女との生活は破局を迎えた。 50を過ぎて始めた女との同棲生活であるがやはり長続きはしなかった。 今は女の幸せを祈るだけだ。
80歳を過ぎてから田舎のコミュニティーを離れ東国にやってきた母にとって新しい環境は思いのほか高いハードルだった。 昔の元気いっぱいの母をイメージしていたのがそもそもの間違いだった。 日に日に気力体力が衰えてゆく母を見るのが辛く、先週姉を呼び出し母を迎えに来てもらった。 そして今母は元いた場所に戻っている。 電話口の声も若返ったようだ。 買い物に行くのも容易ではないが、気心の知れた隣近所の人たちに世話になりながら、暮らすのが一番良い選択だということがわかった。 さて母がいなくなったら、私がこの横浜のマンションにいる理由がなくなってしまった。 しかしながら、しばらくの間このまま一人暮らしを満喫したい。