こんにちは/こんばんは。

清涼感アップ用ピック
Myndin er eftir Roma_Ryabchenko@unsplash.com
八月の初めあたりに「アイスランドは急速に晩夏に入った」とか書きました。肌寒い、風は吹く、雲が多い、暗い、とかの多重奏で実際に「晩夏」化していたのです。いつもより二、三週間早く。
ところがです。Summer has been back!! というこの二週間になってしまいました。いや「しまいました」ではなくて「なってくださいました」の方ですね。とにかく、快晴の日が続き、気温も毎日14〜15度。時には16度にも達しました。
しかも、これはレイキャビク界隈の話しで、アイスランドで一番夏らしくなる東部では、その上をいく気温になったとのこと。
今週の月曜日もそのような「なつーっ!!」の快晴日でした。ですがこの日、私は外へは一歩も出ず -正確には玄関前に数歩は出ました- 家の中に引き篭もっていました。いや、別にコロナがぶり返したわけではありません。一生懸命、作業をしていたのです。
これには前史があります。
新橋でサラリーマンをしていた二十代の頃、給料が入るようになって、多少のお買い物ができるようになった私は、ホーム筋トレ用のグッズを時折購入していました。当時、大のボクシングファンだった私は、自分でもかなりワークアウト好きだったのです。
その頃購入した筋トレマシンというか器材のひとつに、ボートを漕ぐような姿勢でスプリング付きのロープを引っ張るものがありました。ポータブルなケーブルマシンですね。単純な仕掛けで、残念ながら抵抗の増減とかはできなかったのですが、肩や腕にはかなり効き目があって、私のお気に入りのグッズでした。

今週の火曜日、近隣のアウス教会からのダウンタウン方面の眺望
ここ数年、還暦に前後して、また筋トレを始めたことは以前書いた通りです。もうすぐ六十四歳になりますので「その歳で筋トレなんて、無駄ムダ」と思われる向きもありましょう。
高齢者とダイエット、筋トレの組み合わせについてはこちらも:「還暦 ダイエット ダルビッシュ」
ですが、効果はあるのです。今現在の状況で言いますと、筋トレをすればその分筋肉は付きます。ある説によると「高齢者ほど筋トレをして、代謝を高めるのが良い」とか。
私自身は、筋トレをすると全身の眠っていた神経が覚醒するような気分になるのが好きですね。普段意識したことないようなところの神経が起きてくれて、その部位の意識ができてくるのです。変な話しですが「自分の身体の管理者は自分だ」みたいな気になります。
で、昔の器材の思い出から、私はここ数年間もケーブル系のマシン、器材を欲しいと思っていました。ジムに行けばきちんとしたケーブルマシンはあります。ですが自宅用となると、これはもうチューブやロープを引っ張るしかないのが実情です。でも、チューブ、ロープでは効き目が薄いし、使い方も好きになれないのです。
そういう中で、見つけてしまいました。ホームトレ用のケーブルマシン。レイキャビクの行きつけのフィットネス用具店が仕入れて売り始めていたのです。値段は十万以上しますが、手が届かない額ではない。
ネットで見つけて、どういう代物かYoutube等で検索チェック。普通Bio Forceという商品名で呼ばれるマシンで、出始めたのはもう十年くらい前に遡るようです。ネットで見た限りでは「これこそ夢に見ていたマシン」という感じ。
結局、分割払いの「可」を確認して、ネット購入するまで一日。
次の一日は、屋根裏にあるMy home gymを片付けたりして、マシン用のスペースをつくったり、床に敷くマットを家具屋さんで買ってきたりとか「お迎え」のための準備作業。

これは八月最後の土曜日、シンクヴェットゥル国定公園近くへのピクニックより
そして、先の月曜日の午前中にマシンの配達が来たのでした。日曜日が労働日の私は、月曜は代休日。月曜日に配達してくれるよう予め頼んであったのです。
配達のトラックが来たので、玄関前に出ると、中型の貨物トラックがアイドリング中。その貨物室の中にあったのは... 私宛のマシンのみ。寂しいー。
ところでこの荷物。大きな段ボールの箱ふたつのセットなのですが、それぞれの箱がなんと40キロあります。意外と重いのです。
陽気で朗らかなドライバーのお兄ちゃんに「家は4階なんだけど、運ぶの手伝える?」と訊くと、「いやー、悪いんだけど、ボクは『玄関まで』という仕事なんで」
コロナが蔓延して以降、こういう形式がはびこるようになったのです。感染予防だったものが、今では単にサービス劣化になっているような気がしますね。まあ、しかしこれは想定済み。ちなみに西街の古アパート、エレベーターなど当然ございません。
配達は午後になるだろう、と踏んでいたので、アフターファイブに息子に手伝ってもらうつもりでした。ですが時間はまだ昼前の十一時。夕方まで待つのはいかにもバカくさい。
というわけで、私は作戦を立てました。40キロの箱をひとりで四階の自宅まで運ぶのは無理。でも、一階の玄関ホールで開封し、パーツを小分けにして運ぶのなら大丈夫。幸い、平日のこの時間、アパート内はもぬけの空の状態で、作業をしても他所様に迷惑をかける心配はなし。
ということで、ナイフやハサミを持参して作業にかかりました。まずひとつ目の箱を開封。パーツを五、六回に分けて運び上げます。結構疲れるけど... その後、ダンボールの空き箱を、ナイフで新聞紙代に切り刻みます。これも結構疲れるひと仕事なのですが、これをしないとゴミ捨てで結構な手間がかかってしまいます。
パーツをひとつひとつ包んでいるビニール袋や、プラスチック製の紐、隙間を埋めている発泡スチロールとかは、全部まとめてひとつのゴミ袋へ。分別、分別。
ひとつ目の箱を片付けるの小一時間かかりました。そしてふたつ目。また一時間。これって、相当な作業でしたよ。暑いし。ふたつ目の空き箱等を整理し、ゴミはとりあえず一階にある物置の中でキープ。
玄関ホールは、段ボールから出た細かい屑とかがわんさか。これも想定済み。4階から、最近買ったダイソンの掃除機を持っておりてお掃除。これで第一段階クリア。


My home gym 上は新規においでくださったBio Force 様
第二段階は、運び上げたパーツを、さらに屋根裏部屋へ搬入すること。これは狭い螺旋式の階段を通過しなければならず、ちょっと面倒な作業。
そして、第三段階はマシンの組み立てです。これは事前にマニュアルをネットでダウンロードして読んでおいたのと、Youtubeでも組み立て解説用動画があったので、それほど難儀ではありませんでした。
それでも組み立て始めたのが午後二時過ぎで、組み立て終わったのが夕の六時くらいにはなりました。その頃にはかなりヘトヘト...
ようやく組み立て完了。最後の作業は、パーツから出た段ボールやプラスチックをまとめて袋に仕分けし、それを下の物置に持っていくこと。
そして、めでたくすべて完了したのです。そして、わがホームジムに、立派なケーブルマシン様が鎮座ましましてくださったのです。
なぜ、こんなことを長々とここで書いたか、と思われるでしょう。それはですね、この爽快な「達成感」を残しておきたかったからです。気持ちイー!! のです。
玄関に残されたひとつ40キロの荷物ふたつ。それを、まもなく六十四歳になるおじ(い)さんが、ひとりで段取りをつけ、事実上の5階にまで運び上げ、後をきれいに掃除し、マシンを組み立てあげる。
久しぶりに、なんというか、「始まりがあって、終わりがある」というはっきりとした労働を完遂した気分です。
普段の仕事の性格が、いつ始まっていつ終わるのかはっきりしない性格のものですし、さらにいえば、どこまでが仕事でどこからが自主労働なのかも判然としないことが多いです。そういうなかでは、今回のような作業は、作業それ自体がリフレッシュになった気がしますね。
外は快晴の月曜日。私はお日様を仰ぐことなく終わりましたが、それでも十分に満喫できた一日となったのでした。
*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Church home page: Breidholtskirkja/ International Congregation
Facebook: Toma Toshiki

清涼感アップ用ピック
Myndin er eftir Roma_Ryabchenko@unsplash.com
八月の初めあたりに「アイスランドは急速に晩夏に入った」とか書きました。肌寒い、風は吹く、雲が多い、暗い、とかの多重奏で実際に「晩夏」化していたのです。いつもより二、三週間早く。
ところがです。Summer has been back!! というこの二週間になってしまいました。いや「しまいました」ではなくて「なってくださいました」の方ですね。とにかく、快晴の日が続き、気温も毎日14〜15度。時には16度にも達しました。
しかも、これはレイキャビク界隈の話しで、アイスランドで一番夏らしくなる東部では、その上をいく気温になったとのこと。
今週の月曜日もそのような「なつーっ!!」の快晴日でした。ですがこの日、私は外へは一歩も出ず -正確には玄関前に数歩は出ました- 家の中に引き篭もっていました。いや、別にコロナがぶり返したわけではありません。一生懸命、作業をしていたのです。
これには前史があります。
新橋でサラリーマンをしていた二十代の頃、給料が入るようになって、多少のお買い物ができるようになった私は、ホーム筋トレ用のグッズを時折購入していました。当時、大のボクシングファンだった私は、自分でもかなりワークアウト好きだったのです。
その頃購入した筋トレマシンというか器材のひとつに、ボートを漕ぐような姿勢でスプリング付きのロープを引っ張るものがありました。ポータブルなケーブルマシンですね。単純な仕掛けで、残念ながら抵抗の増減とかはできなかったのですが、肩や腕にはかなり効き目があって、私のお気に入りのグッズでした。

今週の火曜日、近隣のアウス教会からのダウンタウン方面の眺望
ここ数年、還暦に前後して、また筋トレを始めたことは以前書いた通りです。もうすぐ六十四歳になりますので「その歳で筋トレなんて、無駄ムダ」と思われる向きもありましょう。
高齢者とダイエット、筋トレの組み合わせについてはこちらも:「還暦 ダイエット ダルビッシュ」
ですが、効果はあるのです。今現在の状況で言いますと、筋トレをすればその分筋肉は付きます。ある説によると「高齢者ほど筋トレをして、代謝を高めるのが良い」とか。
私自身は、筋トレをすると全身の眠っていた神経が覚醒するような気分になるのが好きですね。普段意識したことないようなところの神経が起きてくれて、その部位の意識ができてくるのです。変な話しですが「自分の身体の管理者は自分だ」みたいな気になります。
で、昔の器材の思い出から、私はここ数年間もケーブル系のマシン、器材を欲しいと思っていました。ジムに行けばきちんとしたケーブルマシンはあります。ですが自宅用となると、これはもうチューブやロープを引っ張るしかないのが実情です。でも、チューブ、ロープでは効き目が薄いし、使い方も好きになれないのです。
そういう中で、見つけてしまいました。ホームトレ用のケーブルマシン。レイキャビクの行きつけのフィットネス用具店が仕入れて売り始めていたのです。値段は十万以上しますが、手が届かない額ではない。
ネットで見つけて、どういう代物かYoutube等で検索チェック。普通Bio Forceという商品名で呼ばれるマシンで、出始めたのはもう十年くらい前に遡るようです。ネットで見た限りでは「これこそ夢に見ていたマシン」という感じ。
結局、分割払いの「可」を確認して、ネット購入するまで一日。
次の一日は、屋根裏にあるMy home gymを片付けたりして、マシン用のスペースをつくったり、床に敷くマットを家具屋さんで買ってきたりとか「お迎え」のための準備作業。

これは八月最後の土曜日、シンクヴェットゥル国定公園近くへのピクニックより
そして、先の月曜日の午前中にマシンの配達が来たのでした。日曜日が労働日の私は、月曜は代休日。月曜日に配達してくれるよう予め頼んであったのです。
配達のトラックが来たので、玄関前に出ると、中型の貨物トラックがアイドリング中。その貨物室の中にあったのは... 私宛のマシンのみ。寂しいー。
ところでこの荷物。大きな段ボールの箱ふたつのセットなのですが、それぞれの箱がなんと40キロあります。意外と重いのです。
陽気で朗らかなドライバーのお兄ちゃんに「家は4階なんだけど、運ぶの手伝える?」と訊くと、「いやー、悪いんだけど、ボクは『玄関まで』という仕事なんで」
コロナが蔓延して以降、こういう形式がはびこるようになったのです。感染予防だったものが、今では単にサービス劣化になっているような気がしますね。まあ、しかしこれは想定済み。ちなみに西街の古アパート、エレベーターなど当然ございません。
配達は午後になるだろう、と踏んでいたので、アフターファイブに息子に手伝ってもらうつもりでした。ですが時間はまだ昼前の十一時。夕方まで待つのはいかにもバカくさい。
というわけで、私は作戦を立てました。40キロの箱をひとりで四階の自宅まで運ぶのは無理。でも、一階の玄関ホールで開封し、パーツを小分けにして運ぶのなら大丈夫。幸い、平日のこの時間、アパート内はもぬけの空の状態で、作業をしても他所様に迷惑をかける心配はなし。
ということで、ナイフやハサミを持参して作業にかかりました。まずひとつ目の箱を開封。パーツを五、六回に分けて運び上げます。結構疲れるけど... その後、ダンボールの空き箱を、ナイフで新聞紙代に切り刻みます。これも結構疲れるひと仕事なのですが、これをしないとゴミ捨てで結構な手間がかかってしまいます。
パーツをひとつひとつ包んでいるビニール袋や、プラスチック製の紐、隙間を埋めている発泡スチロールとかは、全部まとめてひとつのゴミ袋へ。分別、分別。
ひとつ目の箱を片付けるの小一時間かかりました。そしてふたつ目。また一時間。これって、相当な作業でしたよ。暑いし。ふたつ目の空き箱等を整理し、ゴミはとりあえず一階にある物置の中でキープ。
玄関ホールは、段ボールから出た細かい屑とかがわんさか。これも想定済み。4階から、最近買ったダイソンの掃除機を持っておりてお掃除。これで第一段階クリア。


My home gym 上は新規においでくださったBio Force 様
第二段階は、運び上げたパーツを、さらに屋根裏部屋へ搬入すること。これは狭い螺旋式の階段を通過しなければならず、ちょっと面倒な作業。
そして、第三段階はマシンの組み立てです。これは事前にマニュアルをネットでダウンロードして読んでおいたのと、Youtubeでも組み立て解説用動画があったので、それほど難儀ではありませんでした。
それでも組み立て始めたのが午後二時過ぎで、組み立て終わったのが夕の六時くらいにはなりました。その頃にはかなりヘトヘト...
ようやく組み立て完了。最後の作業は、パーツから出た段ボールやプラスチックをまとめて袋に仕分けし、それを下の物置に持っていくこと。
そして、めでたくすべて完了したのです。そして、わがホームジムに、立派なケーブルマシン様が鎮座ましましてくださったのです。
なぜ、こんなことを長々とここで書いたか、と思われるでしょう。それはですね、この爽快な「達成感」を残しておきたかったからです。気持ちイー!! のです。
玄関に残されたひとつ40キロの荷物ふたつ。それを、まもなく六十四歳になるおじ(い)さんが、ひとりで段取りをつけ、事実上の5階にまで運び上げ、後をきれいに掃除し、マシンを組み立てあげる。
久しぶりに、なんというか、「始まりがあって、終わりがある」というはっきりとした労働を完遂した気分です。
普段の仕事の性格が、いつ始まっていつ終わるのかはっきりしない性格のものですし、さらにいえば、どこまでが仕事でどこからが自主労働なのかも判然としないことが多いです。そういうなかでは、今回のような作業は、作業それ自体がリフレッシュになった気がしますね。
外は快晴の月曜日。私はお日様を仰ぐことなく終わりましたが、それでも十分に満喫できた一日となったのでした。
*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
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