イーハトーブ岩手の水ブログ

岩手の渓流や三陸の海、みちのく奥州の自然にまつわる出来事や話題を伝えます。更にFM岩手「水のラジオ」の情報も掲載。

釣友と歩いた森と川

2009年06月03日 | 釣り師の独り言
あいにくの雨だったが二日間の釣友との旅は、ある意味で僕の
句読点になったと思う。
もともと僕達は、雨の日の釣りが得意で好きなほうだだが、
まさか雨の夜にテントで寝るとは考えもしなかった。
しかし、彼のひらめきとアイデアで実に快適なキャンプになった。
やはり野営は工夫次第で快適になるものだ。

キャンプの夜、僕達は会えなかった時間の様々を語り合った。
まさに「闇語り」。以前にもこのブログに書いたが、彼の奥方は
十年ほど前に病に倒れ生死を彷徨った末に手足に障害を抱えた。
その奥方を支えながら、20年以上前に自ら起こした会社を経営し
今は50名からの社員を抱えている。
ここ数年は、詐欺師まがいのビジネスパートナーとの訴訟やら、
非常識な試用社員との訴訟などに悩まされた。
(いずれも「勝訴」したが・・・)
更に最近は、幹部社員の裏切り行為が、一度ならず二度までも・・
その呆れた問題も、旅の前日までに区切りをつけてきたという。
正直、僕もホッとした。

誰にも語れないそんなお互いの闇語りを聞き語るうちに、どうし
ても酒は進んだ。挙句、「山崎」&「白州」ボトル2本。

そして出掛けた二日目の薬師川は、やはり素晴らしい川だ。
タイマグラの森の深さもさることながら、その森を源に流れる
透明で流麗な水は、目覚めたばかりの森の息吹を溶かしている。
その流れに息づく岩魚も山女魚も薫り立つほどに芳しい。
あの川を選んでよかったと思った。

僕は一人で再びあの川を釣り歩くのだろうが、きっとあの場所
を釣るたびに、彼と二人で笑いながら釣り歩いたあの日の事を
思い出すのだろう。
彼が川で口ずさむ歌が、耳から離れないように・・・・