三月の半ばを迎えています。日本では卒業とか別れと巣立ちの時期ですよね。この時期はこちらでは「パウスカー」Paskarというキリスト教の復活祭の時期に重なっています。このパウスカーには前後に祝日が付いて回るのと、陰暦によるため毎年日が変わることもあり、どうしてもそちらに気を取られます。
もちろんこちらの新年度が四月ではなく九月なこともありますが、日本にいた頃のようにはこの三月四月という時期には反応しなくなってしまいました。Facebookで日本の知人の皆さんが卒園式や卒業式のことをアップしてくれているので、「ああ、そうだっけ」とかろうじて乗り遅れずに済んでいます。
さて三月は日本の平均的な感覚でいうと、冬から春への移行期ですよね。もちろん北海道などではまだ冬の部分の方が多いでしょうし、地域差はあるでしょうが、差はあっても「三寒四温」と言われるように寒い日、暖かい日が交互に織りなしながらながら春を呼んでいくことには変わりないのでしょう。
アイスランドでもその点は同じだと言っていいと思います。日本の「三寒四温」のような風情には欠けています。寒い日暖かい日がグルグルと組んず解れつで初夏に向かって転がっていく中で、「春かな?」と感じさせる時が現れては消えていく、というようなのがアイスランドのこの時期ではないか、と考えます。
冬日春日が「グルグルと組んず解れつで転がっていく」というのは雑な表現だと思われるでしょうが、実際にこちらでの三月から四月にかけてはかなり差のある日々が交互にやって来たりします。
この三月初め頃には落ち着いた日が続き「もうスパイクタイヤ変えても いいんじゃないか?」ということまで考えていました。それが先々週からまた冷え込んでかなり雪が降りあちこちで溶けない雪が残る、というような状況に戻りました。
が、それもしつこくは続かず(今のところは)、また穏やかな日が来てくれました。「春がもうそこまで」ということを言う人もかなりいるようですし、春が近づいていることを示す写真などもFacebookでは散見されます。
まあそう容易くはいかないでしょうが。こちらでは「復活祭には必ず雪が降る」という言い伝えがあります。実際当たることが多いです。今年のパウスカーは四月の二十日ですので、その頃また雪が降るのではないでしょうか?
にもかかわらず、アイスランドでも三寒四温は進行しています。ただ正直言ってちょっと「三寒四温」とは違うものに注目したいです。三寒四温はもちろん寒いか暖かいかという気温がベースですが、アイスランドで冬春夏のはっきりした違いを作るものは気温ではありません。
それは「明るさ」「太陽」です。
ほぼ一日中暗い冬から、ほぼ一日中明るい夏へと向かう時期にあって、三月ははっきりと「冬が去って夏が来る」ことを知らせてくれる時期なのです。そしてそれは気温ではなく日の長さです。クルクル変り得る気温と違い、この日の長さは毎日確実に伸びていく確かなものです。
晴れだの雪だの嵐だの、という変化の中で実はこちらに住んでいる人でも見落してしまうこともあるのですが、毎日確実に明るくなっています。例えばこの日曜日の日の出は7時42分でまあまあ月並みですが、日の入りは19時20分でした。実は毎日三分間ずつ、日の出は早くなり日の入りは遅くなっていっています。都合毎日六分間昼が長くなっているわけです。
そして日の入り後もすぐには暗くなりませんので、八時過ぎまでは明るくなっています。これは日本とは違うでしょう?この時期としては。
Facebook友達の写真の達人、Jon Bjarni Jonssonさんの
「春、見つけた!」ショット
もちろんこれと平行して、木の枝に新芽が顔を出したり、地面から花の蕾が顔を出したりもし始めます。新しい生命のサイクルは気温にとても影響されるのでしょうが、日光の有無も関係しているに違いありません。
夕方過ぎても明るくなってくると、ワタシも嬉しくてたまりません。なんにせよ外出する「気」になります。暗いと外へ出るのがおっくうになってきます。明るいと外へ行きたくなります。さらに言えば車の運転の容易さが格段に違います!
というわけでアイスランド的叡智です。「夏は明るい。冬は暗い。寒い、暖かいは毎日その度に尋ねよ」
応援します、若い力。Meet Iceland
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Home Page: www.toma.is
もちろんこちらの新年度が四月ではなく九月なこともありますが、日本にいた頃のようにはこの三月四月という時期には反応しなくなってしまいました。Facebookで日本の知人の皆さんが卒園式や卒業式のことをアップしてくれているので、「ああ、そうだっけ」とかろうじて乗り遅れずに済んでいます。
さて三月は日本の平均的な感覚でいうと、冬から春への移行期ですよね。もちろん北海道などではまだ冬の部分の方が多いでしょうし、地域差はあるでしょうが、差はあっても「三寒四温」と言われるように寒い日、暖かい日が交互に織りなしながらながら春を呼んでいくことには変わりないのでしょう。
アイスランドでもその点は同じだと言っていいと思います。日本の「三寒四温」のような風情には欠けています。寒い日暖かい日がグルグルと組んず解れつで初夏に向かって転がっていく中で、「春かな?」と感じさせる時が現れては消えていく、というようなのがアイスランドのこの時期ではないか、と考えます。
冬日春日が「グルグルと組んず解れつで転がっていく」というのは雑な表現だと思われるでしょうが、実際にこちらでの三月から四月にかけてはかなり差のある日々が交互にやって来たりします。
この三月初め頃には落ち着いた日が続き「もうスパイクタイヤ変えても いいんじゃないか?」ということまで考えていました。それが先々週からまた冷え込んでかなり雪が降りあちこちで溶けない雪が残る、というような状況に戻りました。
が、それもしつこくは続かず(今のところは)、また穏やかな日が来てくれました。「春がもうそこまで」ということを言う人もかなりいるようですし、春が近づいていることを示す写真などもFacebookでは散見されます。
まあそう容易くはいかないでしょうが。こちらでは「復活祭には必ず雪が降る」という言い伝えがあります。実際当たることが多いです。今年のパウスカーは四月の二十日ですので、その頃また雪が降るのではないでしょうか?
にもかかわらず、アイスランドでも三寒四温は進行しています。ただ正直言ってちょっと「三寒四温」とは違うものに注目したいです。三寒四温はもちろん寒いか暖かいかという気温がベースですが、アイスランドで冬春夏のはっきりした違いを作るものは気温ではありません。
それは「明るさ」「太陽」です。
ほぼ一日中暗い冬から、ほぼ一日中明るい夏へと向かう時期にあって、三月ははっきりと「冬が去って夏が来る」ことを知らせてくれる時期なのです。そしてそれは気温ではなく日の長さです。クルクル変り得る気温と違い、この日の長さは毎日確実に伸びていく確かなものです。
晴れだの雪だの嵐だの、という変化の中で実はこちらに住んでいる人でも見落してしまうこともあるのですが、毎日確実に明るくなっています。例えばこの日曜日の日の出は7時42分でまあまあ月並みですが、日の入りは19時20分でした。実は毎日三分間ずつ、日の出は早くなり日の入りは遅くなっていっています。都合毎日六分間昼が長くなっているわけです。
そして日の入り後もすぐには暗くなりませんので、八時過ぎまでは明るくなっています。これは日本とは違うでしょう?この時期としては。
Facebook友達の写真の達人、Jon Bjarni Jonssonさんの
「春、見つけた!」ショット
もちろんこれと平行して、木の枝に新芽が顔を出したり、地面から花の蕾が顔を出したりもし始めます。新しい生命のサイクルは気温にとても影響されるのでしょうが、日光の有無も関係しているに違いありません。
夕方過ぎても明るくなってくると、ワタシも嬉しくてたまりません。なんにせよ外出する「気」になります。暗いと外へ出るのがおっくうになってきます。明るいと外へ行きたくなります。さらに言えば車の運転の容易さが格段に違います!
というわけでアイスランド的叡智です。「夏は明るい。冬は暗い。寒い、暖かいは毎日その度に尋ねよ」
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