財務省外観
政府は本日の閣議で2015年度の予算案を決めたと発表した。国の予算の基本的な規模を示す一般会計予算の総額は96兆3420億円とのこと。
しかし国の本当の全体予算は他に特別会計予算と政府関係機関予算を合算しなければならないことは知っておかねばならない。
それらの合計は約230~240兆円になるとの事(純計というらしい)。統計によるとその純計は2013年度の歳出で225.2兆円だったそうです。
さて一般会計予算に話を戻す。96.3兆円の内訳やそれぞれの項目の増減などは新聞やTVでも再三報道されているのでご覧になって頂くとして
過去最大の予算と言うが私が一番頭に来るのは税収が少しは増えるとはいえ依然として基礎的財政収支は約13兆円の赤字であり、新規の国債
発行は36.8兆円と膨大な額である。実に総予算の38%以上である。
そんな状況にあるにも拘わらず安倍総理や財務大臣からは自分たち自ら身を切って歳出削減に寄与しようという発言は一切ない。
それどころか社会補償費の更なる抑制や税制の抜本化改革が必要と訴えている。消費増税に次いで年金の毎年の引き下げなどは簡単に実行
するが議員定数の削減や議員歳費の削減には一向に着手する姿勢が見られない。昨年末の総選挙で身を切る改革を声高に主張していた維新に
頑張ってもらわないといけない。新聞やTVなどマスコミも政権与党には弱いのか殆どそのことには触れないのが情けない。
防衛費もついに5兆円に近づいて来た。一般会計総予算の5%以上で過去最大になった。本当にこれでよいのか。政権与党は責任として医療や
福祉を削ってでも国防費を増やすという選択をする覚悟が本当に国民にあるのかを正面から問わねばならないし、明確にすべき時に来ている。
国民が平和ボケしているうちに何となく国防予算が増えて行って気が付いてみたら軍事国家になっていたというのが一番恐ろしいことである。
今こそ税の集め方、税金の使い道について国民一人一人が関心を持ち、本当にどこにどう使われているのか、無駄はどこにあるのか、もっと
削減しなければならない項目はどこなのか国民的議論にしなければいくら消費税をアップしてもザルで水をすくうようなものである。
そして100兆円以上もあるという特別会計にも光を当て透明性を高めなければならない。
国の予算案を見ても、政治家は気楽ですね。企業の場合は収支決算が義務付けられて赤字が続いたり、借金が多く負債超過の場合はトップ交代、更に倒産も。政治の世界はその感覚がなく、誰も責任を取らずにドンドン金を使う。
真に国民の為に使ってくれればまだいいけど、その逆のようで国民から消費税を上げて、反面法人税を下げたり、国防費を上げたり(米国から戦車購入等)、身を切る改革もどこへ。まさに平民から巻き上げて上層部に分厚いのが今の自民党ですね。将来どうなるのか困ったものですね。
新しい年になり又心も新たに頑張ります。
本年もどうぞよろしくお願いします。