東京教組(東京都公立学校教職員組合)

教職員のセーフティーネット“東京教組”

税金の話

2015年01月19日 | 日記

 所得税が累進課税であることは誰もが知っていると思うが、実はそうではない。
 国税庁の調査では、実際の所得税は、所得が1億円までは税率が上がって行くが、それ以上になると下がっていくのだ。
 所得200万円は税率2.6%だが、1000万円10.6%、1億円28.3%、5億円24.9%、50億円15.8%、100億円13.5%という調査結果だ。これでは格差が広がり、貧困世帯が増大するのは当然と言える。

 近代国家は、冨を再分配することで社会福祉を実現してきた。
 その考え方の基本が、一部の階層へ冨を集中させずに国民全体に広く分配する累進課税だ。
 その逆に、所得が少ない人ほど税の負担率が高くなるのが逆進税で、消費税やタバコ税、酒税などがその代表であるが、所得税まで逆進税になってしまっているのだ。
 そもそも累進課税は、世襲によって身分や階級を固定化する封建社会から平等な民主国家をめざすための基本の税制でもある。そこが、崩されようとしているのは封建社会に逆戻りする由々しき事態と言える。