聖レステルプのウォルター大修院長
?-1070年
ウォルターは、フランスのレステルプの修道院で、亡くなるまでの38年間院長を務めた。1062年に目が見えなくなるが、仲間の修道士たちの願いから、院長職を続けた。ウォルターの判断力はとても優れていたので、教皇は彼に、キリスト教の教えに不忠実で罪を悔い改めない者を、カトリック教会から破門する権力を与えた。ウォルターは寛大な人物で、料理人がうっかりして金曜日(その日は、キリストが十字架にかかった日であるから、肉食を避ける規則があった)に肉料理を作ってしまったときも、彼は自らその肉料理を食べ、人びとに規則を越えるキリストの愛を示したといわれる。