続「とのむら通信」ブログ版

前島本町議会議員・外村敏一(平成29年4月29日付けで引退)
日々の思いや議会傍聴の感想など引き続きお伝えします。

マイナス金利政策という失政のつけを何故GPIF(=国民)が払わされるのか?

2017年12月20日 | 国民に対する背信


一昨日月曜日の日経朝刊一面の記事、マイナス金利政策によって生じる「銀行が日銀に払う金利分」をGPIFが負担する方針だという。
記事によると、GPIFは運用先が無く約10兆円を銀行に預けているが、マイナス金利政策のせいで預金を預かっている信託銀行が日銀に
支払う負担金利が膨らみ、負担しきれなくなったという。負担額は年間数十億円程度になるというが何故GPIFがこれを肩代わりしなければ
ならないのか。全く釈然としないし、又支払う道理も無いではないか。

GPIFは我々国民の財産である公的年金資産を運用する立場にあり、勝手に我々の財産である年金資産をそんな金利補てんに使うことは
許されない筈。どうしてこんな判断になるのか国民に説明する責任がある。
アベノミクスによるマイナス金利政策こそが最大の元凶であり、政府に金融政策の失敗の責任を求めるべきである。そもそも公的年金資産を
株式に投入したり、過度な超金融緩和、低金利政策によって円安誘導⇒株価を上げて(官制相場形成)いかにも景気が良いと思わせる政策は
経済政策の常道を逸しており、このようなひずみが生まれるのである。いくら低金利政策を強いても企業は必要と思わない(需要が見込めない)
設備投資はしないということである。結局のところ行き場のないマネーはギャンブル的な投機を生み、株価だけがあだ花のように踊っているだけ。

今やGPIFの運用資産約156兆円の半分を株式が占めるというから恐ろしい話である。株価が下がって損失が膨らんだら誰が責任を取るのか。
ときどきGPIFは今期〇〇兆円の運用益を出したと言うが、これはあくまでも「含み益」のことを言ってるのであって、本当に実際に買った
株を売って(決済して)得た運用益のことを言っているのかは疑わしい。なぜなら現実的にはGPIFが巨額の株を売れば株価が下がってしまう
から売るに売れないのが実際の所でしょう。騰がった株はいずれどこかの時点で下がるのが株であり、永久に騰がり続けることは決してないのである。
本来株式の相場というものは時の経済情勢や企業の業績に裏付けされた尺度(ファンダメンタルズ)に基づいて投資家が判断する需要と供給(売り
と買い)で値付けされるのが正常な株価形成の姿である筈。しかし現状の相場形成はクジラと呼ばれる官制資本によって大きく歪められていて本来の
健全な相場環境から大きく逸脱している。正にマネーゲームの場と化しており、我々個人が虎の子の資金を託すには正常な投資判断が出来る環境にない。
早々にマイナス金利政策など止めて正常な金融政策、健全な株式市場に是正すべきである。GPIFの安全な資産運用姿勢が望まれる。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。