kyoの今日を楽しく☆

趣味の陶芸・食べ歩き・映画鑑賞などを通じて毎日を楽しく充実して過ごせたらと思っています!

「手紙」

2006年10月19日 23時40分47秒 | 映画
今日は、久しぶりに当たった試写会へ行ってきました。

東野圭吾原作の「手紙」
毎日新聞日曜版で掲載されて、大反響を呼んだ社会派小説だとか!

私はてっきり、東野圭吾といえば・・・
ミステリーかと思っていたのですが
先に観に行った友人より、感動作で
ハンカチ忘れずにね~とのこと。

ストーリーは・・・
工場への送迎バスの一番後ろの席で、いつも帽子を目深にかぶった
武島直貴が座っている。
誰とも打ち解けずに、暗い目をしているのには訳があった・・
兄:剛志が直貴を大学にやるための学費欲しさに
盗みに入った邸宅で、誤って人を殺してしまったのだった・・
度々いやがらせにあい、
引越しと転職を繰り返さずにはいられない日々。
夢や愛する人も失う事になってしまい
自暴自棄になる直貴を絶望の底から救ったのは、
いつも現実から目をそらさずに歩み続ける由美子だった。
しかし、そのささやかな幸せが再び脅かされるようになった時
直貴は決意する。
塀の中から届き続ける、この忌まわしい「手紙」という鎖を
断ち切ってしまおうと・・・。

主演の直貴には、「白夜行」などの演技のように
影のある役がとても似合う山田孝之。
由美子役には、今やドラマやCMなどでも
ひっぱりだこの沢尻エリカ。

この2人は、最近もドラマで共演していましたが
全くそのことを思い起こさないほど
別物の演技を披露していました。

玉山鉄二は、人生初の坊主頭で、キーとなる役を熱演!

筆者である東野圭吾が
「罪を犯すとはどういうことか、刑罰とは何なのか
 真の更正とは・・?」そんなことを考えながら書いただけあって
本当に考えさせられる内容。

普段は、私としては犯罪の被害者やその家族などは
加害者に比べて、あまりにも人権や権利がないがしろにされている!
もっと被害者感情に配慮すべきだと思っています。

しかしながら、今回の加害者の家族側からの目線のこの映画を見て、
犯罪の被害者の家族はもちろんのこと
加害者側も、長年に渡って苦しむことになるのだと
改めて、認識しました。

犯罪者の家族というだけで、不当な扱いや他人の冷たい視線に
さらされる場面が幾度となく出てきます。

確かに私もそういう態度に出ないという自信はありません・・

映画の中で、直貴を雇っている会社の会長が言う言葉
「君は不当な扱いを受けたと思うかもしれない。
 しかし、犯罪から距離を置きたいという人間の感情は
 とても一般的で、至極普通のことである。
 君はどこにも逃げずに、ここから始めるしかないのだよ」

とても深い・・考えさせられます。

映画の中では、題名の「手紙」をとても効果的に
使っているところも見所。
辛いことばかりでなく、希望の光が見えるストーリーが
やはり感動的で、ハンカチ必須でした。