で、判定勝ちだったが、その試合はあまり面白いものとは言えなかった。

はっきり決着をとお互いに決意して臨んだ昨日の試合。
1Rから、打ち合いになった。
山中のパンチが3センチ伸びて、その距離感がバッチリあって、打ち合うリング。

目の離せない・・・リング。そこには、すべてをリングにかけた男と男がいた。

1Rモレノの繰り出した右ボディにクロス気味の上からの左ストレート・・・
その瞬間、ボディーをくらった・・・と思ったが、ダウンしたのはモレノだった・・・
なにが起こったのかわからないくらい早いパンチ。目が離せない。
スローを見ると、入っていた・・・山中の左ストレート。

この世界戦で山中の右のジャブが私の印象に残っている。
あわせ方が、うまい。
世界チャンピョンなのだもの、うまくて当たり前と思うかもしれないが、
モレノもとても強い挑戦者なわけで、彼も決着をつけに来ている。
その眼光は鋭く、驚くほどの集中力を感じた。
その彼に、ジャブを小刻みに打ち込むなどということは、神業に近いと思う。
左ストレートの強さが売りの山中だから、目立たないかもしれないけれど、
相手は、嫌だと思うなぁ・・・あのジャブ。

後楽園ホールなどにボクシング観戦に行くと、
四回戦などの試合を観る機会があるわけで、
ビール片手にナッツを口から飛ばしながら、
「ジャブだよ、ジャブ!ジャブ打たなきゃダメだろ!」
と叫んでいるおじさんが必ずいる。
でも、ジャブを打てないんですね・・・リングの上の選手。
ビール片手のおじさんはさらに叫ぶ。
「回れ!回れ!」とか・・・でも、回りたくても回れない・・・

そういう試合を観ているからこそ、ジャブは繰り出すことさえ大変だと分かる。

もちろん、山中慎介だ・・・左がすごいわけで・・・
でも、眼光鋭いモレノの前に、いいジャブを繰り出していたことが印象に残った。

さて、山中はガードを強化してきたが、くらいましたね右フック。
モレノは再三右フックを繰り出していたけど、まともに入って山中ダウン。

本当にアグレッシブな、後に引かない男と男のぶつかり合い・・・感動します。

6Rの左ストレートの時には、奇声を発し、正座していた腰が浮き・・・
「すごい!すごすぎ!!」と叫び、振り返り・・・
「見た?見た??今の見た???」と大興奮で一緒に観ているんだから
見ているに決まっている家人に声をかける・・・「すげぇなぁ・・・」と家人。

ボクシングで前に崩れ落ちるダウンが一番危険だと認識しているが・・・
それに匹敵するくらいの破壊力・・・たぶん・・・危ない状態のダウン。

10カウントでファイティングポーズをとるモレノに、
大丈夫か・・・無理じゃないのか・・・と心配する私。

7Rも山中の左ストレートを受けて、ダウンしフラフラなモレノ。
それでもファイティングポーズ。。。これは、ボクサーの本能的な反応で、
もう、止めてもよい状態ではないか・・・と思うくらいだった。

その後も左ストレートを受けながら
コーナーを背にして、最後・・・左ストレートが軽くテンプルに当たった。
もちろん、山中の左だ・・・軽くといっても軽いわけがなく、
しかも、テンプルです・・・モレノはその場に崩れ落ち、TKOとなった。

すさまじい試合だった。

11回目の防衛。日本歴代二位に並んだ山中に感服した。
強い!本当に強い!!

そして・・・長谷川穂積だ。
彼の生きざまに、ボクシングファンは、感動し感激した夜となった。

三階級制覇の長谷川穂積・・・それは偉業ですごいことなんだけど、
彼のすごさは・・・もっともっと別なところでたたえられ続けるであろう。
そう思う。
長谷川穂積は、伝説の男となったと私は思っている。
もちろん、チャンピョンとして、これからも新たな伝説を作ってくれると思うが
昨日・・・彼は、すごいことをやってのけてくれた。
感動したし感銘したし、とにかく、人間ってすごい!とそう思わせてくれた。

WBCバンタム級の王者として10度の防衛。
あの頃、長谷川穂積は、絶対負けないと、私は思っていた。
2010年王座陥落したあと、けがなどもあったが、
7か月後にはフェザー級でチャンピョンとなる・・・さすが穂積だ!と思った。

が、翌年初防衛戦で王座陥落。

現役続行を宣言し、スーパーバンタム級でノンタイトルの試合などを重ねてきた。
勝利はするが、全盛期の強さを感じさせてはくれなかった・・・が、
少しずつ力を戻し、2014年世界に挑戦し破れることになる。
穂積は限界か・・・と思われたが現役続行を宣言。
その後もノンタイトルで勝利を重ね、世界順位も上げてくる。

そして昨日、2011年の王座陥落から5年の歳月が流れている。
当然、年齢も重ねているなかで、10回の防衛をした『日本のエース』と呼ばれた男が
リングから離れることなく、練習を積んで、自分の身体を限界まで追い詰めて・・・
周りからもいろいろ言われた・・・もう限界だと周りからも言われた。
でも、限界は・・・周りが決めることじゃない!
長谷川穂積自身が決めることだ。
彼は彼自身と戦い続け、そして、三階級制覇を成し遂げた。

昨日は、すごい日だった・・・

そうなんです、私、真っ向勝負が大好きなんです(^.^)

あ・・・明日早番だ!寝なくっちゃ・・・でありあます。